サイバー攻撃で注目のトレンドマイクロに投資をしない理由は?
前回のブログではロシア軍のウクライナ侵攻で懸念されているサイバー攻撃を理由に、「トレンドマイクロ(4704)」の株価が上昇していることを紹介しました。
日本の企業は欧米と比較してウイルス対策が脆弱と言われているから、実際に小島プレス工業の状況を見てあせったんだよね。
実際にトレンドマイクロの売上が伸びたのかはわかりませんが、投資家の思惑ではそのように感じていることがわかります。
でもJ塾長はトレンドマイクロに投資をしないって言ってたよね。
理由を教えてよ。
本日にブログは前回に続いてトレンドマイクロの投資判断について考えてみます。(あくまで独断です。)
前回のウクライナ侵攻によるトレンドマイクロの値動きの話題は「露サイバー攻撃でウイルスソフトに注目?トレンドマイクロは?」を見て下さい。
ウイルスソフトの商売自体が危機的状況だった
きっと個人投資家の多くがネット証券やネットバンクを利用していると思います。
とくに若い世代の投資家は大手証券会社に不信感を持っており、ネットを中心とした投資を実践しているのではないでしょうか?
J塾長も不正を行う大手証券会社が嫌いなので、SBIや楽天、マネックスを中心に利用しています。
でもネットの利用が多いとセキュリティ面で不安があるよね。
だからセキュリティソフトをダウンロードしてアンチウイルスをするんだよね。
J塾長もそう信じていたし、現在でもその考え方間違っていないよ。
ネット上に悪意を持ったウイルスがいる以上、セキュリティソフトはパソコンだけでなく資産を守る上で最も重要なツールだと思うよ。
だけどトレンドマイクロには投資しないと…なんで?
むーちゃんが不思議がるのはわかりますが、今まで盲目的に信奉していたウイルスソフトに変革期が訪れているのを知っていますか?
もはやウイルスソフトを高額で購入する時代ではなく、無償で十分対応できる時代が来ています。
さらに言えば…お金を出してウイルスソフトをダウンロードした方が、セキュリティが脆弱になる可能性さえ指摘されています。
J塾長の考えとしては、このままだとセキュリティソフト業界は縮小せざるを得ない状況に陥る可能性があります。
AV-TESTで評価するインターネットセキュリティとマイクロソフトディフェンダー
日本を代表するセキュリティソフトを提供するトレンドマイクロですが、その代表製品が「ウイルスバスターシリーズ」です。
うん、これはどこの電気屋さんでも置いてあるね。
いわゆる「おすすめ製品」だよ。
ウイルスバスターは日本製との理由もあって人気が高い商品で、ダウンロードの3年版なら約13,500円程度で販売されています。
電気屋さんでパソコンを買うと、セットで店員がしつこく勧めてくるイメージがある商品です。
また、「ノートン」、「マカフィ」、「カスペルスキー」などの海外メーカーの製品も人気です。
J塾長はサラリーマン時代のマックから20年近くノートンを使用しています。
パソコンを購入するとセキュリティソフトも買わないとならないと思い込んでいる人が多いのですが、実際にはWindowsであれば無償のセキュリティソフトが既にインストールされていることを覚えておいてください。
それが「Windowsディフェンダー」です。
Windowsディフェンダーはマイクロソフトが提供するセキュリティソフトで、Windows10には標準装備されています。
でも無償のソフトじゃ今の最新のウイルスに対応できないでしょう。
やっぱり有名ソフトでないと。
そこが日本人の思い込みだよ。
実はセキュリティソフトには第3者の評価機関があり、さまざまなウイルスソフトの性能を評価しています。
AV-TEAT、AV-Comparativesなどが有名ですが、これらの会社にセキュリティソフトメーカーはお金を出してテストと評価を依頼します。
そこで日本が誇るトレンドマイクロの「Internet Security17.7(日本名ウイルスバスター)」とマイクロソフトの「Defender4.18」の評価結果を見てみましょう。
無料のマイクロソフトがトレンドマイクロに勝利
結果は無料のマイクロソフトDefender4.18が、3年13,500円のトレンドマイクロのウイルスバスターより優れたアンチウイルス能力を証明しました。
AV-TESTの評価ではDefenderの方がウイルスバスターよりも優秀だと判断されたんだね。
そうですね。
マイクロソフトDefenderは「トッププロダクト」と認証されましたが、トレンドマイクロはパフォーマンスで若干の問題があったようです。
またノートン、マカフィー、カスペルスキーはトッププロダクト認証です。
なにっ日本のトレンドマイクロだけがトッププロダクトでない…と!
