株式投資⑮優良&高配当株をスクリーニングで見つける方法

サーチ

FIRE(ファイヤ)で必要な不労所得を構築するためには、高配当株投資が方法の一つだと紹介しています。

また以前のブログで高配当株を探す目安として株価指標である「PER」、「PBR 」、「ROE」、「ROA」などで、スクリーニングすることが簡単だとも紹介しました。

そこで本日は2021年7月上旬の高配当株をスクリーニング検索して、見つかった銘柄をJ塾長のパーソナル調査で簡単な評価をします。

はたしてFIRE(ファイヤ)の不労所得で利用できる高配当株はみつかるのでしょうか?

株価指標について知りたい人は「株式投資④PER(株価収益率)による高配当株の見つけ方」、「株式投資⑤PBR(株価純資産倍率)の目安と高配当株の関係」を参照ください。

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今回のスクリーニング条件

それではSBI証券の「国内株式 スクリーニング機能」を使用して不労所得の条件に合う銘柄を探してみましょう。

今回は9個の条件をスクリーニング条件に設定し、検索結果の1番目に表示される銘柄について調査します。

スクリーニング条件は以下のとおり

  • 対象       : 東証1部、東証2部、東証マザーズ、ジャスダック
  • 規模       : 大型、中型、小型
  • PER        :     0~10倍
  • PBR        :     0~1倍
  • 配当        : 3.0%~
  • ROE        :     10%~
  • ROA        :     5%~
  • 前年比経常利益率 : 0%~
  • 自己資本比率   : 40%~

対象は東証1部からジャスダックまで4市場、全ての株式を対象にスクリーニングをおこないます。

また株価指標については各項目を確認してください。

配当利回りは不労所得として最低限確保したい3.0%以上にします。

またコロナ禍の状況を踏まえて、経常利益が前年度比で減収になっておらず、自己資本率も40%以上に設定してみました。

今回の目的はおすすめの高配当株を紹介するのではなく、投資初心者向けにスクリーニングのやり方を説明するのが目的です。

「あくまでスクリーニングのやり方をイメージするんだね」🤔

そうです、スクリーニングの項目については参考程度に見てくださいね。😎

スクリーニング結果の「富士古河E&C (1775)」

株スクリーニング結果
参照 SBI証券 スクリーニング結果画面

この条件でスクリーニングした結果、条件に当てはまる銘柄は30銘柄になっています。

東証の上場企業が3,700社以上なので、そのなかから30社がこの条件に合致したことになります。

「えっこの条件にある企業はたった30社なの?」😲

そうですね、少し厳しいスクリーニングだったかもしれません。

配当利回りを1%~にすると69件、2%~なら60件もヒットしますよ。😎

「やはり3%以上の高配当株は少ないんだね」🤔

そのとおり、業績が悪化して配当利回りが見かけ上よくなることがあっても、スクリーニングにしっかり条件を入れることで、そのような銘柄ははじかれます。

結果として銘柄数は減少します。😎

この検索結果はあくまで株式銘柄コード順に並べられており、優劣はありません。

ただし、各スクリーニング条件で個別にソートすることは可能なので、もっとも注目した指標がある場合はソートして順位をつけて確認してください。

このブログではコード順に表示されている結果から、一番最初に表示されている「富士古河E&C (1775)」について調査してみます。

富士古河E&Cはインフラ企業

富士古河E&Cは富士電機グループの富士電機E&Cと古河グループの古河総合設備の合併により誕生した企業で、産業プラント、エネルギー事業、建築・電設事業などを手掛けている会社です。

東証2部上場企業で社員数は1160人(単独)の企業です。

それでは決算を見てみます。

(参考:富士古河E&C IR情報)

決算     2020年3月      2021年3月

売上     81,986(-6.7%)  74,168(-0.2%)

営業利益   5,929(+20.7%)  5,916(-0.2%)

経常利益   5,807(+19.7%)  5,920(+1.9%)

当期利益   3,678(+19.3%)  3,902(+6.1%)

