不動産投資④区分マンションと一棟?どちらがおすすめ

日当たりのよいマンション

不労所得として不動産投資をおこなうには不動産を購入し、自己物件として所有しなくてはなりません。

不動産投資では大きくわけて2種類の所有形態があり運用方法にも違いがあります。

  • マンション等の区分所有
  • アパート、マンション等の一棟所有

不動産投資はこのようにマンション等の1室を区分所有し貸し出す「区分所有」と、アパート等を一棟単位で所有する「一棟所有(一棟買い)」にわかれます。

所有形態による違いと優位性を考えてみましょう。

不動産投資につての記事は「不動産投資①不労所得の不動産投資はインカム狙いが基本」などの記事も参照ください。

[blogcard url="https://jj-money.com/post-241/"]

[blogcard url="https://jj-money.com/post-367/"]

マンション等の区分所有による不動産投資

区分所有とはマンション等の一部屋を区分所有することで、家賃収入を得る投資です。

マンションの一部屋を購入するだけなので、投資初心者でもハードルは低く、比較的固い利回りが期待できます。

区分所有のメリット

区分所有のメリットは「初期投資が少ない」ことでしょう。

郊外のワンルームマンションであれば、300万円~500万円程度で、築浅物件を見つけることが可能です。

また地方のワンルームのなかには、100万円〜150万円程度の物件もあります。

区分マンションは中古物件の数も多いことから、人気のエリアを選ぶことで、入居率を高めることも容易です。

そして大家業で大変な管理も、マンションの管理組合がおこなうので手間がかからないのもメリットですね。(管理費が別途必要)

アパート等の一棟所有による不動産投資

一棟所有とはアパートやマンションを一棟所有し、家賃を収入を得る投資です。

一棟すべてを所有するのですから貸し出す部屋数は多く、毎月の家賃も高額であることから安定した不労所得が得られます。

一棟所有では新築、中古にかかわらず土地の取得費、建築費、税金、手数料などの費用をすべて負担しなくてはならないことから、初期投資額も高額です。

初期費用の対策としては、銀行の不動産投資ローンを利用することで、自己負担を抑える方法があります。

一棟所有のメリット

初期費用が高額な一棟所有ですが、それらの費用を凌ぐ魅力的なリターンがあるのも事実です。

たとえば8部屋のアパートが満室の場合、8部屋分の家賃が毎月入ります。

1部屋が空室になっても、残りの7部屋の家賃収入があるので無収入ではありません。

区分所有では所有する部屋が空室になった時点で収入はなくなりますが、一棟所有では空室が出ても収入はなくなりません。

部屋数を確保することで、リスクヘッジされていると思ってください。

また管理に対する経費が分散されることで、費用を圧縮させる効果も期待できます。

区分所有では一室ごとに決められた管理費(経費)がかかりますが、一棟所有では建物単位で管理することから経費が圧縮されます。

つまり管理経費についても効率的だと言えますね。

不動産投資の初心者は区分所有から…本当?

不動産投資に関する情報などを調べると、「不動産投資の初心者は区分所有から始めよう」と推奨されることが多いようです。

これらの根拠をまとめてみました

・初期投資が少額なので安心

・管理がらく

・まずは不動産投資を勉強する

・その他

うーん、確かに初期費用は安くなりますが、不動産投資の目的は投資による安定したリターンであり不動産の所有ではありません。

そのためには不動産投資を「はやく投資として安定」させなくてはならず、安心、楽、勉強などを目的にするなら不動産以外の投資を検討した方がよいのではないでしょうか?

不動産投資を成功させるには高い入居率を維持しなくてはなりません。

近年、区分所有では魅力的な物件を探すことが難しかったり、値段が高騰したりしており、良い物件を入手することが難しくなっています。

また思ったより経費がかさみ、結果として投資に見合わないことが珍しくありません。

人気エリアのワンルームマンションが150~200万円程度で購入できた時代もありましたが、リターンも少なく空室リスクも高い近年では、区分所有は成果を上げづらい投資かもしれません。

リスクを考えるなら一棟所有がおすすめか?

かぼちゃの馬車

FIRE(ファイヤ)における不労所得として、不動産投資が注目されていますが、反面、銀行の融資を断られる不動産投資案件が増えています。

実は近年、金融機関は区分所有、一棟所有にかかわらず不動産投資を、高リスク投資と判断していており融資に慎重な姿勢です。

背景には数年前に起きたスルガ銀行が関係している、「かぼちゃの馬車のサブリース問題」が関係しています。

(※「かぼちゃの馬車」に揺れる「夢先案内人」スルガ銀行とは」 引用:THE PAGE)

サブリースについては後日、解説しますが、簡単に解説すると「家賃が振り込まれなくなった投資家が自己破産に追い込まれた」案件で、不動産投資の審査における不備が指摘されました。

またコロナ禍の現在では不動産の動きが悪くなっており、人気エリアを除き担保としての不動産価値も下がっています。

それでも一棟所有の場合、土地込みの担保価値が望めますが、区分所有では評価が厳しくなっているようです。

不動産投資で区分、一棟の議論がありますが、現状ではどちらが有利ではなく、価値(評価)が高い物件への投資を行うべきだと思います。

おすすめは融資が通りやすい物件

不動産投資の基本は「人気のエリア(駅近物件)」、「人気の間取り」、「低価格」、「築浅」などですが、これらの基準は、融資における担保価値の高い物件です。

もちろん不動産投資のベテランは、不人気物件を人気物件に変える手法を持っていますが、投資の初心者にはそのような知識はありません。(あくまでこのブログは投資初心者に対しての解説です。)

その意味で最も信頼がおける評価が、金融機関の担保評価ではないでしょうか?

「銀行の評価はあてにならない」と言う投資家もいますが、最近では審査も厳しくなり、いい加減な評価は少なくなっているようです。

融資が必要でなない人も、不動産の価値を見極める意味で融資審査を申し込むのも方法ですね。

区分、一棟ではなく、あくまで価値で判断することが成功の第一歩だと思います。

不動産/REIT