驚愕!ひそかに株主優待を復活していた…あの元人気銘柄とは?

小僧寿し

今年の6月には多くの銘柄で「株主優待」の新設・拡充・廃止などが発表されています。

最近の傾向だと業績が好調にも関わらず、「株主に対する公平性を担保する」意味で株主優待を廃止する企業が増えているね。

株主優待の対象にならない法人や外国人投資を意識して、優待分を配当に回す方策だね。
株主優待制度はあくまで日本独自の文化で、本来は自社製品のサンプルなどを株主に提供するレベルだったのですが、現在は株価対策として金券等を配る企業も少なくありません。

そうなると優待品にかかるコストは大きくなり、経営を圧迫したり、大株主から廃止を求められたりすることが出ているようです。

しかし、短期的に見ると株主優待の新設は株価上昇の起爆剤になるは間違いなく、安易な新設も増えているように感じますね。

そのようななかで、ある企業が株主優待の新設を発表しました。

しかし、この企業は過去には人気優待銘柄として有名で、経営の悪化から優待を廃止していました。

それから株価は大きく低迷しており、現在の株価は1株30円水準で上場を維持するのも精いっぱいだとの印象を受けます。

本日のブログは株主優待制度の新設(復活?)により、株価を上げたい思惑が見える元人気優待株「小僧寿し(9973)」を紹介します。

人気優待株については「ディズニーランド制限緩和でオリエンタルランド爆上げ開始?」も見て下さい。

 

小僧寿しの株主優待ではなく復活だった

2022年6月15日に「小僧寿し(9973)」が「株主優待制度の新設に関するお知らせ」を発表しました。

小僧寿しの株主優待は、少しづつ改悪を繰り返し最終的に2018年6月末で廃止になったよね。
それが早くも復活するんだ?

今回は発表された株主優待の内容は年1回、6月末時点の株主名簿記載と100株保有者が対象です。

  • 100株~999株      3%割引カード(ブロンズ)
  • 1,000株~9,999株    5%割引カード(ブロンズ)
  • 10,000株~49,999株   7%割引カード(ゴールド)
  • 50,000株~       10%割引カード(プラチナ)

小僧寿しが新設した株主優待は、過去に実施していた金券(割引券)ではなく、購入に対する割引が実施される会員カードの発行です。

利用対象は小僧寿しチェーンほか、茶月、とり鉄などで、1年間の制限もなく1回の上限が3万円までです。

以前の優待は金券だったので、それだけでお寿司を購入することがでいました。
それから割引券になって廃止されて、今回は割引カードですね。
株価がやすいので近所に利用できる店舗がある人は便利かもしれませんね。

 

株主優待新設で株価の動きは?

小僧寿しチャート
参照:Yahoo!ファイナンス

小僧寿しの株主優待の新設により低迷している株価はどうなったのでしょうか?

小僧寿しの株価は2022年5月31日に1株27円から35円へ高騰した後、30円~33円近辺で膠着していました。

しかし、株主優待が発表された翌日の株価は一時40円まで上昇しましたが、終値では34円に戻っています。

株主優待の復活で盛り上がったんだけど、中身をよく見ると魅力が感じられず、売りが加速したみたいだよ。

それから株価も下落傾向で現在は29円になっている。
株主優待は小僧寿しの株価対策にはハマらなかったみたい…

 

業績は回復傾向なので本業で株価回復を期待

小僧寿しは2022年5月13日に2022年12月期第一四半期決算を発表しています。

そのなかで第一四半期の経常損益は5,400万円の赤字でしたが、現状非開示だった通期の経常利益を1億2,000万円の黒字と予測しています。

売上も前期は80.2億円でしたが、今期は126.0億円に拡大する予測です。

株主優待の反応はイマイチでしたが、本業に業績を期待したいと思います。

小僧寿しは過去に「すかいらーく」による再建に失敗した過去もあり、現在はJFLAHD、アスラポートなど資本提携などを強めています。

テイクアウト需要により回復傾向にありますが、このまま進むかは見えていないのが現状だと判断します。

 

小僧寿しへの投資についての考察

小僧寿しの株価は30円程度と低水準なので、100株保有でも投資金額は約3,000円です。

3,000円で1年有効の3%の割引カードがもらえるなら、利用する人は超お得かもね。
5%の割引カードも3万円の投資(1,000株)だから悪くないよ。

たとえば、毎月小僧寿しで3,000円のお寿司を購入する場合、3%割引カードであれば90円の割引きが受けられます。

年間で1,080円の割引きだから優待利回りは36%です。(5%割引カーなら優待利回りは6%に低下)

またとり鉄などの飲食店を併用することで、優待利回りはもっと拡大することになるでしょう。

優待利回りは100株保有が最も高くなるので、FIRE(ファイア)で保有するなら100株で十分だと思います。

しかし、注意点があります。

うろ覚えなのですが、過去に小僧寿しが株主優待の廃止を実施したタイミングが最悪だった記憶があります。

通常の優待廃止では、「次回の優待を持って廃止されていただきます…」などと発表するところ、小僧寿しは「前回の優待をもって廃止します…」的な過去形廃止だったと思います。

これは酷いやり方で、当時はだまし討ちのように感じました。
たとえば人気優待株のオリックスは、株主優待の廃止を発表していますが、廃止は2年後でまだ2回の猶予を残した発表です。

小僧寿しは過去にだまし討ちのような優待廃止をやっているので、2回目もあるかもしれません。

一度やったら2度目にも注意しなきゃ。

まぁ100株、3,000円の投資ならあまり注意しなくてもいいけどね。
すき家の割引きパス「SukiPass」を買うのりで投資してもいいかも。

東証の再編あたりから企業の株価対策が本格化されていますが、結局は業績がよくなければ株価は上がらず、一時的にあがった株価も維持することは不可能です。

結局、小僧寿しの株主優待復活は株価を上げる力はなかったみたいですね。

今期の業績に期待しています。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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