G-7ホールディングス社長を逮捕!オートバックスへの影響は
上場企業のなかにはフランチャイズに加盟して、全国に店舗を構える会社が少なくありません。
今回紹介する「G-7ホールディングス(7508)」もそのような会社で、自動車用品の「オートバックス」、食料品の「業務スーパー」、食肉販売の「ミートテラバヤシ」などを展開しています。
えーオートバックスってフランチャイズだったんだ。
全部が直営店だと思っていたよ。
オートバックスは国内に592店舗ありますが、そのなかの8割がフランチャイズで「オートバックスセブン(9832)」の直営店は2割程度しかありません。
オートバックスのフランチャイズ事業で最も有名なのが今回紹介する「G-7ホールディングズ(7508)」で、オートバックスの各ブランド店を121店舗展開しています。
G-7ホールディングスは東証プライム市場に含まれる大企業で、一時は高配当株として人気の企業でした。
現在でも業績面も好調で3Qの決算でも過去最高益を更新しています。
でもさ…G-7ホールディングスの社長が逮捕されたんだよね。
それも飲酒で…
本日のブログはG-7ホールディングスの社長の逮捕と、株価への影響を考えます。
オートバックスのフランチャイズ本部である「オートバックスセブン(9832)」のについては。過去ブログ「【株主優待改悪の影響?】オートバックスセブンの株価・配当」も見てください。
G-7ホールディングスの木下社長が飲酒運転で逮捕
オートバックスのフランチャイズを手掛けるG-7ホールディングスの木下社長が2022年4月29日に飲酒運転(酒気帯び運転)で逮捕されました。
上場企業の社長が飲酒運転で逮捕されるのは珍しいね。
最近は運転時の酒気帯びが厳しいので、最も注意するべき立場なのに…
木下社長は飲酒運転だけでなく、民家の門やフェンスにぶつける器物破損も行っていました。
木下社長の呼気からは基準値の4倍を超えるアルコールが検出されたことで、即逮捕になったようです。
飲酒運転では呼気1リットル中、アルコール濃度が0.15mg以上検出されれば違反になりますが、木下社長はその4倍以上のアルコールが検出されたと報道されています。
罰則は?
アルコール濃度が0.15mg~0.25mg未満は点数13点で免停90日です。
またアルコール濃度が0.25mg以上なら点数25点で免許取消、欠格期間は2年だよ。
木下社長は基準値の4倍以上なので0.6mg以上のアルコールが検出されたと思うから、逮捕・一発免許取消になるよ。
また行政処分と別に罰則として3年以下の懲役または50万円以下の罰金も科せられます。
オートバックスを展開する会社の社長が免許取消なんて…酷い話だよね。
ちゃんとしろよ。
今回の事故は酒気帯びではなく酒酔い運転に該当か?
今回の事故では呼気中に基準値の4倍のアルコールが検出されていますが、飲酒運転が発覚した理由は一般家庭の門やフェンスにぶつかった対物事故です。
酔っぱらってまともに運転できなかったようだね。
そうなると運転がまともにできない酒酔い運転が適用される可能性もありますね。
酒酔い運転は点数35点で免許取消、欠格期間も3年間と厳しくなるよ。
木下社長は創業者の息子で2代目
この木下社長ですが2022年5月2日開催の取締役会で辞任が認められ、社長を降りることになったようです。
でも木下元社長は個人でG-7ホールディングスの株式を15.11%を保有する筆頭株主であり、さら創業家の持ち分を入れると30%以上を保有しています。
財団分を含めると半数近い株式が創業家で保有しているとの話もあります。
東証改編でプライムに留まるための条件を色々な形で調整しているフシが見られますね。
どちらにしてもこの辞任劇はあくまで、一時ですぐに社長に復帰するのではないでしょうか?
J塾長は木下元社長を知らないので優秀かそうでないかはわかりませんが、車関係の事業を展開する会社のトップであれば、飲酒運転なんて言語道断だと思います。
その意味では無能と言われてもしかたがないでしょうし、これまでの実績が帳消しになったのも仕方がありません。
J塾長は過去にG-7ホールディングスの株式を保有していましたが、この会社は創業家である木下家の完全支配下にあるように思えて売却した経緯があります。
東証再編で市場流通株式数を増やす必要がありますが、なかなか進んでいない印象です。
今回の件で創業家とけじめをつけて、新G-7を作るのであれば期待できますが、きっとこのまま木下家の支配が続くと感じました。
株を持っている創業家は強いですから…
この時代、このような会社はまともな投資対象にはなりにくいですよね。
それでは今回の社長の逮捕という不祥事が与える株価への影響を見てみます。
G-7ホールディングス株価は下落、オートバックスセブンの影響は?
社長逮捕を受けてG-7ホールディングスの株価はどのように動くのでしょうか?
5月2日の午前中の株価は42円安の1株1,597円です。
全営業日から2.56%安くなっています。
この日の日経平均は0.54%程度の下げなので、やはりG-7ホールディングスの株価は逮捕が原因で売られていると思われますね。
一般的に社員の不祥事が露呈することで企業の株価も下落することは珍しくありません。
しかし、今回のように社長が逮捕されることは珍しく、市場でもG-7ホールディングスの信頼性に疑問が出たと考えられます。
オートバックスのフランチャイズ本部のオートバックスセブンの株価は下落していないので、G-7ホールディングスの影響はなかったみたいです。
J塾長はオートバックスセブンの株主なので安心できました。
G-7ホールディングスへの投資判断は?
G-7ホールディングスの業績はおおむね良好で、2022年3月期決算も増益が予想されています。
また配当は1株当たり35円を予想しており、配当利回りは2.19%です。
もう少し配当がほしいところだよね。
G-7ホールディングスの配当性向は30%程度を目途にしているようですが、利益が上がれば増配の可能性もあるかもしれません。
PERが14.09倍、PBRが2.93倍、ミックス係数が41.28倍と割安とは言えないので、株価が1,200円程度まで下がれば投資対象と考えられます。
でもそこまでは下がらないと思うので、投資はなしかな?と考えています。
今回のブログはG-7ホールディングスの社長の逮捕理由と株価に与える影響を考えてみました。
結論としては株価に影響は出たと思われます。
株価は投資家である人が作り出すので、このような不祥事は嫌われる要因で、結果として売りにつながることもあります。
素行が悪い社員のいる企業には投資は控えた方がよさそうです。(笑)
※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。