預金と投資の違い?不労所得におけるバランスとは?

赤いブタの貯金箱

日本人は昔から、まじめで勤勉性のある国民だと言われており、ことお金の話については消極的な人が少なくありません。

最近ではFIRE(ファイア)や不労所得に対する認識も高まっていますが、「毎日汗水流して働くことが尊い…」との認識を持つ人も大勢います。

ちなみにJ塾長はこのような考え方を否定しません。

自分にはできなかった生き方で、一種の憧れさえ感じます。

しかしこのような人がもつ「預金・貯金」についての考え方には、どうしても賛同できない部分があります。

コツコツ預金が間違いない…これって正解ではない

毎月一生懸命働き給与をいただき、生活費や預貯金に回す…これは日本人の標準的な生活だと思います。

「預金」、「貯金」…この言葉は、我々が小学校の時代から、教育で叩き込まれた言葉で、一種のマインドコントロールのように大人になっても私たちを支配します。

日本人の考え方のなかに「預金・貯金  =善」、「ギャンブル = 悪」そして「ギャンブル= 投資 」との認識があるのも、実は子どもの頃の教育が関係しているかもしれませんね。

しかし本来、善であるはずの預金ですが、現状ではどんなにがんばってもお金は育ちません

またもはや預金は安全な資産ではなく、預けることで額面価格が担保されるだけで、資産価値が下がる可能性があります。

預金で安全なのはあくまで額面価格だけで、価値はまったく保証されていないのが現実です。

ここを理解するとお金の見方が変わりますので、J塾長の個人的な考えを少しだけ紹介しますね。

お金の価値は一定でない

J塾長はお金には価値があり、それが額面ではないと考えています。

そしてお金の価値は一定ではなく、常に変動しているとも思っています。

昨年は100万円で購入できた車が、今年は110万円に値上されており、100万円では購入できませんでした。

この状況は単に「車の価値が上がったのか」のか「100万円の価値が下がった」のかどちらでしょう?

一般的な感覚であればたんなる値上げと捉えるかも知れませんが、投資家であれば100万円の通貨価値が下がったと考えてもよいでしょう。

実際マイナーチェンジであっても車の価値はさほど変わりません。

しかし価格が10万円アップすることは、同じ車にもかかわらず同じ価格で買えないことを意味しており、単なる値上げではなく、円の通貨価値が下がったことが要因かもしれないのです。

車が値上げする要因の一つとして、海外から輸入する材料の値上げが考えられます。

この場合、為替が円安に働いていると、高い価格で材料を輸入しなくてはならず、結果として車の価格も高くなります。

為替の変動により100円で購入できた材料が110円になることは、円の通貨価値が低下したことが要因だからです。

車の購入代金を預金していたら

中古車屋

つぎにこの車を購入するための資金を預金していたらどうなると思いますか?

車を購入するためにせっせと預金に励んでいたのに、100万円達成したとおもったら購入直前に110万円に値上げになりました。

これではさらに10万円を追加しないと同じ車を購入することができません。

つまりこの人の資産は預金口座に入っている間に価値が目減りしたとも考えられますよね。

預金の金利が必要な理由

預金や貯金には利息、利子がついていますが、これは本来、儲けるためのものではないと考えています。

健全なインフレ経済においては、物価が年間1.5%~2.5%程度上昇します。

商品の値段が毎年数%上昇する社会では、企業が元気で従業員の所得も上がり、結果として健全な経済だと考えられています。

実は預金の利息はインフレに対応するために付与されており、物価が上昇しても利息により預金の「資産価値」を減らさない効果を生み出します。

つまり一部の定期預金などを除く銀行金利は、インフレ時に資産の価値を減らさないように調整する働きがあります。

日本でも日銀が国策の一環として年間2%のインフレ誘導政策を実行しており、インフレ経済を目標にしていることは覚えておかなくてはなりません。(現在は未達成)

日銀のインフレ誘導については、日本銀行ホームページ記載の「2%の「物価安定の目標」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」」を参照ください。

現在は金利効果はまったくない

現在の日本の預金金利は都市銀行の普通預金で0.001%程度、定期預金でも0.002%程度と話にならない低水準です。

この状態で日銀のインフレ政策が予定通り2%の水準で達成されると、毎年1.99%の資産価値が失われることになるでしょう。

現在はインフレとは言えない状況なので、預金金利がなくても負担とは感じませんが、これからインフレが進むと気が付かない間に預金資産の価値が目減りする可能性もあります。

一般的にインフレ経済が進むと預金金利も上昇しますが、現状ではその動きも感じられず、コロナの影響で経済が停滞している状況では予想すらできません。

しかし、日銀はコロナ後の経済をインフレに誘導するのは間違いありません。

インフレについては「インフレとデフレの違いを知って正しい投資判断を」も参照ください。

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だから投資を検討する

このように資産は額面ではなく価値で判断するべきだとJ塾長は考えています。

そうなると来年まで100万円を守るよりも、来年の物価上昇を考えて101万円に育てることが大切です。

しかし現状では1年間で100万円を101万円にすることは、預金や貯金の商品ではほぼ不可能です。(キャンペーンを除く)

だとしたら預金に資産を預けていると、物価状況により価値を減らすリスクがあり、もはや安全資産とは言えません。

もちろん額面価格が変わらないので、安心している人も多いのですが、そのような人は実際の価値が下がっていることに気が付いていないだけです。

だからこそJ塾長は投資により100万円を101万円~105万円へと育てることを考えています。

もちろん不労所得の資金であっても急な入用があることから、現金資産は必要です。

しかし必要だからと現金資産を不労所得の軸に据えていては、価値が減るばかりで増えることがなく、最終的には破綻してしまうかもしれません。

したがって不労所得は投資をメインにして、緊急時の資金として預金を一定金額(10%〜20%程度)のみ確保するのがJ塾長の方針です。

あくまで個人的な考えなので聞き流してくださいね。

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