HISがハワイツアー再開…コロナ、円安それでも厳しい状況

HISハワイツアー再掲

2022年4月18日の報道で「エイチ・アイ・エス(9603)」が、5月1日出発分からのハワイツアーを再開することを発表しました。

コロナの影響で長らく海外旅行…とくにパックツアーは販売されていなかったよね。
相手国の入国も厳しかったからやっと再開できるんだ。

報道ではHISだけでなくJTBも同じくハワイツアーを再開するみたいですよ。
しかし、現状では業績回復の起爆剤になるとは思えません。

本日のブログはハワイツアーを再開することを発表した「エイチ・アイ・エス(9603)」の投資タイミングについて考えます。

 

HIS子会社の不正受給問題については「旅工房の不正受給にHISの影が見える!旅行株には気を付けろ」なども見て下さい。

 

 

エイチ・アイ・エスの株価はコロナ&不正受給問題で大幅下落

エイチ・アイ・エス(9603)以下HIS)の株価は、コロナによる旅行自粛が原因で大幅に下落していました。

コロナの問題が出てもう2年だよ。
その間、緊急事態だのまん延防止だのと自粛の嵐だったから、レジャー業界はさんざんだったよね。

HISも2019年までは122.5億円の黒字でしたが、2020年は250.4億円、2021年は500.5億円の赤字でした。

2022年10月期も大幅な赤字が予想されます。

この状況のなかHISの株価も下落しており、2019年3月の4,500円水準の高値から、大きく値を崩し2020年8月には1,100円水準まで大幅な下落を見せています。

コロナの影響が薄れGoToトラベルが開始されるなどしたことで、HISの株価も若干の上昇をみせましたが、オミクロン株の再流行とある事件によりHIS株は再度下落することになりました。

子会社によるGoToトラベル不正受給だね。

まだ決着がついていないと思いますが、子会社であるミキ・ツーリストがGoToトラベルの不正受給をおこなっていました。
国土交通省などの関係省庁は悪質だとして調査をしていますが、返金だけでなく、近々再開されるGoToトラベルには参加できないことが予想されますね。

そうなると親会社であるHISも大きな悪影響が出てしまうでしょう。
ミキ・ツーリストは経営陣の入れ替えなどを行っていますが、不正受給による影響は顔を変えただけでおさまるとは思えませんね。

HISチャート
参照:Yahoo!ファイナンス

GoToトラベルによる収益改善が期待されたことで、2021年9月には3,000円まで回復したHIS株ですが、その後不正問題の影響で1,660円水準まで値を下げ、現在の株価は2,157円です。

コロナの流行、GoToトラベルの開始、コロナの再流行、不正受給…色々とあったけど、結果的には2019年春時点の株価の半値以下に落ちついているようだね。

今期の業績予想も未定なので、大幅な赤字が予想されます。

この状況でも株価が2,000円水準なのは、コロナ明けが実現した場合の業績期待と、株主優待の影響ではないでしょうか?

でもそんなに上手くいかないと思うのですが…
株価が2,000円を維持していることが自体に驚きを感じています。
やっぱり人気銘柄なんですよね。

 

ハワイツアー再開も円安で価格が高騰か?

HISがハワイツアーを再開すると発表したことで株価が若干動いていますが、果たしてこれから株価の上昇はあるのでしょうか?

海外旅行で問題なのは円安ですね。

現在、1ドル126円と数ヵ月前より大幅に円安となっています。

3月頭には1ドル114円でしたが、1ヵ月程度で12円も円安が進んでいます。
1ヵ月で10%以上の円安が進行しているので、輸入品などは値上げが始まっています。

HISがツアーを再開しても、円安の影響はモロに受けるので、ツアー料金の値上げも出てきます。
航空機だけでなく現地のホテル、レストラン、観光…すべて円安の影響を受けるので、結果としてツアー代金が高額になり、利用者も制限されるかもしれません。

実際のHISのハワイツアー見てみた

実際にHISのホームページでハワイツアーを見てみました。

  1. 日本航空で行く!往復送迎付&滞在中トロリー乗り放題! ハワイ5日間 18.4万円~36.9万円
  2. 日本航空で行く!往復送迎付&滞在中トロリー乗り放題! ハワイ6日間 23.9万円~40.9万円
  3. 日本航空で行く!往復送迎付&滞在中トロリー乗り放題! ハワイ7日間 24.4万円~48.7万円
  4. 直行便で行く!往路送迎付 ハワイ5日間 14.9万円~30.9万円

一見してそこまで値上げされていない印象もありますが、日にちで見るとやはり値上げしているイメージです。
さらにPCR検査などの負担がかかるのもポイントですね。

コロナのオミクロン株の次はXE株の流行が始まっているとの報道があります。

もうまん延防止なんてないよね。

またまん延防止なんてなったら、再度旅行も自粛ですよ。
そうなるとハワイツアーも無くなるかもね。

 

2類相当から5類相当に引き下げるまでHIS投資は危険?

現在のコロナは感染症の2類相当に該当します。

結核やSARS、MARS、鳥インフルエンザと同じ分類だよね。

入院勧告や就業規制、汚染場所の消毒などが義務付けられているよ。

コロナが2類のままであれば、流行でまん延防止だけでなく、最悪ロックダウンさせることも可能です。
そこでワクチン接種の拡大による5類への変更が検討されているよ。

5類なら季節性インフルエンザや風疹と同じなので、医師の対応にも余裕が出るそうです。
また突然ロックダウンする危険性もありません。
経済に負担をかけないで、対策が打てるようになります。

これはJ塾長の考えですが、コロナが5類感染症にならない状況では、旅行会社に投資するのはリスクが高いように感じます。

きっとコロナがなくなることはないと思うので、5類に分類して経済に悪影響を与えない状況が理想です。

つまりHISだけでなく旅行業界に投資するのは、「コロナ感染症が5類相当になった後かな?」と考えています。
それまでは突然のまん延防止もあるので、投資は慎重にしたいですね。

HISの投資には円安による値上げリスク、コロナのXE株による規制リスク、さらにコロナ感染症の分類によるリスクなどが考えられます。

投資を検討する場合はリスクを考えておこなってください。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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