EPS     409.08        433.89

()は前期比 単位:百万円

かんたんに決算を見ると売上は2期連続でマイナスになっていますが、経常利益は毎期増益であり、経費削減などによる効率的な経営をおこなっていることがわかります。

また2020年以前のデータをみても、順調に経常利益を伸ばしており、経営が順調なことが伺えます。

さらに2022年3月期の決算においても増収を予想していることから、コロナ禍にあるなかでも安定した業績を維持していることがわかります。

配当は3.66%

富士古河E&Cは中間配当を実施ておらず、配当は中間配当がない期末配当のみです。

配当実績を見てみましょう。

2019年 70円

2020年 75円

2021年 90円

富士古河E&Cの配当はここ数年増配しているイメージで、2022年3月期の配当は100円を予定していることから4期連続増配となりそうです。

しかし70円以上の配当を実施したのは2018年からで、2017年以前は年間配当が12円程度と株主還元には消極的だったイメージがあります。

現在の配当性向も約20%と高い数値ではなく、まだ増配余力は残っていると評価できます。

また増配による効果も一因かもしれませんが、配当を70円にしてからは株価も順調に推移しているイメージがあります。

最新の配当予想では今期も100円の配当が予想できることから、利回りは3.66%と高配当株の域に達しており、不労所得の組み入れも可能です。

人気のないところが問題

富士古河E&Cはコロナ禍においても、しっかりと経常利益を出しており、また配当利回りも3.66%と申し分ありません。

不労所得銘柄として大きな問題はなく、投資の候補としては魅力的な銘柄だと考えます。

しかし、気になる点がひとつだけあります。

それが「出来高」の少なさです。

1日の出来高が平均しても5,000株以下で少ない日は1,000株から2,000株の取り引きしかありません。

出来高は一般的に株式の人気であり、出来高が少ない株は投資家に注目されていないことを表します。

その意味では富士古河E&Cは不人気株であり、注意が必要かもしれません。

また出来高が少ない株は1万株程度の売りが入るだけで、株価を大きく下落させる可能性があることも注意点です。

実際、7月1日の出来高は12,000株程度でしたが、安値と高値の差は114円と大幅に下落しました。

たった1万株程度の出来高で4.2%も株価に影響がでるのは、不労所得としては少し不安になりますよね。

出来高が少ない銘柄は株価が上下に振れやすいので、そこも加味して判断が必要です。

富士古河E&Cはこれからも注目したい銘柄

実はJ塾長は富士古河E&Cで気になる点が別にあります。

それがPERとPBRです。

富士古河E&CのPERは6.26倍、PBRは0.87倍と理想的な低さです。

またJ塾長が必ずチェックするミックス係数を計算すると、5.44倍とこれも優れた数値に収まっています。(ミックス係数については後日紹介します。)

PERについては同業種の平均10倍程度、PBRは1.1倍程度ですから、富士古河E&Cは同業種と比べてもかなり低い位置にいることがわかります。

ミックス係数も15倍以下が優良なので、5.44倍はバーゲンプライス株の域に入っているようにも感じます。

「でもお得な株ならもっと買いたい人がいるのでは?」🙄

そうですよね、どうも出来高の少なさが気持ち悪いですね。😎

今回はこのブログを書きながら調べているので、詳しい調査はおこなっておらず、あくまで表面上の結果です。

しかし富士古河E&Cは、これからもウォッチする価値はありそうな銘柄だと思いました。

今回はかんたんな高配当株の見つけ方について紹介しましたが、これはあくまで方法の一つであり、投資の目的によりまだまだ方法はあります。

また、スクリーニングで候補銘柄を探してからが、本番の調査になるのでそこも覚えておきましょうね。

投資初心者の人はなかなか株価スクリーニングの使い方に慣れないかもしれませんが、今回のブログで少しでも参考になればと思います。

投資は自分で判断

他人からすすめられた株はクソだ!

これをモットーに投資をおこなっているJ塾長でした。😎ニヤ

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