【泥棒と一緒】新生銀行TOB、SBIHDの反論が凄いぜ!

SBI×新生銀行

いやーSBIHD(SBIホールディングス)が仕掛ける新生銀行へのTOBが泥沼の様相です。
前回のブログでも書いたように、新生銀行は実現性のない逆提案をしましたが、今回SBIHDの北尾社長からメガトン級の反論が出ました。

なんとなく北尾社長は強面だから、内容を聞くのが怖い…

本日のブログはあいかわらずネタを提供してくれる、SBIHDが仕掛ける新生銀行への敵対的TOBについての動きを見てみましょう。

 

新生銀行のTOBについては「【なんだこれ!】新生銀行がSBIHDのTOBに反対表明」も見て下さい。

 

 

めちゃ怒の北尾SBIHD社長のコメントが凄いぜ

10月28日の報道「「北尾SBI社長、価格「一銭も増やさず」 新生銀TOBで」ロイター」を見ると、新生銀行のTOB反対表明に関してSBIHDの社長である北尾氏の会見内容が報道されています。

この会見はあくまでSBIHDの上期決算報告の場でしたが、各社の報道はあくまで敵対的TOBに進展した新生銀行の対応についてに集中しています。

新生銀行の経営陣はSBIHDにTOB価格の値上げや、取得制限の撤廃を主張したんだよね。
北尾社長は何と答えたの?

答えは明確でしたよ。
北尾社長は「1株2,000円でも払い過ぎ、びた一文増やすつもりはない」と一蹴したそうです。

J塾長には「寝ぼけるな!ボケが!」…と聞こえました。(妄想です)

先日、新生銀行が提案した条件のなかの「TOBの取得制限を撤廃する」は、銀行法に従って国の許可が必要でTOBのハードルが高くなります。

また取得費用も多額になることから、これは不可能な条件です。

 

つぎに1株2,000円のTOB価格のつり上げですが、SBIHDがTOBを発表する前の新生銀行の株価は1,450円水準でした。

TOB価格が2,000円ですから、550円程度のプレミアムが加算されており、プレミアム率は38%にもなります。

一般的なTOBならプレミアムは25%~35%程度だから決して安いプレミアムではないよね。

J塾長も発表時には思い切ったTOB価格だなぁ…と感じて株主はラッキーだと思っていました。

今回の北尾社長の言葉はその通りで、今の新生銀行では業績を鑑みても2,000円は決して安いとは思えません。(高いくらい)

また株価は新生銀行の経営陣が決めるのではなく、市場と投資家が判断するもので、市場や投資家が納得しない価格なら自然にTOBは失敗するでしょう。

新生銀行の経営陣は「2,000円では自社の価値が安く見積もられている」と憤慨していいますが、「目を覚ましてから物を言えよ」って思いましたね。

北尾社長は「びた一文増やさない」と明言していることから、TOB価格のつり上げは失敗に終わったようです。

 

ホワイトナイトは現れない予感

白馬

さらに北尾社長は「SBI以上の価格でホワイトナイトが買ってくれるなら譲る」と話しています。

この意味は?

ホワイトナイトとは敵対的TOBを回避する手段の一つで、友好的な第三者企業にTOB価格以上で株を買い取ってもらい敵対企業からの買収をさける手段です。
新生銀行がホワイトナイトを探しているとの報道は、以前よりありましたが実現されないことからどこの企業も避けているのでしょう。

以前のブログでも書きましたが、SBIHDはホワイトナイトが現れたら競り合わずにTOBから撤退すると思います。

北尾社長のコメントは「物好きな企業が2,000円以上で買ってくれるなら、どうぞ譲ります」との意味です。

ホワイトナイトは現れるの?

ソニーGなどいくつかの企業の名前が出ましたが、実際には現れる確率は少ないでしょう。
現在のSBIHDと新生銀行経営陣のやり取りを見ていても、新生銀行の高飛車(勘違い)ぶりが感じられます。
ホワイトナイトの条件はあくまで現在の新生銀行の経営陣を残すことだと思うので、それを飲める企業は少ないのではないでしょうか?

 

新生銀行は泥棒と一緒

報道によると北尾社長は長銀の破綻時に借り入れた公的資金である3,500億円が未返済であることを念頭に「(公的資金を国に返済しないのは)泥棒と一緒」と痛烈に非難しました。

なんか過激なコメントが出てるね。

言い方はアレですが、内容は間違っていないよね。
新生銀行の前身である長銀が破綻して20年以上たつのに、破綻処理で注入された公的資金の返済が行われていません。

これは国民の税金なので返済義務がありますが、新生銀行の経営陣は返済せずに知らん顔をしていました。

この状況で経営陣は高い給与をもらっているなら「泥棒と一緒」だとJ塾長も思います。

 

新生銀行の立て直しに自信の北尾社長

最後に北尾社長は「SBIが投資したり買収したりした会社は、全部と言ってよいほど業績が上がっている」として、新生銀行についても「我々なら新生銀行を変えられる。必ず変えてみせる」と発言しています。

すごい自信だよね。

SBIHDの上期の連結純利益では前年同期比で131.9%増の767億円と、上期では過去最高を出しています。
実績がある会社なので、新生銀行も傘下に入るときっと業績も上がるでしょう。

しかし現経営陣の入れ替えは必須なので、新生銀行は保身のため最後まで抵抗すると思います。

もはや新生銀行のやっていることは、株主の為ではありません。

どんどん面白くなる新生銀行への敵対的TOBですが、これからもウォッチを続けます。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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