日本郵船の配当利回りが好決算で12%に…どうなる海運株?

日本郵船増配

2022年2月3日に日本郵船(9101)が、2022年3月期第3四半期累計を発表しました。

デルタ株が一段落したことで、海運株も下落傾向になったけど、オミクロン株の拡大でさらに海運株に需要が集まっているよね。

一時は落ち着きを見せると思っていましたが、ここにきて急激なオミクロンの拡大で需要に対して供給が賄えない状況です。
けっかとして運賃が上昇し、海運企業にとっては追い風になっているようですね。

本日のブログは2月3日に決算を発表した日本郵船の株価について、内容と増配について紹介します。

海運株については過去ブログ「商船三井、日本郵船の株価はどうなる?今からのFIRE投資」も見て下さい。

 

 

日本郵船の決算内容は前年同期の約6倍

日本郵政が発表した2022年3月期第3四半期累計によると、4月~12月の累計経常利益は6,983億円でした。

凄い数字だよね。
海運業界はコロナによる影響から急回復しているのがわかるね。

経常利益の前年度比で見ると6倍近く拡大しています。
売上は1兆6,759億円で、前年同期比で5,300億円増です。

今回の好業績を踏まえて、2022年3月期の通期における業績予想を上方修正しています。

  • 売上:2兆2,000億円(前回2兆円)
  • 経常利益:9,300億円(前回7,100億円)
  • 1株あたり当期純利益:5,505.46円(前回4,202.88円)

経常利益は通期で31%も上方修正するんだ。

海運業界は原油高で苦しんでいるイメージがありましたが、それを凌駕する需要があることでこのような業績予想なっています。
これで原油が下がれば利益はもっと拡大するのではないでしょうか?

 

日本郵船がまさかの増配を発表

今回の決算発表で一定の上方修正が出ることは予想されていましたが、同時に増配を発表したことは若干のサプライズでした。

日本郵船は昨年も増配を発表しており、今回の決算ではさらにの増配はないと思っていました。

でも増配したんでしょう?

ビックリです。
今回の決算で期末配当を従来の600円から1,000円に増配することも発表しました。

中間が200円だったから、年間で1,200円の配当だよね。
凄い、大盤振る舞いだ。

 

翌日の株価は当たり前のように上昇へ…配当利回りは12%超に?

日本郵政の株価は1月中旬の高値9,700円水準から、一時は1月末の安値7,900円水準まで下がっていました。

しかしオミクロン株の拡大による需要増により、9,200円水準まで戻していたタイミングで今回の発表がありました。

発表翌日の2月4日の株価は約500円増の9,730円(10:30)です。
配当が年間1,200円なので配当利回りは12.33%と10%を超えていますね。
FIRE(ファイア)投資家としてはよだれが出る数字ですが、ここからの投資については慎重に考えた方がよいでしょう。

 

日本郵政株へのFIRE投資は慎重に

考える

J塾長はFIRE(ファイア)に必要な運用利回りは3.5%~4.5%を目途に考えています。

これはFIREの4%ルールの際にも解説しましたが、資産の4%以内で生活するFIREスタイルを意識して考えています。(参照過去ブログ:FIREには年間支出の25倍の資産が必要!4%ルールとは?)

 

 

また高配当株で株価が安定している銘柄は配当が高くても4%程度までで、それ以上の利回りがある銘柄は、何かの理由が付いていることがほとんどですね。

FIREでは安定した配当による長期投資が重要なので、高すぎる配当利回りには注意が必要です。

今回の日本郵船ではコロナ禍における需要増が好業績の要因ですが、これはいつまでも続きません。

需要が落ち着いてら日本郵船の株価も下落するの?

そうですね。
原油が落ち着くと航空機による運輸も活発になるだろうし、状況は変わると思います。
また日本郵船は2007年に付けた高値に近づいており、それを越えるのも難しい印象を受けています。
短期的には利益が出やすい銘柄ですが、長期保有には向いていないと考えています。

そのことから今からFIRE目的で購入するのはリスクが高く、オススメできません。
もちろんこれはあくまでFIRE目的の長期投資に関する話ですが。

昔から海運株は業績の浮き沈みが大きく、業績が悪化するときも一気に落ち込みます。

海運株は投資経験が豊富な人が行う銘柄なので、投資初心者は慎重になったほうがよいでしょう。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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