日本マクドナルド…期待のプライムならずで株価急落へ

マクドナルドプライム落ち

2022年4月より東京証券取引所は市場の再編を実施して、あらたに「プライム」、「スタンダード」、「グロース」の3市場に移行します。

現在の市場では東証1部が最上位の市場であるにも関わらず、基準があいまいで海外投資からも「解りづらい」と基準の見直しを求めらえていたことも再編の理由でした。

現在の東証1部がプライムの位置付けだよね。

そうですね。
ただし、東証1部の基準よりも厳しく、時価総額、発行株式数、流通株式数などの条件があります。
これらに合わない企業はたとえ東証1部の銘柄であっても、スタンダード市場へ移行しなければなりません。

また現在、マザーズやナスダックなどで上場している銘柄であっても、プライム市場の基準に合致すればプライムへの移行が可能です。

そこでここ半年程度はプライム市場へステップアップする銘柄に注目されていました。

なかでも「日本マクドナルドホールディングス(2702)」は、ジャスダック銘柄にも関わらずプライム基準を満たしていると想定されることから、期待買いが集まっていいました。

しかし、2022年1月11日に東京証券取引所が発表した各市場への新市場区分を見ると、東証1部以外からのプライム移行は含まれておらず、日本マクドナルドホールディングスは「スタンダード」市場に決定しました。

本日のブログは日本マクドナルドホールディングのプライム落ちと影響について考えます。

東京証券取引所の再編については「東証の市場再編と概要!プライムから陥落する銘柄の株価は?」を見て下さい。

 

 

日本マクドナルホールディングスの株価が急落

1月11に東京証券取引所(東証)から発表された結果、日本マクドナルドホールディングス(2702:日本マクドナルド)はスタンダード市場への移行が決定しました。

これをうけ、プライム市場へ移行することを期待していた投資家が失望感から売りを加速し、最大4.8%安の急落となりました。

1月11日の終値は5,170円で、発表を受けた翌日12日の安値は4,920円まで下がっているよ。
1月14日の終値は4,945円だからそれでも225円安だね。

直近の最高値は12月27日の5,300円だから355円の下落ですね。
チャートでは4,950円近辺にサポートがあったので、簡単に抜けた印象です。
次のサポートが4,800円~4,850円近辺なので、これを下回ると4,500円まで下がるかもしれません。

日本マクドナルの投資はしばらく流れを見た方が賢明です。

 

プライム落ちで株価が下落する理由って?

ここ半年程度、東証の再編でプライム市場へ昇格する可能性の高い銘柄に注目が集まっていました。

なんでプライムに入ると注目されるの?
偉くなるからなの?

東証1部はは日本の株式市場で最上位であり、そこに入るだけで一流企業としてのお墨付きを得られると考える人もいるでしょう。
しかし海外投資家のなかには、東証1部にソニーやトヨタなどの日本を代表する企業が含まれる反面、聞いたこともない会社も含まれていることに疑問を持っていました。

そのことから再編されたプライム市場は、一定のステータスを持つ一流企業だけが含まれる予定でした。
しかし、実際には東証1部の銘柄の8割程度が移行されており、東証1部と遜色なくとてもプライムとは言えない状況です。

じゃあ、東証1部もプライムもそんなに変わらないのでは?

実は東証1部やプライム市場に入ると株価的にはメリットがあります。
それが日経平均株価やTOPIXを始めとするインデックスに含まれる可能性があるからです。

現在の東証1部では日経平均株価やTOPIXなどのインデックス指数がありますが、それ以外にも東証1部企業を対象にした投資信託、ETFが数多くあります。

つまり、東証1部に含まれるだけで、機関買いの対象になる可能性が高まります。

インデックス銘柄になれば、個人投資だけでなく機関投資家や投資信託などから大量の買いが入ることで株価は上昇します。

これはプライム市場も同じで、プライムに入ると個人投資家以外の買いが活性化する可能性が高まります。

日本マクドナルドがジャスダックからプライムへ移行すると予想した投資家が、東証再編の前に株を買ったんだね。
だけど、プライム移行がなくなったから、失望して売却したんだ。

大方の予想では日本マクドナルドはプライムへ移行すると思われており、移行した暁には各インデックスの指定銘柄となり、株価の上昇要因となるはずでした。

しかし、スタンダード残留となったことで、大きな売りが入ったのが今回の流れです。

 

日本マクドナルドホールディングスのこれから

コロナの影響によりポテトの供給に問題が出ており、これが業績に影響するかが気になりますが、今期の業績予想に大き問題はないと思います。

しかし、プライム移行の期待から上昇した株価は一旦調整する可能性が高く、現在投資するタイミングとは思えません。

さらにコロナ感染から船便の影響が出てきており、ポテト以外の商品に波及すると問題が深刻化します。

ポテトもそうですが、ベトナムなどの東南アジアで製造しているナゲットなども心配要因ですね。

また今回の市場区分の発表はあくまで4月の再編成時のもので、それからは1年程度をかけて区分変更等の動きがあるようです。

動きって?

4月にプライム市場に移行が決まった銘柄に中には、プライムの基準を満たしていない企業も含まれているようです。

東証は猶予期間として基準を改善させる期間を設けており、満たさなければスタンダードへ降格となります。

反対に4月はスタンダードですが、数ヵ月をかけてプライムに昇格を目指す企業もあります。

メルカリ
はさっそくプライムを目指すことを公表しました。

日本マクドナルドは株主優待が人気で、雑誌などでたびたび取り上げられるFIRE銘柄です。

しかし株式投資初心者の方はしばらく様子見の方が無難だと思います。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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