頑張ってもらわないと!
いやいや、そうではなくここでJ塾長が言いたいのは、無償でWindowsに組み込まれているDefenderが有償セキュリティソフトと同格かそれ以上である事実です。
つまり、もうセキュリティソフトを購入する時代ではなく、OSの機能を無償で使用する時代が来たのですね。
マイクロソフトは過去にセキュリティソフトの開発企業を買収し、そのノウハウを使用してDefenderを開発しています。
Windows11になればさらに能力も高まることが期待されているので、そうなればセキュリティソフトが売れなくなる可能性があります。
マイクロソフトの狙いはサービスだけでなく、アンチウイルスの世界でもメジャーになることなのでDefenderもさらに高性能になると考えられます。
普通にWindows10に組み込まれているDefenderがウイルスバスターよりも優秀なのには、驚いた人もいると思いますが、これを機にセキュリティソフトの見直しを行うのもよいと思います。
Windowsでは2つのセキュリティソフトを起動させることができないので、ウイルスバスター、インターネットセキュリティなどのソフトが起動している環境では、Defenderは眠っており機能しません。
Defenderを使用するには他のセキュリティソフトを削除しなければなりません。
これからのセキュリティソフトは無償がメイン…だから投資は…
J塾長がトレンドマイクロの将来性に疑問を持っているのは、これからはDefenderのように無償でありながら優秀がセキュリティソフトが標準化されると考えているからです。
AV-TESTの評価はAV Comparativeの評価とも相違しておらず、一定の信頼性があります。
その上で考えるのは「ウイルスバスターを入れることは、お金を出してセキュリティレベルを下げているのでhないか?」と言うことです。
実際には有償セキュリティソフトには、スマホ、タブレット対応などの付加機能があり、価値の評価は難しいのですが、それでも付加機能が必要ない人にとっては無駄な出費ですよね。
このようなセキュリティソフトの事実はあまり知られておらず、電気店でも絶対に説明してくれません。
またパソコンに標準的に試用版のセキュリティソフトがインストールされていることも多く、そのまま延長を申込仕込むケースも多いようです。
これではセキュリティソフトメーカーの思うままですよね。
なんか騙しと言うか?詐欺的と言うか?
でも時間がたつとこの問題が表面化すると思います。
いつまでも通用する手口ではないでしょう。
そうなったらセキュリティソフトの販売数は激減するのではないでしょか?
この危機感があるのでJ塾長はトレンドマイクロの投資は現時点では考えられません。
今のままでは株価も割高感があり、将来的な事業も見えてきません。
法人に対するセキュリティサービスもおこなっているようですが、セキュリティソフトに変わる柱があればよいのですが…
またJ塾長は長らく使用していたノートンが知らない間に自動継続設定に変更され、さらに3年版を購入していたにも関わらず、割高の1年版の自動継続にされた経験があります。
この時はビックリするくらい値段があがったんだよ。
あわててカスタマーセンターに文句言ったら、「じゃあこのままの料金で3年延長ではどうですか?」って言われました。
文句言ったら1年を3年に延長なんて…おかしいよね。
セキュリティ会社がこんなことするなんて信じられないので、これからはDefenderで対応することにしています。
Defenderの情報はネットにあるので、検索して確認してくださいね。
Defenderはネットバンク機能が弱いとの情報もありますが、最近のネットバンクはスマホによる2段階認証やトークンが当たり前なのでとくに問題はないとJ塾長は考えています。
※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。