ウクライナ紛争で木材価格の高騰が追い風!増配で利回りアップ
先週の話ですが、自宅のデッキの一部が腐食しており、DIYで修繕することになしました。
とうちゃんはDIYが趣味だから、デッキの修繕なんて簡単だよね。
昔、小型のログハウスを北海道で建てたこともあるから、道具もそろっているし、DIY作業は趣味と言っていいよ。
だけど、材料をホームセンターに買いにいったら、木材価格の高騰ぶりにビックリしたよ。
最近の話題の「ウッドショック」は、まだまだ終わっていないようでした。
本日のブログは木材価格の高騰が追い風になっている「住友林業(1911)」を紹介します。
ウクライナ紛争の影響については「ウクライナ紛争で飯田グループHがピンチ?高配当で割安水準」も見てください。
高い…高すぎるぞ…建築木材の高騰
今回のデッキ修理で使用する木材は、90mm角の土台木材を1m程度と、2×6材を6fです。
腐食した部分を切断して土台を再構築してから、デッキを作るのですが、ホームセンターの価格を見て驚きました。
土台木材が1mで2,600円、2×6の6f材もなんと、2,500円します。
税込みだと5,500円以上もかかりました。
もちろん防腐剤入りの木材なので、一般のSPF材よりは高いのですが、数年前の2倍に上がった印象を受けましたね。
5年前は一般的な2×4の6f材なら価格は300円程度でしたが、現在は600円以上するのでここ数年で2倍以上高騰したのは事実でしょう。
ホームセンターの木材売り場で悩んでいたよね。
もったいないからデッキの形を変えて、少ない材料で修理したよ。(笑)
木材高騰の原因①円安
木材高騰の要因は大きく2つの原因が考えられます。
第1に「円安」により輸入木材価格が高騰していることです。
一時下がった円も現在は1ドル136円に高止まりしている印象を受けるよ。
1年前までは1ドル110円だったから、1年で23%程度の上昇です。
円安だけで輸入木材が2割高騰しても不思議ではないね。
円安によりさまざまな商品が値上りしていますが、円安が改善される兆しはないので、しばらくはこの水準で推移すると思います。
木材高騰の原因②ウクライナ紛争による価格高騰
ウクライナ紛争が始まって半年以上が経ちましたが、世界中でロシアに対する経済制裁を行っている影響が木材にも出ています。
ウクライナ紛争の前はロシア産の木材を多く輸入していたんだよね。
世界の木材が高騰するなかで、輸入元をロシアにシフトしている状況でウクライナ紛争が発生しました。
直接の影響は回避できたかのように思えましたが、ロシア産の木材手に入らなくなったことで世界中の木材価格がさらに高騰してしまい、カナダ産等のSPF材もプレミアム価格になっています。
ロシアの木材企業を買収することで木材の安定供給を目指していた「飯田グループホールディングス(3291)」については下のブログも見てください。
木材価格の高騰が追い風の住友林業
「住友林業(1911)」は「注文住宅」、「分譲住宅」、「海外住宅」、「木材・建材」、「国内森林」などの事業を展開する企業で、木材価格の高騰のなか業績の拡大が注目されています。
住友林業の事業としては大きく「住宅」と「木材・建材」がありますが、輸入木材が高騰することで、売上も大幅に増加しています。
国内木材価格も高騰しているので、それが住友林業の追い風になっています。
海外住宅事業は円安による恩恵
住友林業は住宅建築でも有名ですが、売上の5割程度はアメリカ、オーストラリア、アジア地区の海外住宅になっています。
これらの売上は現地通貨なので、円安の影響により収益性が上がっています。
円安の恩恵は輸出企業だけでなく、海外で事業を展開している企業も受けています。
2022年12月期第2四半期決算の概要
住友林業は2022年8月9日に2022年12月期第2四半期(2Q)の決算発表を行いました。
内容を紹介します。
- 売上 : 7,828億円(前期比23.7%増)
- 経常利益 : 936億円(前期比81.0%増)
- 純利益 : 495億円(前期比70.1%増)
売上は23%の増だけど、利益は2倍近くの増益になっているよ。
木材価格の高騰と円安の恩恵がモロに出たね。
収益性が高まっていることが分かる決算だね。
2Q決算の売上をセグメント別に見てみる
2Qの売上をセブメント別にみると、住友林業が好調である理由が見えてきます。
- 木材・建材 : 1,365億円(前期:984億円)
- 住宅建築 : 2,559億円(前期:2,472億円)
- 海外住宅 : 3,843億円(前期:2,798億円)
これを見ると国内の住宅販売等は87億円増だけど、木材・建材は381億円増、海外住宅は1,045億円も増収になっています。
今回の半期決算では売上が1,499億円の増収でしたが、その大部分が木材・建材と海外建築によるものだと分かりますね。
業績の上方修正と増配を発表
今回の2Qの好決算により住友林業は、通期の業績予想を上方修正し、さらに増配を発表しました。
売上 : 1兆6,130億円(前回予想:1兆5,240億円)
経常利益 : 1,750億円(前回予想:1,350億円)
純利益 : 1,000億円(前回予想:860億円)
増配は前回予想では年間80円としていましたが、45円の増配により年間125円を予定しています。
現の株価は2,370円水準なので、配当利回りは5.27%と大台を超えています。
また住友林業のPERは4.74倍、PBRは0.79倍、ミックス係数は3.74倍と4倍を割り込む超割安状態です。
チャートも2Q決算により窓をあけて上昇を続けていますが、割安であることは変わらず、配当利回りも5%以上であることから長期的に上昇を続けると思われます。
まとめ
円安とロシア制裁が追い風になっている住友林業は、高配当で株価も割安水準で放置されています。
海外住宅などの成長分野がある割には、株価が評価されていないと感じています。
ミックス係数も3倍台なので、FIRE(ファイア)投資にもおすすめできる銘柄です。
木材価格の高騰が収まる気配はなく、ウクライナ紛争が終結しても、ロシアに対する経済制裁は続くことが予想できます。
その意味では住友林業に対する追い風はしばらく吹くことから、業績もまだまだ拡大すると予想します。
そういえば父ちゃん…少し前に買ったような?
少し前のブログにも書いたけど、若干残っていた「すかいらーく株」を売って住友林業を買いました。
赤字が止らない「すかいらーく」から、将来性の高い住友林業に乗り換えたんだよね。(笑)
※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。