高配当株は利上げ局面でも強い値動?高配当銘柄の探し方

高配当株

先日、投資系雑誌の「ダイヤモンド・ザイ」を見ていたら、高配当株の優位性を解説していました。

なんて書いてあったの?

内容は「高配当株を狙うべき3つの理由」が書かれてあり、利上げ局面で株価の低迷が危ぶまれている状況こそ高配当株に注目するべきと書かれています。
内容は当たり前のものでしたが、データが面白かったのでブログで取り上げます。

FIRE(ファイア)資産として必須の高配当株ですが、企業の業績が悪化することで配当が減少し配当利回りも低下することも珍しくありません。

しかし、それは各銘柄単位の話であり、全体的に見ると高配当株は相場が急落している状況であっても、株価が崩れにくい特徴があります。

本日のブログはこれから起きるかもしれない利上げ局面で、高配当株が他の株式と比較して優位なのか?を考えます。

高配当株の銘柄については「ノババックス製新型ワクチンが承認!武田薬品の爆上げ間近」も見て下さい。

 

 

高配当株は下落リスクが小さい

株式会社ダイヤモンド社発行の雑誌「ダイヤモンド・ザイ」には、2021年末から2022年3月9日までの株価暴落率を配当利回りごとに集計しています。

集計は旧東証1部の全銘柄で、配当利回りは2021年末時点のデータだよ。

 配当利回り    暴落率   最も暴落した銘柄の暴落率

  • 無配(0%)     -13%        -67%
  • ~2.5%      -12%        -60%
  • ~5%       -7%         -49%
  • 5%~       -1%         -25%

この集計を見ると昨年末から今年の3月9日までの値動きで、配当利回りが0%(無配)の銘柄の平均暴落率が-13%に対して、配当利回りが5%超の銘柄は平均で-1%だったことがわかるね。
さらに最も暴落した銘柄をみても、無配では-67%だったのに、5%超の銘柄はー25%でした。

このデータを見る限り高配当株は、原油高、利上げなどのリスクがあるなかで、株価がが下落しにくく堅調な動きをしていることが分かりますね。

 

高配当株が相場急落に強い理由は人気の高さ

それではなぜ高配当株が相場急落に強いのだろうか?

きっと配当利回りが高い銘柄は、個人投資家の人気が高いから買い支えられているのでは?

正解!
まずは我々、FIRE(ファイア)投資家などは長期的な保有を目的としているので、全体的に相場が悪化しても狼狽売りをしません。
それが株価の下支えになっているようです。

 

配当利回りが高い高配当株は割安銘柄?

高配当株は人気が高いから株価も急落しにくいのは事実ですが、それ以外に高配当を出せる銘柄は割安状態であることも意識されているようです。

高配当株の株価は割安なの?

一概には言えませんが、配当利回りはあくまで株価に対して算出されますよね。

つまり配当利回りが高い銘柄は、他の銘柄と比較して株価が割安であることが多いんだよ。

株価の割安感を計るにはPER、PBR、ミックス係数や直近の決算などを見ますが、配当性向が妥当な状況で高配当であれば、その銘柄は割安と考えてもいいですね。

 

高配当株には落とし穴があることに注意

注意

じゃぁ、現在の原油高、利上げ局面で高配当株に投資すれば間違いないの?

それは間違った認識だね。
まず注意したいのは、高配当株のなかには株価が暴落した結果、高配当株に見える銘柄も多くあります。

たとえば1株が3,000円の銘柄の年間配当が50円とした場合、配当利回りは1.66%です。

悪くはないけど高配当ではないね。

しかし、トラブルにより会社の業績予想が急激に悪化、その結果株価が1,500円まで下落しました。

配当50円を据え置いた場合、配当利回りは3.33%なので高配当銘柄の仲間入りです。
しかし、1株あたりの配当は増えておらず、さらに業績悪化理由から株価が半値に暴落しています。

このような銘柄は高配当であっても投資対象ではありません。

高配当株と見極めるには配当利回りが高いだけでなく、業績が堅調であることが必須です。

また記念配当や特別配当など、資産売却による配当による高配当も除外した方がよいでしょう。

これらは一時的な高配当なので、FIRE(ファイア)における長期保有銘柄としては対象外です。

J塾長が高配当銘柄を評価する基準は…

  • 配当利回りが3.0%超
  • 株価が割安水準(ミックス係数では~12倍程度まで)
  • 前期の決算が堅調
  • 今期業績予想が堅調
  • 株主還元に積極的(配当性向30%~目安)
  • その他

単に高配当だから高配当株と見るのは危険なので、自分自身の基準を作ってください。

 

株主優待の終わりが始まるのか?

株主優待制度は日本独自のものですが、新設する企業が多いなか、改悪や廃止をおこなう企業も増えています。

なんか株主優待株も値下がりしにくいイメージがあるなぁ。

そうだよね。

しかし、株主優待は投資家の平等性から廃止する企業も増えています。

株主優待は優待を必要としない人もいるので、配当で還元するべきとの意見だね。
それはそれで正しい認識だと思います。
株主優待を発送する手間と運賃だけでも勿体ないと感じていたから…

企業にとって株主優待は株価対策として魅力的でしたが、安易に始めると会社への負担が多く、新設してすぐに改悪する企業も出ています。

ひろぎんホールディングス(7337)」でしょう?
あれはネットをざわつかせたよね。

J塾長が感じているのは、もはや日本独自の株主優待を維持するのではなく、株主還元は全て配当でおこなう方が平等性を保て、すっきりしていることです。

とくに東証も再編して外国投資家を呼び込む作戦ですが、彼らには株主優待など全く興味がありません。(外国に発送してくれないし…)
グローバルな視点からも配当重視になると思いますね。

株主優待は貰って嬉しいのですが、投資家の観点からは平等とは言えないみたいです。

配当も高く、サービス程度の株主優待があれば最高です。

 

これからの利上げ相場を高配当株で乗り切れるか?

今回のダイヤモンド・ザイの記事では高配当株が、株式市場の混乱期でも下落しにくいとのデータが掲載されました。

しかし、反対に株式市場が活況の状況では、配当利回りが少ない成長企業の方が、株価の値上がりは大きくなります。

しかし、FIRE銘柄として長期保有を目的とするのであれば、安定した高配当株を購入しなくてはなりません。
相場リスクが高い今こそ探してみてはいかがでしょうか?

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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