株式投資④PER(株価収益率)による高配当株の見つけ方

会社選び

FIRE(ファイア)生活資金として株式投資を不労所得に組み入れるには、安定した高配当株を探さなくてはなりません。

しかし株式投資の初心者にとって、多くの株式から目的に合うものを見つけるのはなかなか難しい作業です。

前回、「株式投資③高配当株の探し方は証券会社のスクリーニングで」のブログで紹介した、証券会社のスクリーニング機能や、株式ランキングも初心者には使いこなすのは難しいかもしれません。

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そこで初心者でも安定した高配当株を見つけるための、目安である「株価指標」について少しづつ解説しますね。

今回は指標のなかでも、最もポピュラーで大切な「PER(株価収益率)」です。

株式を選ぶには株価指標を理解する

株式の購入はやみくもにおこなうのではなく、それなりに調査して投資対象を決めなくてはなりません。

「株価指標」とは会社の財務情報における統計的手法をもとに作られた株価に対する指標です。

つまり、会社の株価が「割安」か「割高」を判定する上で、株価指標は投資家にとって重要な尺度です。

PER(株価収益率)は株式の割安・割高を判定する

株価指標のなかでも最も有名なのがPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)の2つではないでしょうか。

また株式投資の初心者でも聞いたことがある指数かもしれません。

なかでもPERは「会社の利益と比較して、現状の株価が割安か?割高か?」が見れる指標で、とくに株価の市場評価状況がわかります。

つまり、PERが高い企業は会社の利益に比べて、株価が評価されていることを示し、反対にPERが低いと利益に対して株価が評価されていないことを意味します。

一般的な投資家の見方では、PERが低い企業が「割安」であり、投資対象としてさらに調査を進めます。

PERの算出方法は1株利益から

PERの計算方法を理解すると、何となくPERの意味がわかりますので紹介します。

まずPERを計算するにはEPSを算出しなくてはなりません。

【企業の純利益を発行済株式数で割ったのが「1株純利益(EPS)」】

EPS = 純利益 ÷ 発行済み株式数

EPSは1株あたりの純利益であり、「1株あたりどの程度の純利益をあげたか?」とも考えられる指標です。

【現在の1株の株価がEPSの何倍かを見るの指標がPER】

PER = 現在の株価 ÷ 1株純利益(EPS)

たとえばある企業の純利益が100万円、発行済み株式数が1万株とします。

この会社の1株純利益(EPS)は100円です。(100万円÷1万枚)

つまりこの会社は1株あたり100円の純利益を出している計算です。

そしてこの会社の現在株価を500円とすると、PERは5倍です。(500円÷100円)

PERは現在の株価がEPSと比較してどこの水準にあるかを知る指標なので、倍数が少ない方が割安株と判断されます。

日本ではPER15倍以下が割安株

割安

日本におけるPERの目安は「15倍以下」で、それ以下であれば株価が割安水準であると判断する投資家が多いようです。

ただし15倍はあくまで目安の数字なので、そのまま鵜呑みにしてはなりません。

PERを算出する根拠としては企業の「予想EPS」が使用されることが多く、あくまで想定においての数値です。

その場合、実際の決算時期になって全く違う数字になる可能性もあります。

そのままの数字ではなく、他の指標も併用して判断して下さい。

人気企業の株価にはPER100倍超があるぞ

それではPERが15倍を超えた株式は、投資対象にならないかと言えば…そうでもありません。

とくにナスダックやマザーズなどの新興市場に上場している企業のなかには、PERが100倍を超えている企業があります。

それらの企業は将来性を期待されている企業で、現在は利益が少ないが将来的には大幅に増えることが予想されています。

つまり人気企業の先行投資と考えればわかると思います。

また新興企業でない大企業においても、急激な業績悪化から一次的にPERが上昇するケースもあります。

証券会社の「スクリーニング機能」でサーチできるので参考にしてください。

FIRE(ファイア)の不労所得ではPERが重要

PERが100倍を超える企業は、現状利益が少なくことから無配当もしくは少額配当だと思います。

FIRE(ファイア)の不労所得では安定した配当が必要なので、いくら人気の企業であってもこのような先行投資は控えた方が無難かもしれません。

また高PERの株式は当たれば大きいのですが、値崩れするとせっかくの資金が台無しです。

不労所得として株式投資をおこなうなら、PERに注意して高すぎるPER株には注意することをおすすめします。

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