株価は?ソフトバンクG純利益87%減…アームの売却も失敗に

ソフトバンクグループ赤字

ソフトバンクグループ(9984)が2022年2月8日に2022年3月期第3四半期の決算を発表しました。

昨年10月から12月の四半期利益(親会社の所有者に帰属する純利益)がなんと87.1%減となったようです。

87%の減益とはびっくりだね。
なんでそんなことになったのかな?

本日のブログはソフトバンクグループの決算内容と株価の行方について考えます。

ソフトバンクグループについての過去ブログは「高利率!ソフトバンク無担保社債の利率が2.48%に決定」なども見て下さい。

 

 

ソフトバンクグループの2022年3月期第3四半期の概要

ソフトバンクグループが発表した2022年3月期第3四半期の決算概要を見てみましょう。

  • 売上高:4兆5808億円(10.7%増)
  • 税引前利益:1兆2347億円(63.3%)
  • 四半期利益:6492億円(79.0%)
  • 親会社の所有者に帰属する純利益:3926億円(87.1%)

売上は10%程度の増収だけど、純利益が△87%もの減益になっているね。
いったい何があったのかな?

ソフトバンクグループは国内最大の投資会社で、今回の決算では中国のIT企業などの株価が大幅に下落したのが原因と言われています。
現在、中国は恒大集団の問題をきっかけとして、投資環境が大幅に悪化しています。
とくにソフトバンクGが投資しているIT、新興企業の株価は下落しており、その結果として今回の決済内容になりました。

 

英国Arm社の売却を断念…再上場へ

Arm

また今回の決算発表では完全子会社である英国のArm社(半導体大手)を、米国NVDIA社へ売却する計画が失敗したことも報告されています。

ソフトバンクGは米NVDIA社へ約400億ドルでArm社を売却する予定でしたが、米国のハイ的企業などが反発し、欧州や米国の規制当局の承認が難しかったことで売却計画を断念しました。

NVDIAとRrmが合併すると、半導体市場を独占される恐れがあるからだね。

ソフトバンクGもさまざまな手を使ったようだけど、最終的にアメリカの米連邦取引委員会が売却阻止へ提訴したことで窮地に陥ったようですね。

今回のArmも売却が失敗に終わっても、ソフトバンクGが契約時にNVDIAから受けた取った12億5,000万ドルの返却義務はなく受け取ることができます。

そうかぁ12億5,000万ドルはかえさなくていいいのか。
これなら売却頓挫による悪影響は限定的だね。
ある意味この状況で12億ドルがタダで手に入ったと考えてもいいのかな?

さらに孫会長はNVDIAへの売却を断念したことで、計画を変更して2023年~2024年中(2023年3月期中)にArm株式上場させる考えを示しています。

孫会長は史上最大の上場を目指す考えで、上場させる市場はアメリカのナスダックを考えているようですね。

2016年時点でソフトバンクGがArmの買収を行った時点の価格は320億ドルでした。

NVDIA売却予定額は400億ドルで80億ドルの利益を見込んでいました。

しかし、400億ドルのなかの2/3はNVDIAの株で支払われる契約だったので、実際には現金は133億ドルしか払われない予定でした。
そして266億ドルのNVDIAの株をソフトバンクGが保有することで、NVDIAの筆頭株主になることが孫会長の狙いだったそうです。

今回の売却断念の裏にはこのような思惑があったのです。

J塾長は今回のは話を

「くっそ~、せかっくNVDIAの筆頭株主になろうとしたのに邪魔しやがって」
「それならナスダックで史上最大のIPOをしてやる」
「Armで世界中の半導体を席捲してやるぞ~」

的な感じだと思っています。(妄想ですが)

 

ソフトバンクグループの株価は上昇へ

決算発表翌日のソフトバンクGの株価は、予想に反して5%程度の上昇を見せています。

2月9日11時の時点で268円高の5,570円だね。
これはびっくりだよ。

決算内容はショッキングだったけど、市場としてはソフトバンクGに与える影響は一時的だと判断しているようです。

またArmの売却失敗については、NVDIAに400億ドルで売るよりも子会社のまま米ナスダックに上場させる方がソフトバンクGにとって儲けが大きいと判断されたのもありますね。

NVDIAはArmとの協力関係を継続すると発表していたね。

これからEVが普及する上で、Armの省電力半導体は間違いなく主流になります。
その意味では売却が失敗したことでソフトバンクGの価値が上がるとおもいますね。

今回の決算でソフトバンクGのアク抜けが終わった感じもしますが、このまま株価が順調に上昇するかはまだわかりません。

またソフトバンクGは今年11月8日まで総額1兆円の自社株買いを公表しており、2022年1月は1,661万株程度を取得しています。

今までの累計金額は1,570億円なので、まだ8,400億円程度の予算がありますので、株価が下落する場面では自社株買いで株価を支えることが予想できます。

その意味ではしばらくは暴落の心配も少ないと予想できます。

これ以上の大きな下落はないとJ塾長は予想しますが、投資の判断は慎重におこなって下さい。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

株式投資