クレベリンに効果なし!大幸薬品の株価はストップ安へ

大幸薬品ストップ安

先週、2022年1月20日に消費者庁は大幸薬品(4574)が製造・発売する「クレベリン」4商品が景品表示法に違反しているとして再発防止の措置命令を発動しました。

クレベリンって空間除菌のアレだよね。

そうそうアレですよ。
なかでも今回の措置命令の対象になったのは、ペンタイム、スプレータイプ、フックタイプに含まれる4商品です。

クレベリンってまだ種類があるの?

あとは置き型タイプもありますが、これは大幸薬品が申し立てた仮処分申請で一部効果が認められたらしく、今回の措置命令には含まれませんでした。
でも消費者庁は納得しておらず、あくまでクレベリン自体が効果なしと判断しているようです。

本日のブログは大幸薬品へ出されたクレベリンの措置命令と株価の影響を考えてみます。

製薬会社の株価については「【米製薬2社ワクチンで大幅増収】来るか!武田薬品(希望)」も見て下さい。

 

 

大幸薬品の株価は予想通りストップ安に

消費者庁から措置命令が出されたことで、大幸薬品の翌日1月21日の株価はストップ安の592円(100円安)で終了しました。

措置命令のニュースが流れたのは1月20日の取引終了後でした。
20日の夜には「明日はストップ安まちがいなし」との声が大勢で、それが実現された感じがします。

もともと大幸薬品は「正露丸」で有名な製薬会社で、近年ではクレベリンで収益を増加させてきました。

さらに今回のコロナ禍においてクレベリンは、除菌作用の優位性をアピールすることで大きな売り上げを上げていました。

コロナの流行で室内除菌ができるクレベリンは品薄になった記憶があるよ。

そうですね。
マスクが手に入らない時期はアルコールも入手できず、さらにクレベリンなどの商品も転売で高値がついていました。

このような状況で大幸薬品の株価は2019年の600円水準から高騰し、2020年8月には一時2,922円の高値を記録しています。

え~
コロナの流行で株価が約6倍になったの!
それもクレベリンの力で…

実は2020年4月~2020年12月の売上はクレベリンシリーズが大幸薬品の売上の約70%を占めているとの報道もあるよ。

しかし2020年9月以降の株価は完全に下落トレンドに入っており、措置命令が出された時点の株価は692円でした。

3,000円近辺から700円近辺まで今度は急落したんだね。

消費者庁が大幸薬品にクレベリンの有効性を証明するデータの提出を求めたりして、クレベリンの効果に疑問が生じたのが原因です。
売上の7割を占める主力製品が国に疑われたのだから、株価の急落も頷けますよね。

そして今回提出された試験データが不完全であることを理由に、クレベリン4シリーズに対しての措置命令が出されたのです。

これからの株価は?

1月21日の金曜日はストップ安の592円で終了しましたが、週明けの本日24日も厳しい動きが予想されます。

現在、米国の利上を踏まえて株式市場は混乱しており、日本市場も大きく値を下げています。
この状況では大幸薬品の株が買われる可能性は低く、まだまだ下落することが予想されます。
またクレベリン騒動で大幸薬品は赤字状態で2021年12月期第3四半期の経常損益は23億円の赤字です。
通年では28億年の赤字が予想されています。

この状況で措置命令だから下手したら倒産ってことも…

現在の株価は2019年水準のサポートに位置しているので、これをさらに下回ると300円水準まで下落する可能性があります。

 

大幸薬品の投資は考えない方が無難

やめて

このように有名な企業の株価が急落した場合、「買いたい病」が出ることもありますが、このブログの対象である投資初心者は手を出さない方がよいでしょう。

大幸薬品は裁判所に対して措置命令に対する差し止めの仮処分を申し立てており、一部のクレベリンシリーズ(置き型)で認められています。
しかし、その他の製品は仮処分が認められず、今回の措置命令が出された経緯があります。

しかし、クレベリン製品に対する消費者の疑念は晴れておらず、クレベリンの売上が回復する可能性は少ないのではないでしょうか?

そもそもクレベリンの二酸化塩素は除菌作用はあるけど、人体にも有害だとの論議は前からあるよね。

除菌に効果がある濃度では、人体にも健康被害を及ぼす可能性があるのは考えられることだよね。
また外なのど広い空間で二酸化塩素濃度を一定にする技術は隔離されておらず、あくまで密閉した空間でのみ効果があると思うよ。

だったらペン型なんて意味ないよね。

J塾長はこのような商品には頼っていないのでわかりませんが、効果や安全性に疑問を持っていた人は多かったと思いますね。

現状では大幸薬品は無配当でありFIRE(ファイア)投資の対象ではありません。

しかし、将来的に株価が安くなった時点で、投資を検討することはあるかもしれません。

FIRE(ファイア)投資の銘柄選びではメイン事業に気を付ける

大幸薬品は売り上げの7割程度の商品に問題が起きたことで、株価が急落し経営が傾いています。

このように売上の大部分を一つの商品に頼っている企業は、何かのきっかけで問題が露呈すると業績悪化から株価急落、さらに倒産にまで発展する場合があります。

安全な投資法は分散投資と言いますが、銘柄選びでも複数の収益の柱を持つ企業の方が安全です。
その意味では大幸薬品はクレベリンに頼りすぎていました。

FIRE(ファイア)の投資は、あくまで長期的な投資になります。

利益を出す事業の種類が少ない企業は、トラブルによりか株価が急落する恐れがるので、避けた方がよいと思います。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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