リンガーハットの大赤字にみる不労所得資金の分散投資

 

2021/4/14配信の共同通信で飲食業のリンガーハット(8200)が、2021年2月連結決算で創業以来最大である87億円の赤字となりました。

ご存じのとおりリンガーハットは、全国に長崎ちゃんぽん店を展開する大手企業であり、赤字の原因は昨日書いた吉野家と同じく、コロナ禍での収益性の悪化が原因です。

対策とし不採算店を128店舗を閉店するなど、1店舗当たりの収益性を高め、2022年2月期には黒字化を見込んでいます。

 

FIRE(ファイヤ)資金としての株式投資の怖さ

 

リンガーハットは株主優待銘柄で有名で、2021/4/15の株価は1株2257円程度です。

今回の赤字は大方の予想通りの結果で、リンガーハットの株価が大きく崩れるなどの混乱は起きていません。

しかし、2月15日ころに2500円を超えていた株価が下降トレンドに入り、これからどの程度下落するかわかりません。

このようにFIRE(ファイア)資金として株式投資を取り入れる場合、株価の急激な悪化は避けられないものです。

どんなに注意していてもプロでない私たちは、市場のスピードについていけず、暴落をじっと見ているしかありません。

なかには事前に予想をたてて対策を打つ人もいますが、一般的な投資家には難しい作業ですね。

 

FIRE(ファイヤ)の不労所得は分散投資が必要

 

 

FIRE(ファイア)資金としての不労所得は、安定的な配当があって成り立ちます。

保有銘柄の企業が突然大赤字を出して、株価下落と無配当になれば、その時点でFIRE(ファイヤ)生活に支障が出ます。

株式投資は「集中投資か?」、「分散投資か?」との議論があります。

集中投資とは業績のよい企業に対して集中して投資を行う手法で、大きな利益を出す投資手法です。

反対に分散投資は安定企業に対して少額の投資を複数おこなうもので、利益幅は大きくありませんが、含まれている企業の一部に問題が生じても他の企業のリスクヘッジできる利点があります。

有名な投資家の意見を見ると、「儲けるなら集中的な投資をおこなう」ことが必要と記載されていましたが、FIRE(ファイア)における不労所得が目的であれば、分散投資を心がける方がよいでしょう。

集中投資では自分の予想が外れると、そこで収益がなくなるだけでなく、株価下落によりFIRE(ファイヤ)資金も少なくなります。

種銭であるFIRE(ファイア)資金が減ると、FIRE(ファイヤ)生活自体も悪影響が出ることから、資金を集中投資することはおすすめできません。

 

J塾長も分散投資

 

J塾長も不労所得として株式の分散投資をおこなっており、1銘柄に投資する金額を30万円~70万円程度に抑えています。

もちろんなかには100万円以上を保有する銘柄もありますが、原則として50万円前後を目指した分散投資がルールです。

この考えは投資先の1社に問題が発生しても、他社の配当によりカバーできるからで、目標として30社に分散投資を目指しました。(あくまでキャピタルゲインはあてにしていません。)

現状は100社程度に投資しており、そこそこ安定した成績を収めています。

もちろんなかには赤字による無配になったり、M&Aによる上場廃止になったりといろいろありますが、頭をかかえるような出来事は起きていません。

分散投資は集中投資よりも劣っているとの意見を見ますが、それはあくまで目的による違いです。

短期間で大きな利益を求めるなら短期集中を繰り返す手法がよいでしょう。

しかし、FIRE(ファイア)生活を目的とする不労所得であれば、なるべく多くの分散投資をおこなった方が安心です。

優待株