【新生銀行がTOBに反対表明】SBIHDとの闘いと株価

TOB

時事通信社の報道を見るとSBIホールディングス(SBIHD)が新生銀行へ仕掛けたTOBについて、新生銀行は正式に反対表明をおこなう方向で調整に入ったようです。

(「新生銀、SBI提案に反対表明へ 敵対的TOBに発展」時事通信社)

 

なんか、いつまでもぐずぐずやっている感じ。
新生銀行も嫌ならささっと手を打てばいいのに。

本当に無意味な時間が流れているようだね。
株主総会を開くやら、ポインズンピルやら…やるなら早くやれと感じている投資家は少なくないでしょう。
盛り上がった株価も尻すぼみで不安定な状態ですね。

 

本日のブログは停滞している新生銀行へのTOBにつてい現状を確認します。

SBIHDが仕掛ける新生銀気宇へのTOB関連は「【敵対的TOB】SBIHDが新生銀行に仕掛けた買収の意味」をご覧ください。

 

 

話し合いか?敵対か?どっちなの?

新生銀行に対するTOBの問題は、新生銀行サイドが態度を決めないことから一般投資の印象として、「早くしろよ」との感情が生まれています。

 

一時はすぐにでもポインズンピルを発動する話だったけど…結局尻つぼみみたいだね。

はんかはっきりしませんね。

SBIHDのTOB期限の延長、ポイズンピルの発動見送りなどチキンゲームをやっているようで、一般投資家は白けていますよ。

話し合うの?話し合わないの?…ほんと、長銀の体質そのままで変わっていないのが見えてますね。

 

以前の報道によるとSBIHDがTOB期限を延長することで、新生銀行も新株予約権発行などの防衛策を見送りました。

市場としては話し合いでスムーズなTOBに向かいかと思いきや、結局は新生銀行の反対表明により敵対的TOBに進むようです。

 

時間稼ぎもほどほどにして!

 

新生銀行の株価の行方

新生銀行はTOB対策として、全株主に対して新株予約権を発行することで、SBIHDの保有する保有株式比率を薄める対策を公表しています。

しかし、この対策を実施するには株主総会においての決議が必要で、既存株主の同意が必要です。

 

同意が得られない場合はどうなるの?

株主の同意が得られない場合は、裁判所へ差止めを申し立てることで新株予約権が発行できない可能性が高まりますね。
反対に同意が得られていれば、過去の判例からも差止めの申し立てを行っても、却下されるでしょう。

 

裁判所としては過半数の株主がTOBに反対した場合、ポイズンピルの導入は株主の意思として排除できないようです。

 

実はSBIHDが新生銀行の筆頭株主との報道もありますが、日本政府が預金保険機構や整理回収機構などで同数以上の株式を保有しており、実質的な筆頭株主は日本政府です。

また海外ファンドも合計してSBIHDに匹敵する株式を保有しています。

つまり政府や海外ファンドの思惑で、ポイズンピルが発動できない可能性もあるんだね。

大方の見方では日本政府はTOBに対して口を出さないと思われていますが、海外ファンドは新生銀行の価値が上がる方を支持します。

今回のTOBでは新生銀行の株式に対して、SBIHDは35%~40%程度のプレミアムを付けています。
これは企業価値を高めることなので、海外ファンドはSBIHDを支持ずる可能性が高いと思います。

 

新生銀行の株価は現在1,850円~1,900円付近にあり、TOB価格の2,000円には届いていません。

これは今回のTOBはあくまで保有率を49%に上げることが目的であり、全てを買い取ることではないことから、TOBに申込めないリスク分として価格が下がっているようです。

 

新生銀行が態度を示さない間は、このままずるずると株価は同水準で維持すると考えられます。

 

これからの展開は?

毒薬処理

これからに展開としてはやはり新生銀行の株主総会に注目です。

 

株主総会でポイズンピル発動が否決されたら?

その場合は新株予約権の発行ができないので、その他の手段を考えるしかありません。
ワイトナイトによる支援も報道されていますが、ソニーやセブン&アイが筆頭株主になっても新生銀行にとってはあまり意味がないような感じがします。

それならSBI傘下に入った方が新生銀行の企業価値が上がると思いますね。

 

ホワイトナイトは支援企業と敵対企業で株式の奪い合いが始まるので、株価はTOB価格を上回る株価になります。

一般株主にとっては嬉しい話ですが、そこまでやってソニーやセブン&アイ傘下に入っても意味が見出せません。

またJ塾長の予想(妄想)ではホワイトナイトが現れたらSBIHDは手を引き、ホワイトナイトに全株式を譲渡するのではないでしょうか?

 

この問題は「SBIHDがとにかく嫌い」で、「傘下にだけは入りたくない」…なんとなく新生銀行経営陣の保身さえ疑いますね。

J塾長が腹立たしいのは、新生銀行の経営陣がSBIHDの傘下に入らなくても、業績を拡大でき、政府に借金を返せるビジョンを全く見せずに、防衛策ばかり考えていることです。

彼らが支持を得るには「SBIHD傘下に入らない方が、企業価値が高まる理由」を提示するしかありません。

これではクビになりたくない経営陣が会社の行く末ではなく、自身の身の置き方だけを考えているように見えます。

皆さんはどう見えますか?

 

J塾長の予想では新生銀行の株主の多くがSBIHDのTOBを了承すると見ています。

その上でホワイトナイトになる企業も現れず、結局はTOBが成立する可能性が高まっているように感じますね。

 

いつまでもぐずぐずやっている攻防ですが、ぐずぐずも面白いので、このままウォッチしたいと思います。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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