【FIRE後の住宅①】持ち家は資産か?それとも負債?

平屋

以前にも触れましたが、FIRE(ファイア)を目的にする場合、将来の住宅をどうするのかを事前に決めなくてはなりません。

 

「やはり持ち家がほしい」

「FIREで気楽に過ごすには賃貸が一番」

 

などの意見を耳にしますが、どちらの意見が正しいかは、ライフスタイルと資産状況を加味しての検討が必要です。

 

ところで持ち家は資産だと思いますか?

 

FIREは資産を運用することで、不労所得を得て生活しますが、はたして持ち家は資産と言えるのでしょうか?

本日のブログは、はたして持ち家は資産なのかを考えてみます。

 

住宅に関するブログは「FIREで家を買うなら今年がチャンス?住宅ローン減税の改正」などをご覧ください。

持ち家は負債だと考える

 

J塾長の勝手な考えですが、「持ち家は負債」だと思っています

 

でも、ほかの人は家は資産だって言ってるよ!

一般的に持ち家を購入するには、銀行からお金を借りて、利子を含めて返済しなくてはなりません。


つまり持ち家は「利子」という債務を生みだしている負債にしかなりません。

このことからとくに住宅ローンで購入した持ち家は、資産ではなく負債そのものだと考えています。

 

そーかぁ
それじゃ住宅ローンを支払い終わった持ち家は資産になるんだよね。

現在の日本の住宅ローンは最高35年ローンで、多くの人が30年程度の返済期間を利用しています。
つまり住宅ローンの返済が終わるころには、持ち家も築30年以上であり、木造であればほぼ資産価値はありません

また修繕個所も増える時期なのでやはり経費を生む負債だと思います。

 

うーん
それじゃ持ち家を自分のお金で一括で購入したらどうなの?
これならさすがに資産でしょう?

そうですね
持ち家を一括購入できれば、無駄な利子や抵当権の設定なども必要なく、意味のない保険に加入する必要もありません。

しかし

持ち家を購入することは、購入時に必要な経費だけでなく、毎年さまざまな税金の支払いが始まることを意味します。
また持ち家は投資資産と違い、お金を生み出しません。

保有することで費用ばかり発生させるのだから、やっぱり負債ですね。

 

持ち家購入で必要な経費

金欠

持ち家を購入した場合に必要な経費を見てみましょう。

この例では持ち家を自己資金で一括購入したことを想定しており、住宅ローン手数料や利子などは含みません。

 

持ち家購入に必要な経費

  • 消費税
  • 不動産仲介手数料
  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 司法書士手数料
  • 不動産取得税

持ち家購入後に毎年書か狩る経費

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 火災保険
  • 修繕費用
  • 町内会費

 

持ち家を購入するとたくさんの費用がかかるんだね。

今回の例では住宅ローンを使用せずに一括で購入することを前提にしましたが、それでも多くの費用が必要です。
購入後からは毎年、固定資産税などの税金だけでなく、火災保険や修繕費用さらに地域によっては浄化槽や水道組合費などの負担も発生します。

 

どうですか?
これでも持ち家は資産だと言い切れますか?

 

もちろん、地価の高い一等地の住宅街にある不動産は、土地の資産価値が高く負債を上回る立派な資産です。

しかし、FIRE(ファイア)生活者が不労所得で生活するには、コストパフォーマンスのよいエリアに住む必要があり、そのような地域の不動産には資産としての価値よりも費用を発生させる負債としての要素の方が大きいと思います。

 

お金を生まない不動産は全て負債と考える

J塾長はお金を生まないものは全て負債、運用することでお金を生み出すものは資産と考えています。

 

その意味では自分や家族が住む住宅は負債であり、無駄なコストをかけないように注意しています。

 

でも今の家も持ち家だよね。

FIRE(ファイア)実践者のJ塾長の家は、北関東に位置した11万人規模の市にあります。
地価はべらぼうに安いのですが、さらに購入には公売を利用して、市価の2/3以下で購入できました。

また建物も夫婦2人で住む家なので、無駄をなくし平屋で21坪と不必要な建築費を抑えました。
注文住宅でしたが、すごく安く建てられました。

さらに浴槽、トイレ、キッチンなどの住宅設備も、すべて自分で発注して費用を抑えています。

子どもたちは独立したので、夫婦2人とポメ2匹なので大きな家は必要ありません。
持ち家という負債を減らすためには、本当に必要な住宅環境を抑えて計画を立てることが重要です。

 

実はJ塾長が家を購入するのは3件目です。

1軒目は脱サラで店舗・自宅兼用の建物として建築し、土地は500坪以上ありました。

2軒面はセミリタイヤを始めるにあたり、土地が250坪のログハウスを購入しました。

そして現在の家ですが土地は50坪しかありません。

 

どんどん土地面積が少なくなっているね。

その時の生活スタイルに対して必要な環境を考えています。
もう50歳を超えているので大きな土地は手入れが大変なので必要ないと考えました。
土地が小さいと管理にかかる費用や手間が減るので、それだけでも生活が楽になります。
 
大きな土地を持って管理をしている人を見ると「大変だなぁ」と感じています。

FIRE(ファイア)はライフスタイルだから、自分のスタイルに合った規模の持ち家を購入することが重要です。

 

持ち家を保有するなら、自分たちの生活に必要な最小限の家にして、負債の負担を減らすことが重要だと理解してください。

要は持ち家であってもミニマリストを意識することが大切です。

 

持ち家は負債を抑えることが大切

日本では持ち家を購入するさいに「せっかくだから…」とか「もう買えないから…」とか考えて、無駄な費用をかける習慣があります。

 

たとえばカーテンでもニトリやネットで安く買えるのに、わざわざオーダーカーテンを購入する人の気持ちがわかりません。

また新調する家具なども組み立て家具で十分だと思います。

とくにFIRE(ファイア)を目指す人は、意味のないオーダーカーテンなどは買わずに、投資に回すことをおすすめします。

 

いるいる
「せっかく家を買ったのだから、家具も一新したいわ…」なんて言うひとwww。

J塾長はFIRE(ファイア)を目指すにあたり、持ち家を購入することは反対ではありません。
しかし、持ち家が負債である限り、負債額を増やすような行為は反対です。

 

ファイナンシャルプランナーのJ塾長の元には、お金について相談に来る人がいますが、「持ち家は資産だ」との認識を持った人も少なくありません。

 

「私は家を持っているので、いざとなれば売却すれば…大丈夫」

 

多くの人がこのような幻想を持っていますが、自分の土地の公示価格などを理解している人は皆無ですね。

つまり自分の持ち家のローン残高、評価価格、売却可能価格などを完全に無視して資産だと言い張っているにすぎません。

 

先ほども言いましたが、J塾長はFIRE(ファイア)において持ち家は否定していません。

FIRE(ファイア)を目的に持ち家を購入するなら、持ち家が負債であることをしっかりと理解して、不必要な費用を上乗せしないように注意することが大切だと言いたいのです。

 

また「いざとなれば…売却で…」などと、家の売却をあてにしたFIRE計画を立てることもやめましょう。

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