FIREで未公開株は使えるの?未公開株の勧誘について

投資詐欺

先日FIREを目指している友人から電話がありまして、未公開株について意見を聞きたいとの話でした。

未公開株ってあまり聞かない名前だけど…

 

一般的な株取引は株式市場に上場(公開)している株式でおこないますが、上場している企業は全体のごく一部であり、その他の企業は未上場です。

 

この未上場企業の株式を「未公開株」と呼んでいます。

本日のブログはJ塾長に相談があった未公開株の内容と顛末を紹介します。

 

上場株式についてのブログは「株式投資②初心者が不労所得を始めるやり方は?株式の買い方」をご覧ください。

 

 

未公開株とは?

一般的な株式投資とは「株式市場に上場(公開)されている企業の株式を売買」することですが、未公開株投資は「株式市場に上場(公開)されていない企業の株式を市場を通さずに売買」することです。

株式市場に上場している企業は、上場するにあたり取引所の基準審査を受けており、企業としてしての信頼性も高く、一般投資家も安心して株取引ができます。

 

上場(公開)すると株式市場で取引できるから、多くの投資家からお金を集められるんだよね。

未公開株は株式市場に上場していないから、株式市場での売買はできません。

過去にはグリーンシートと呼ばれる未公開株の市場もあったようですが、現在では未公開株への投資はできなくなりました。

 

株式市場に上場していない企業のなかには、企業規模の大きい一流企業も含まれており、それらの企業は意図的に株式の公開をおこなっていません。

 

なんで上場しないの?
上場すればお金があつまるのに…

そもそも事業用の資金が潤沢な企業は上場して資金を集める必要はありませんよね。

また、株式を上場するとM&Aや、一定の株主に会社の経営を奪われるリスクが生まれます。
 
とくにオーナー企業では株式を公開することで、自社経営に株主の意見を取り入れたくないことから公開しないことが多いようです。

さらに非公開企業は定期的に決算を公表する必要もなく、実務的にも負担が少なくなるのもメリットですね。

 

未公開株投資の勧誘の実態

未公開株に対する投資話は昔から行われており、今回J塾長が受けた相談もそのたぐいのものでした。

 

内容は友人の知り合いから、「県内にあるIT企業の株を買わないか?」と勧められているようです。
その企業は5年前にできた会社で、スマホアプリの制作が主な事業です。

「儲かっている会社なので2年後の株式公開に向けて、株を売って増資をしたいので是非購入してほしい」と言われたそうです。

いくら買ってほしいの?

友人の話では500万円程度の出資話みたいですね。

 

この話で気になるのがその会社の業績が全く見えないことです。

未公開株であってもまともな企業であれば、直近の決算報告書などの資料を付けて出資を求めることが多いのですが、この話では「儲かっているから」だけで500万円を集めるつもりです。

 

また2年後に株式を公開する予定と言っていますが、その根拠が全く見えてきません。

一般的に企業が株式市場に上場するには、一定の準備期間が必要で2年後に上場するならその基準を既にクリアしている必要があります。

 

なんか怪しいなぁ。

直接話していないので断言できませんが、この話には疑問が多く、500万円の投資を検討する案件にはなりません。

とくに資料や決算書の提示もなく、業績もわからず投資を勧めること自体がクレイジーではないでしょうか?

結局友人も話を断ったそうです。

 

それでもこのような未公開株の勧誘は少なくなく、とくに投資初心者は美味しい話に乗ることも少なくありません。

J塾長などは「なぜ買うかなぁ?」と思う案件でも、大金を投入する人もいます。

 

さらに未公開株では詐欺が多発しており、金融庁からも「未公開株購入の勧誘にご注意!~一般投資家への注意喚起~」との注意がなされています。

 

未公開株を勧誘された場合のチェックポイント

空きオフィス

J塾長は未公開株への投資は基本的に勧めません。

FIRE(ファイア)においては資金を「安全・安定した投資で運用」することが必須だと考えているので、未公開株は美味しい話でも全く検討しません。

 

しかし、なかには未公開株を勧められて心が動いてしまう人もいるでしょう。

そこで未公開株への投資を勧められた場合に確認するべきポイントを考えてみました。

 

  • 会社は実在するか?
  • 事業をおこなっているか?
  • 決算内容はどうか?
  • 代表者の経歴は?
  • 事務所は実在するか?
  • メインバンクの状況?
  • 利益から株価は妥当か?
  • 上場スケジュールと担当証券会社はきまっているか?
  • その他

 

会社は実在するか?って…ここからチェックするの?

未公開株の詐欺では、住所に会社がなかったり、あっても人が誰もいなかったりすることがあります。

まずは会社がしっかりと営業しているかを確認することが重要です。

また事業内容を確認して、製品等が本当に売れているかを調べてください。
カタログだけで実際に販売実績がないものもあります。

決算内容については顧問税理士に間違いないことを確認することも大切です。

 

未公開株は株価が定まっていないので、価格は発行元の会社との相談になります。

しかし企業の正確な純利益がわかれば、発行株数に対して1株純利益が見えてくるので、そこから計算可能です。

税理士などの専門家に依頼するものよいでしょう。

 

ここまで厳しくチェックすると、たいていの未公開株投資話は、逃げてしまうことが多いようです(笑)

 

しかし、未公開株投資のすべてが悪くはなく、なかには未公開株で大儲けできた投資家も少なくありません。

明日のブログは未公開株投資のメリットと購入方法について考えてみます。

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