これも改悪…楽天キャッシュで投信積立!つみたてNISAも

楽天キャッシュ

最近SPUの改悪などで話題が多い「楽天グループ(4755)」ですが、株価は600円台の前半まで下落しています。

やっぱり楽天モバイル事業が不安材料なのかな?

難しいところですが、ECビジネスは好調なので、楽天モバイルが足を引っ張っているのは間違いないでしょう。
ここからの巻き返しがあれば、株価も一気に上昇するのではないかな?

この状況下で楽天はポイント制度「SUP」の見直しを実施しており、先日「楽天キャッシュ」と「楽天証券」の連動サービスを発表しました。

本日のブログは楽天証券の投資信託を楽天キャッシュ決済した場合に適用になる、新ポイント制度について紹介します。

 

楽天グループについての話題は「楽天は大丈夫か?楽天モバイル債とSUPの改悪からの推察」も見て下さい。

 

楽天証券の楽天カード決済が改悪に

今までは楽天証券で販売される投資信託の決済方法として、楽天スーパーポイントがもらえる楽天カード決済が人気でした。

たしか楽天カードで決済すると、楽天スーパーポイントが1.0%もらえたよね。

そうだね。

月の上限が5万円だったけど、投信積立で毎月5万円の投資信託を購入するだけで500ポイントがもらえたんだよ。

資産形成の方法として投資信託の積立購入をする人も少なくないから、人気の決済方法だったと思うよ。

しかし、今回の楽天キャッシュの追加により、今までの楽天カードによるポイント還元率が減額されます。

ひゃー
結局改悪なの?

楽天カードによる決済は一律1.0%から、0.2%~1.0%になります。
2022年9月決済分からの変更ですが、楽天証券に入る取扱い手数料の額により、ポイント還元率が変わるようです。

取扱い手数料のなかから楽天証券に0.4%以上の手数料が入る投資信託は還元率が1.0%で、それ以外の投資信託は0.2%還元だね。

つまり今まではノーロード等の手数料が安い投資信託(ファンド)であっても1.0%のポイント対象でしたが、9月からは手数料の安いものは0.2%還元となります。

ちなみに0.2%還元はファンド購入額500円に対して1ポイント付与だよ。

基本的に毎月の積立で購入するファンドは、購入に対する経費が少ないものを選ぶから、実質的には積立している大部分のファンドの還元率が0.2%になると思うよ。

 

楽天証券で楽天キャッシュによる投資信託決済がスタート

さらに2022年6月19日より楽天証券で販売される投資信託の決済方法に、「楽天キャッシュ」が追加されました。

楽天キャッシュって楽天が発行するオンラインマネーでしょう?
楽天Edyと混同されやすいけど、楽天キャッシュってなに?

楽天キャッシュは楽天ペイアプリ内で、楽天銀行や楽天カードからチャージできるオンラインマネーです。

楽天Edyはプラスチックカード内のICチップ内にチャージ金の情報が入っていますが、楽天キャッシュはオンラインマネーなのでサーバーが管理しています。

楽天グループは楽天経済圏で使用する通貨を楽天キャッシュに統一する狙いがありそうです。

楽天証券では楽天キャッシュ決済によるファンド購入に対して、「楽天カードからのチャージで0.5%」、「楽天キャッシュによる投資信託購入で0.5%」の合計1.0%還元キャンペーンを開始します。

ただし楽天キャッシュでファンドを購入した場合の0.5%還元は、2022年8月購入分から12月購入分までの予定です。
キャンペーンが終了すると楽天キャッシュチャージ還元の0.5%に下がる予定です。

またポイントが付与されるファンド購入額を従来の月5万円から、楽天キャッシュ購入5万円、楽天カード購入5万円で合計で月10万円に増加します。

 

楽天キャッシュでもらえるポイントシミュレーション

参照:楽天証券HP

それでは楽天キャッシュを利用したファンドの積立購入で、もらえるポイントをシミュレーションします。

【1.毎月5万円を楽天キャッシュで積み立てる場合】

  • 楽天カードチャージによる楽天キャッシュ決済   :  500ポイント(1.0%還元)

