社長がスパイで逮捕って!どうなる4%優待の【かっぱ寿司】

かっぱ社長逮捕

今年は回転すしチェーンの不祥事がやたらと目に付きます。

やっぱり一番驚いたのが「スシローのおとり広告事件」だったよね。
実際には品切れで提供を終了した「ウニ」や「カニ」などを、大きく宣伝して集客をしていた事件だよね。
販売されていた店舗もあったので、「詐欺ではない」って意見もあるけど、一度も販売していない店舗も多かったから、これは悪質だと話題になったんだ。

そうだね。
一度も販売していない店舗があるにも関わらず、広告で集客していた事実は悪質だと思います。
結局、景品表示法違反で措置命令がでたよ。

スシローのおとり広告事件については「おとり広告がバレたスシロー、人気優待株はどうなる?」も見てください。

 

結果としてスシローを運営する「FOOD&LIFE COMPANIES(3563)」の株価は低迷しており、業績にも暗い影が見えています。

そのような状況下であらたに回転すしチェーンの不正行為が発覚し、なんと社長が逮捕されました。

本日のブログは不正行為で社長が逮捕されたカッパ寿司の運営会社「カッパ・クリエイト(7421)」の今後を考えます。

 

スシローに続きかっぱ寿司の不正が発覚

現在、有名な寿司チェーン店と言えば「くら寿司」、「はま寿司」、「スシロー」、「元気寿司」そして「かっぱ寿司」です。

なかでも「かっぱ寿司」は創業が1979年と古く、回転寿司チェーンとしては老舗と言ってよいでしょう。

でもなんとなく「かっぱ寿司」が一番元気がないように感じるね。
やっぱり創業が古いから新しい取り組みに遅れているのかな?

たしかに人気で見ると「かっぱ寿司」は、他のチェーン店に負けている印象があるよね。
昔「かっぱ寿司は美味しくないから…」との声を聞いたこともあるよ。
でも、J塾長は「カッパ寿司」も他のチェーンとそんなに味は変わらないと思うけどね。

しかし、業績から考えても「かっぱ寿司」が落ち目なのは間違いなく、それを解決するべく様々な方策をとってきたのも事実です。

 

そのような中で「かっぱ寿司」を運営する「カッパ・クリエイト(7421)」社長による不正が発覚、なんと社長が逮捕されてしまいました。

 

かっぱ寿司の田辺社長が逮捕された

カッパ・クリエイト(7421)」の田辺社長(田辺容疑者)が不正競争防止法違反の疑いで、2022年9月30日に警視庁に逮捕されました。

上場企業の社長が逮捕って… なかなか聞かない話だよね。

逮捕の理由は田辺容疑者が以前勤めていた「はま寿司」から、仕入に関する各種情報を不正に持ち出して利用した疑いだよ。
つまり、くら寿司の企業秘密を不正に持ち出して、かっぱ寿司で活用したことが不正にあたるんだよ。
企業スパイと考えたらわかりやすいかな?
それでも社長自らがスパイ行為を行って逮捕されるなんて、前代未聞じゃないかな?

田辺容疑者は「カッパ・クリエイト」に入社する前は、「くら寿司」の親会社である「ゼンショー」に在籍しており、そこから「くら寿司」の社長に就任していました。

カッパ・クリエイトの親会社は外食産業の大手「コロワイド」で、田辺容疑者はコロワイドの意向で、かっぱ寿司を立ち直らせる目的でヘッドハンティングされました。

ここで重要なポイントは「くら寿司」の親会社は「ゼンショー(7550)」、「かっぱ寿司」の親会社は「コロワイド(7616)」であること。

つまり、この問題は日本を代表する外食産業のゼンショーとコロワイドの因縁なんだよ。

 

コロワイドとゼンショーの因縁

カッパ・クリエイトはコロワイドの傘下に入るまでに紆余曲折しており、一時はゼンショーと業務提携交を行っていました。

えっ、カッパ・クリエイトってゼンショーと提携する計画があったの?

