悲報!米国8月CPI発表で株価下落!1%の利上げに現実味

CPI悪化

先週から今週の頭にかけては、米国の株式市場も好調に推移しており、日本の株式市場も大幅な上昇を見せていました。

日経平均も28,000円台を回復していたのに、今日9月14日は800円の下落からスタートしているよ。
なにがあったの?

 

昨日9月13日に「米国消費者物価指数(CPI)」の発表があり、市場予想を上回ったことから米国株式市場は大幅安になりました。

 

現在の日本市場はアメリカ経済を影響を受けやすいので、米国株式市場の下落により日本の株価も大幅に下がっているようです。

本日のブログは2022年9月13日に発表された米国CPIの影響とこれからを考えてみます。

 

米国FRBの利上げとCPIの関係については「FRB議長が利上げ継続を明言…利上げ継続で株価上昇のなぜ?」も見てください。

 

8月の米国消費者物価指数(CPI)は予想よりも悪化

米労働省が2022年9月13日に発表した8月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月と比較して8.3%の上昇でした。

7月のCPIはたしか8.5%だったから、8月は7月よりも改善されているんじゃないの?

そうだけど市場予想は8.1%だったから、0.2%悪化したと判断されたんだよね。

前のブログにも書いたけど米国は原油高が一服しており、それがCPIの改善に繋がっており、8月は7月よりも低い結果になりました。

詳しくは下の記事を見てください。

 

しかし、市場関係者の予想は8.1%だったことから、単純に0.2%悪化したと判断され13日の米国株式市場は大幅に下落、14日の日本市場にも火の粉が飛んできた形です。

 

エネルギー価格以外はインフレが加速

今回のCPIの結果は先月の8.5%より0.2%改善しており、2ヵ月連続の下落は米国のインフレがピークを越えたと考えることもできます。

しかし、それは正しい見方ではないようです。
実はエネルギー価格は原油価格の下落から、伸び率は大幅に下落しています。
対して「食品価格」は高騰を続けており、11.4%もの高騰となっています。
さらに「食品を除くコア指数」も6.3%の上昇となっています。

 

つまり原油価格の下落から全体的に改善されているように見えますが、中身をみるとエネルギー価格以外は依然として強い物価上昇が起きています。

 

株式市場はCPI予想である8.1%が8.3%になったことよりも、エネルギー価格以外の物価上昇が止まらないことに危機感を持ったようです。

 

気になるFOMC…1.0%の利上げはあるのか?

エネルギー価格以外の物価上昇が止まらないことで、市場が持つ危機感とは一体何でしょう?

それは今月のFOMCの動向です。

先週のパウエルFRB議長のコメントでは「インフレ対策をソフトランディングさせる自信がある」と話していたよね。
またインフレ抑制に強くコミットするとも言ってたよ。

だから市場関係者は9月20日から開催されるFOMCで0.5%でなかく、0.75%の利上げが実施されると予想を変えたんだよ。
もともと、0.75%は織り込み済みで「予想の範疇」だったから、安心感から株価は上昇しました。

しかし、今回のCPIの結果を見て、「1.0%」の利上げを予想する市場関係者も増えているようです。

FOMC開催前の一定期間はパウエル議長を含めた委員のコメントは出ないルールなので、現在の状況は見えてきませんが、現状では1.0%利上げの可能性が高くなったのは事実です。

 

利上げ幅は経済にインパクトを与えることでインフレを抑制する働きがあることから、0.75%の利上げでは経済にインパクトを与えていないと判断する可能性があります。

 

利上げは実効性も大切ですが、市場に与えるショックも必要です。

0.75%利上げが既に織り込み済みであるかぎり、0.75%の利上げで市場にショックを与えるのは難しいかもしれません。

 

1.0%利上げなら株価は暴落へ向かうかも?

DOWN

利上げはショック療法であり織り込み済みであれば、利上げをしてもインフレは鈍化しない可能性があります。

しかし、利上げには実効性もあることから、本当の効果が出るのには時間がかかるのも事実で、短絡的な判断は米国経済を混乱させるだけではないでしょうか?

そこを考えると、今月のFOMCでは0.75%の利上げになると予想します。

CPIの結果から安直的に1.0%の利上げをすると、経済が「リセッション」を起こしてしまう可能性があります。

前回のパウエル議長のコメントでは、「インフレをソフトランディングさせる」と話していたので、リセッションを起こしてまで利上げは現時点ではしないと予想します。

でもその前には「大きな代償を払ってでもインフレを抑え込む」みたないな発言もしてたよ。
だったら1.0%の利上げもあるかもね。

うーん…たしかに。
9月20日から開催されるFOMCの結果次第では、株価も大きく下落する可能性があります。
注意して見守りたいですね。

 

まとめ

米国の8月CPIが発表され先月よりも改善されましたが、市場予想よりも悪かったことから、9月13日の米国株式市場は大幅に下落しました。

9月14日の日経平均株価も800円安から始まり、米国株式市場の影響をモロにかぶった様相です。

7月、8月と2ヵ月連続でCPIの数値が改善されていますが、要因は原油価格の下落によるもので、エネルギー価格以外の物価は相変わらず上昇しています。
つまり、食料品等の物価は高水準であり、インフレ抑制効果が効いているとは思えない内容でした。

この結果を受けて、今月20日から開催されるFOMCに注目が集まっています。

現在の利上げ幅の予想は0.75%が優勢ですが、CPIの結果を踏まえて1.0%と予想する市場関係者も増えています。

FOMCで1.0%お利上げが決まった場合、株式市場は大きく下落する可能性があり、日本市場への悪影響も大きいと考えられます。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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