【2021年8月株主優待】新設&拡充銘柄を紹介

2021年8月優待新設

本日は2021年8月に株主優待の新設を発表した株式銘柄を個別にチェックします。

優待の基準日が多く設定されている9月に入りましたが、8月にはどのような企業が優待を新設したのでしょうか?

 

どのような株節優待が新設されたのか楽しみ!

 

コロナによる株価低迷の対策として導入している企業も多いようです。
さっそくチェックしてみましょう。

 

株主優待の7月の新設についてのブログは「【2021年7月株主優待 新設銘柄】おすすめ銘柄を探せ」から順にご覧ください。

 

ヤマウラ(1780)

発表日2021年8月11日 年1回(9月30日名簿記載)

 

  • 100株以上 信州醸造会社謹製の清酒1本(720ml)

(「特別株主優待の実施に関するお知らせ」:株式会社ヤマウラ)

 

株主優待でお酒が貰えるの?
おもしろい!

長野県が本社のヤマウラは建築、土木業をメインにおこなっている企業です。
また都内のマンション開発等にも携わっており、8月に発表した第一四半期の経常利益は前年比の3.8倍と大幅な改善が見られました。
 
今回の優待はコロナ禍で疲弊する長野県を応援する目的で、長野の醸造会社が作る清酒を100株以上の株主に贈ります。

ただしこの優待は1回だけのもので、継続して実施されない予定です。

 

ブシロード(7803)

ブシロード

発表日2021年8月13日 年1回(12月31日名簿記載)

 

  • 300株~499株   3,000ポイント
  • 500株~699株   6,000ポイント
  • 700株~999株   10,000ポイント
  • 1,000株~1,999株  15,000ポイント
  • 2000株以上     20,000ポイント

(「特別株主優待の新設に関するお知らせ」:株式会社ブシロード)

 

ブシロードはトレーディンカードやゲーム、イベント企画などで有名な会社だね。

300株以上の株主から貰える優待はポイント制で、ブシロードオンラインストアで1ポイントを1円として利用できます。

8月13日が金曜日なので翌営業日になる8月16日には、大幅に株価をあげて353円高の2,627円になりました。
それまで下落基調だった株価は現在2,980円水準まで上昇しており、優待利回りは300株保有で0.33%程度です。

業績はコロナ以前には戻っておらず、また無配なので合計利回りも0.33%です。

ブシロードは新日本プロレスの親会社でも有名ですね。
夢を与える事業を展開しており、これからを期待したい企業です。

 

スターツ出版(7849)

発表日2021年8月13日 年1回(12月31日名簿記載)

 

  • 100株以上 保有3年未満 書籍3冊
  • 100株以上 保有3年以上 書籍5冊

(「特別株主優待の新設に関するお知らせ」:スターツ出版株式会社)

 

さすがに出版会社とあって優待で本が貰えるんだね。

スターツ出版は「オズマガジン」で有名な企業で、「メトロミニッツ」など情報誌のイメージがあります。
またスマホ用の小説サイトも運営しています。

業績は赤字から前期比で黒字に転換しており、回復基調にあるようです。

PERが14.2倍、PBRは1.1倍、配当利回りは1.21%です。

出来高が少なく人気銘柄ではないことから、値動きが荒くFIRE銘柄としては難しいでしょう。

 

ダイコク電気(6430)

ダイコク電機チャート
(Yahoo!ファイナンス ダイコク電機 チャート)

発表日2021年8月130日 年1回(9月30日名簿記載)

 

  • 100株以上~500株未満  クオカード1,000円(1年未満)、2,000円(3年未満)、3,000円(3年以上)
  • 100株以上~1,000株未満 クオカード2,000円(1年未満)、3,000円(3年未満)、4,000円(3年以上)
  • 1000株以上        クオカード3,000円(1年未満)、4,000円(3年未満)、5,000円(3年以上)

(「株主優待制度の再開に関するお知らせ」:ダイコク電気株式会社)

 

ここは昨年、コロナによる業績不振から株主優待を廃止した会社だよね。

パチンコ向けのコンピューターユニットの最大手であるダイコク電気は、昨年のコロナの影響で業績を悪化させて株主優待を休止ではなく廃止しています。

しかし今年に入り業績は急回復しており、22年3月期の第一四半期の連結決算は、約4億円の黒字でした。

そこで株主優待をあたらに新設することにしたようです。

ダイコク電気は「再開」との言葉を使用していますが、2020年8月のIRでは優待を「廃止」と表現しているので、再開ではなく新設が正しいとJ塾長は判断しました

ダイコク電機のチャートを見ると昨年の優待廃止により低迷していた株価が優待発表の後はストップ高で高騰しています。
発表前は900円水準だった株価は、現在1,200円水準です。
 
PER 27.36倍
PBR 0.58倍
ミックス係数 15.86倍
配当利回り 4.57%
ROE 2.0%
ROA 1.49%
 
100株保有で1年未満では優待利回りが0.8%、1年以上で1.66%、3年以上で2.49%です。

合計利回りはそれぞれ非保有期間ごとに5.37%、6.23%、7.06%と高水準ですね。

 

配当利回りも高くて配当もあるから、FIRE銘柄に使えるかな?

J塾長は簡単に優待を廃止する企業は信用できないと考えています。

たしかにコロナでパチンコ業界が疲弊しているのは事実で廃止もやむを得ません。
しかし、安易に廃止、新設を行う行為は、株価を不安定にするだけです。

この流れを見ていると今回の新設はあくまで株価対策であり、株価のつり上げを狙ったものではないかと感じました。

個人的な印象では、コロナを理由に優待を廃止したら株価が思った以上に低迷したので、慌てて「再開」と言葉を変えて株価を上げようとした…と考えてしまいます。

ダイコク電気の配当や優待は魅力ですが、コロナの状態が見えない現状では、また来年廃止になるかもしれません。(一度あれば二度もある)

FIRE銘柄としては安定性、信頼性にかける銘柄だと思います。

 

J塾長の感想

本日は2021年8月に株主優待新設を発表した4企業を紹介しましたが、3社はそもそも配当利回りが低く、優待内容もFIRE銘柄で活用できるものではありませんでした。

 

ダイコク電機については配当利回りが4.5%、優待もクオカードであり、普段ならFIRE銘柄として注目するべき企業です。

しかし、1年前に優待を廃止したににも関わらず、翌年あたらに新設させることは場当たり的な株価対策行っているように感じます。

昨年、優待が廃止されたことで、株を損切り売却した投資家もいるはずです。

そのような投資家はどう感じているのでしょうか?

 

株主優待は株価へ与える影響は高く、配当と同じく安定性が重要なので新設や廃止は慎重に行うべきだと思います。

その意味からFIRE銘柄として難しい銘柄だと感じました。

 

いよいよ決算が多くなる9月です。

新しい株主優待は出るでしょうか?

優待株