旅工房の不正受給にHISの影が見える!旅行株には気を付けろ
先月の2021年12月に発覚したHIS(9603)の子会社による、GoToトラベルの不正受給問題ですが、今度は「旅工房(6548)」の不正受給が明らかになったようです。
GoToトラベルの不正受給問題は、HISの子会社であるミキツーリストやジャパンホリデートラベルが実体のない宿泊で補助金申請していた事件だよね。
あの時にも「他の会社は大丈夫か?」の声もあったけど、やっぱりいたのか…
2022年1月4日に観光庁が発表した内容では、「旅工房」と「トラベル・スタンダード・ジャパン」で不正が発覚したようです。
なかでも旅工房はHISと同じく上場企業なので株主責任も問われる可能性がありますね。
本日のブログは新たなGoToトラベルの不正受給が明らかになった旅工房について紹介します。
HISの子会社が行った不正については「HIS子会社を刑事告訴へ!GoToトラベル停止で株価は?」も見てください。
やっちまった!HISと違い直接不正に関与した旅工房
旅工房はマザーズに上場している企業で、旅行代理店としては中規模の会社です。
コロナ禍の影響を受けて業績は悪化しており、前期の経常利益は約13.5億円の赤字でした。
また今期は前期を上回る赤字が予想されています。
そのなかでの不正発覚なので、これからに業績に悪影響を与えるのは間違いありません。
さらにこの報道をうけて3Qの決算発表を延期しています。
今回観光庁が発表したのは、旅工房とトラベル・スタンダード・ジャパンの不正だけど、旅工房は子会社ではなく、旅工房自体が不正をしたの?
そうですね。
HISの場合は子会社であるミキツーリストやジャパンホリデートラベルがおこなった不正であり、親会社のHISは関与していないと表明しています。
しかし、今回は旅工房が不正を働いているので、HISみたいな言い逃れはできません。
このことから旅工房の株価等への悪影響は免れないでしょう。
旅工房の株価が暴落する可能性に注意
観光庁の発表では不正受給の疑いと書かれていますが、実際には調査は終わっており旅工房はアウトだと思います。
これにより旅工房はオミクロン株の終息後に再開される、GoToトラベルの参加資格が停止され補助金の対象外になります。
不正が発覚した企業はGoToトラベルに参加できないの?
昨年のミキツーリストとジャパンホリデートラベルも、GoToトラベルの参加が停止されました。
現在オミクロン株の流行でGoToトラベルは再開されていませんが、再開されても参加できません。
旅工房やジャパンホリデートラベルも不正内容は同じなので、GoToトラベルの参加を停止されるのは間違いないと思います。
そうなると今でも大赤字の旅工房は、事業に大きな支障が出るかもしれません。
旅工房の株価は1月1末ごろから若干の上昇をはじめていますが、これはオミクロン株の終息を期待しての動きと、株価が上場以来の底値を付いたと判断されたからと想定します。
観光庁が不正受給を公表する直前の株価は、+5.2%、47円高の950円まで上昇しています。(2022年2月4日のマザーズ終値)
しかし同日のPTS株価では発表を受けて22時22分時点で、150円安の800円まで下がっています。
15.78%の下げなので暴落と言ってもよいでしょう。
また週明けの本日、2月4日の株価も、ストップ安の800円で終了しています。
2月5日以降さらに下がる可能性が高いと思います。
これからも暴落が続く可能性があるので、株を保有している人は売却を考えた方がよいかもしれません。
しばらく旅行業株には手を出さない方が無難
今回の例で分かるように旅行代理店の不正受給問題は、これからも他社へ波及する可能性が考えられます。
補助金などで業績が回復したように見えても、不正が発覚すると倒産の危機を迎えるかもしれません。
HISだけでなく旅行代理店業務を行っている企業の株には、しばらくは手を出さない方が無難です。
旅工房の不正受給にもHISの影が見える…鍵はJHAT
ネットなどの報道をみると今回の不正受給は、なぜかHISの不正と繋がっている可能性が指摘されています。
なにっ?
HIS子会社の不正受給のキーマンと報道されているJHATの社長(平林氏)が、旅工房やジャパンホリデートラベルと繋がっているとの話が出ています。
JHATの社長って元HISの社長だよね。
また関与していたの?
JAHTの社長である平林氏は旅工房の社外取締役でもあったんだよ。
しかし平林氏は昨年の12月14日付で社外取締役を辞めています。
HIS子会社の不正受給が明るみになったのが、社外取締役を辞めた理由だと推測します。
そう考えると旅工房の不正受給を主導したのも、JHATとの可能性が見えてきますよね。
またトラベル・スタンダード・ジャパンも不正を行った宿泊は、JHATがらみと言われています。
さらにトラベル・スタンダード・ジャパンの社長である川尻氏も昨年4月まで旅工房の社外取締役でした。
と言うことは?
あえて言おう…今回の不正受給もHIS(JHAT)案件だと。
旅行代理店の闇はこれからもしばらく続く可能性があるので、安値だからと飛びついて買うのは危ないと思います。
ここからどう動くかわからないので、HISや旅行代理店銘柄の投資はよく考えて行って下さい。
※このブログはあくまでJ塾長の感想であり内容は正確ではありません。また投資を勧めるものでもありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。