そうだよ。
カッパ・クリエイトは回転寿司の競争が激化することで、くら寿司を展開するゼンショーとの業務提携を模索していました。
しかし、ゼンショーがスシローを巻き込んだことで解消、次にカッパ・クリエイトは元気寿司との経営統合を模索します。

おとり広告で問題になっているスシローとの経営統合を考えたんだね。
でもこれも駄目だったんだよね。
今から考えると意味深だなぁ~。

これも最終的にはカッパ・クリエイトが元気寿司との提携を解消して、コロワイドによる買収を受け入れることにしたんだよ。

ここらの動きはまさしく損得勘定が動いていて見苦しいものだったと覚えているよ。
結局、この流れがコロワイドとゼンショーの因縁になったのだと思うね。

 

田辺容疑者は社長を辞任、カッパ・クリエイトの株価は

カッパ・クリエイトチャート
参照:Yahoo!ファイナンス

今回の事件は田辺容疑者がくら寿司の仕入れデータを不正に持ち出し、かっぱ寿司の仕入れに利用したことが問題(違法)になっています。

逮捕を受けて田辺容疑者は10月3日に社長を辞任、後任はコロワイドグループでステーキ店や焼き肉、回転寿司チェーンを展開する「アトム(7412)」の山角社長が兼任するようです。

逮捕を受けてカッパ・クリエイトの株価は大きく下落、2022年9月29日の終値1,404円に対して、9月30日1,362円、10月3日1,272円と大きく下落しました。

逮捕から3営業日で132円安、9.4%も下落したんだね。

ただ田辺容疑者の社長辞任の発表を受けて株価は反転、現在は1,402円と逮捕前の株価を維持しているよ。
その意味では親会社であるコロワイドの対応が早かったことで、株価に対する影響も少なかったようだね。
実際には辞任ではなく解任が正しいのではないかな?

 

カッパ・クリエイトの株主優待と利回り

カッパ・クリエイトはコロワイド傘下に入っても赤字の状態が続いており、無配の状態が続いています。

だけど株主優待があるよね。

カッパ・クリエイトの株主優待は年2回実施され、コロワイドの共通優待なのでかっぱ寿司以外にコロワイドやアトムの店舗で利用できます。

カッパ・クリエイトの株主優待をみてみましょう。

 

  • 100株以上   :  3,000ポイント(年間6,000ポイント)
  • 1,000株以上  :  6,000ポイント(年間12,000ポイント)
  • 2,000株以上  :  12,000ポイント(年間24,000ポイント)

 

1ポイント1円で使えるから、100株保有者は年間で6,000円の食事に利用できるね。
かっぱ寿司だけじゃなく、コロワイドやアトムの店舗の利用できるから、ステーキや焼き肉でも使えるよ。

カッパ・クリエイトの株主優待利回りは、100株で4.27%と高くFIRE生活の外食としても活用できます。

無配の状況なので総合利回りも同じですが、4%を超えていれば問題はないと思います。

カッパ・クリエイトは業績が3期連続で赤字であり、今回の不祥事もあることから近々に業績が回復するとは思えません。
新しい社長もアトムと兼務なので、カッパ寿司だけに注力するのは難しいでしょう。

しかし、カッパ・クリエイトはコロワイド傘下であることから、資金面などの問題は少ないと思われ、株主優待の改悪リスクも小さいと判断しています。

 

カッパ・クリエイトの業績と投資判断

コロナが終息することで外食産業の売上も上昇するのは間違いなく、社長の逮捕に関わらずかっぱ寿司の業績も上向くことは間違いありません。

さらに2023年3月期第一四半期の決算を見ると、売上は増収、純利益も赤字幅を縮小しています。

今期は3期ぶりの黒字化を計画しているので、期待が持てる内容でした。

社長の逮捕との悪材料はありましたが、株価は戻しているこから大きな混乱は見られませんでした。

業績も回復傾向であることは間違いなく、4%を超える株主優待は魅力的だと考えます。

「社長の逮捕で株価は1000円以下まで下落するか?」と思いましたが、すぐに持ち直しているので思いのほか強いと感じています。

コロワイドやアトムの店舗でも利用できる使い勝手のよい株主優待なので、優待利回りが高い状況で保有するのはありだと思います。

投資判断については、とりあえず第2四半期の決算で判断しても良いと思います。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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