【2.毎月楽天キャッシュ5万円と楽天カード5万円で購入する場合】

  • 楽天カードチャージによる楽天キャッシュ決済   :  500ポイント(1.0%還元)
  • 楽天カード決済(手数料0.4%未満のファンド)    :  100ポイント(0.2%還元)

【3.毎月楽天キャッシュ5万円と楽天カード5万円で購入する場合】

  • 楽天カードチャージによる楽天キャッシュ決済   :  500ポイント(1.0%還元)
  • 楽天カード決済(手数料0.4%以上のファンド)    :  500ポイント(1.0%還元)

 

つみたてNISAは33,333円までポイント対象

楽天キャッシュ決済によるファンド購入はつみたてNISAの対象ですが、月の上限は33,333円です。

非課税になるつみたてNISAの上限が年間40万円だから、40万円÷12ヵ月だね。

だから楽天キャッシュ決済の上限である5万円すべてをつみたてNISAで使用できないんだよ。
つみたてNISAとして33,333円、一般の積立ファンド購入で16,667円に分ける必要があるよ。
分けて購入してもポイント還元は1.0%だから問題はないけどね。

 

ポイントを利用したポイント投資にも活用

たとえば、楽天キャッシュ決済で毎月5万円の積立をおこなった場合、ポイント還元は500円です。

この500円を毎月の積立に使用することも可能です。

と言うことは毎月5万円のファンド購入が、ポイントを利用すれば49,500円で買えるってことだね。

ポイント還元から考えると楽天キャッシュで5万円のファンドを購入して、さらに500ポイントで500円分のファンド投資をするのもいいね。

毎月5万円の負担で50,500円の投資ができるよ。

 

楽天カードで積立している人は早めにチェックを

現在、楽天証券で楽天カードによるファンド積立をおこなっている人は、自分が選択しているファンドの取扱い手数料が0.4%未満か以上を確認してください。

確認は楽天証券のホームページに記載されています。
もし、取扱い手数料が0.4%未満のファンドであれば、8月決済分から楽天キャッシュ決済への変更を行いましょう。

でも積立で購入するファンドは、購入時の経費が安いことが条件だから、大部分の人は変更が必要だと思うよ。

楽天キャッシュを楽天証券で使用する方法は、楽天証券のホームページを見てね。

 

楽天キャッシュ決済への移行は地味に改悪なのか?

今回の楽天証券の決済方法追加は、一見して単なる制度変更にも見えます。

でも楽天キャッシュを使用しても1.0%還元は12月までの予定でしょう。
来年からは楽天カードから楽天キャッシュへのチャージでもらえる0.5%だけだよ。

今までは楽天カード決済で1.0%還元だったから、実質的にはやっぱり地味に改悪…

楽天経済圏ではポイント制度の改悪が頻発している印象を受けるので、これからがの変更も気になります。

楽天グループとしては楽天キャッシュを中心とした楽天経済圏を考えているようですが、急激なポイント制度の改悪を行えばユーザーが逃げてしまう可能性もあります。

 

すべてが楽天モバイルに関係しているようで怖い…

楽天グループは2022年5月13日に2022年12月期第一四半期(1Q)の決算を発表し、経常利益が1,186億円の赤字となりました。

前期比で870億円程度の赤字拡大です。
ただし売上は過去最高を記録していることから、金食い虫の存在が気になりますね。

ローミング契約の解消などによる収益改善から、楽天モバイル事業も軌道に乗ると思われていましたが、1Qは思いのほか内容は良くありませんでした。

株価は6月17日に617円を付けており、そのまま500円台に下落する可能性も指摘されています。

去年の3月には1株1,500円もあったのに、1年ちょっとで1/3に急落している。
今は投資できる状態でないね。

過去ブログでも書きましたが、楽天グループの投資は現在は難しい状況です。

安くなったのでお買い得感はあると思いますが、ギャンブルではなくFIRE(ファイア)投資で選ぶなら、業績好調の高配当株を選びましょう。

株主優待でも楽天キャッシュを導入した楽天グループですが、明るい未来はまだ来ないようです。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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