【プライム昇格株を探せ?】注目のFIRE銘柄は
2022年4月、東京証券取引所は、市場再編により東証1、東証2部、ジャスダック、マザーズの4市場をそれぞれ「プライム」、「スタンダード」、「グロース」の3市場へ統合させます。
現在東証1部に上場している2189社のなかには、プライムの基準に達していない企業が約3割あり、スタンダードへの降格が危惧されています。
しかし反対に現在東証1部に属していない企業のなかから、プライム市場へと昇格するものも出てきます。
本日のブログは2022年4月に実施される市場再編で、プライム市場への昇格が予想される銘柄について紹介します。
東京証券取引所の再編については「東証の市場再編と概要!プライムから陥落する銘柄の株価は?」をご覧ください。
東証1部からプライム落ちする意味
東京証券取引所は東証1部銘柄の約3割がプライムの条件を満たしていないとアナウンスしています。
つまり、約2,100社中、約600社はスタンダードへの移行となる可能性が出ています。
べつにスタンダードに移っても問題ないよね?
株取引はおなじだよね。
実は東証1部の銘柄はTOPIXに組み込まれているとから、TOPIX連動の投資信託に組み込まれています。
スタンダードへ移行するとTOPIX銘柄から外れるので、投資信託からの売りが予想され株価も大きく下げる可能性があります。
あちゃー プライム落ちしたら投資信託(ファンド)からの売りが出ちゃうの~
このように東証1部からスタンダードへの移行には、銘柄にもよりますが株価への悪影響がでる可能性があります。
しかし、反対に東証2部、ジャスダック、マザーズからプライム市場へと昇格する銘柄はどうなるでしょう?
昇格銘柄は株価上昇が期待できる
それじゃ東証1部でない市場から昇格した銘柄はどうなるの?
一概には言えませんが、降格とは反対にTOPIX系の投資信託に組み込まれることから買いが入り、株価は一段高となる可能性があります。
それじゃ昇格が決定する前に株を買うといいね。
現在、プライム昇格に関する話題は雑誌、ネットなどに取り上げられることも多くなりました。
投資家としてはプライム昇格決定前に、対象銘柄に投資することでIPOと同じ効果を期待しているのかもしれませんね。
そこでプライムへの昇格が期待されている主な銘柄から、FIRE(ファイア)銘柄として注目できるものを探しましょう。
プライム市場への上場基準は東京証券取引所が公開している「市場区分の見直しに向けた上場制度の整備について」をご覧ください。
主なプライム昇格銘柄
銘柄 時価総額(250億円以上) 流通比率(35%以上)
- 日本マクドナルド(2702) 6515億円 54.5%
- アトム(7412) 1498億円 57.0%
- 千代田化工建設(3633) 1148億円 55.3%
- MCJ(6670) 1261億円 93.0%
- セリア(2782) 3106億円 52.9%
- フクダ電子(6960) 1763億円 35.0%
- メルカリ(4385) 9308億円 39.0%
- JMDC(4483) 3106億円 40.4%
- ワークマン(7564) 5942億円 30%※
- 東洋合成工業(4979) 1007億円 74.0%
- ウエストHD(1407) 1807億円 45.1%
プライム市場の昇格が期待できる気になる銘柄を紹介しました。(ワークマンは流通比率が現状未達成の予想)
今回の昇格で重要視されるのは、時価総額と流通比率です。
とくに「株式が一般市場にどの程度流通しているか?」を図る流通比率はプライム基準として重要です。
じつは東証1部からプライム落ちが危惧される企業の多くで、流通比率の達成が鍵を握っているとの話を耳にします。
流通比率が低いとなにがだめなの?
流通比率が低いことは、自社保有や関連会社、取引先などで保有する株が多く、一般株式市場では少しの株しか流通させていないことがわかります。
オーナー企業やM&A対策としておこなうこともあるでしょうが、株式公開企業として開かれているとはおもえませんね。
このことからプライム企業は一定数の株式を、一般市場へ公開することが求められています。
J塾長はフクダ電子(6960)に注目
日本マクドナルドは昔から優待銘柄として人気で、プライム昇格になれば一段高も予想できます。
またメルカリも念願の黒字化を達成しており、プライム昇格が叶えば、さらに株価は高くなるでしょう。
今回紹介した昇格銘柄のなかには配当利回り3.5%を超える好配当株は含まれておらず、FIRE(ファイア)銘柄で注目できる企業はみつかりません。
しかし心電計や酸素医療器具などの医療系電子機器メーカーの「フクダ電子(6960)」は、注目してもらいたい銘柄です。
8月19日に株価が急騰しているんだけどwwww
実は政府がコロナ対策の一環として酸素ステーションの構築を指示しました。
フクダ電子は酸素吸入器でもシェアが高い企業なので、連想買いが殺到したようですね。
コロナ禍における政府の酸素ステーション構想による特需で株価は一気に1,000円も高騰、現在の株価は11,300円水準です。
- PER : 15.55倍
- PBR : 1.24倍
- ミックス係数 : 19.22倍
- ROE : 11.22%
- ROA : 7.67%
- 配当利回り :1.90%
急騰によりPERが15倍を超えており、ミックス係数も若干の割高感を感じさせます。
しかしROEやROAも高く収益性は問題なく、しっかりと稼いでいる印象を受けました。
1.90%の配当では高配当とは言えませんが、プライム昇格により株価の高騰や増配も期待できる銘柄なので、投資を考えてみても良いでしょう。
現状は酸素ステーションで高騰しており、数ヵ月以内に株価が調整に入る可能性も高いと思います。
現時点ではなく調整時に投資を考えたいFIRE銘柄ですね。