レオパレスvs週刊新潮…元社員の告発で株価暴落!買い時か?

レオパレス告発

賃貸アパート、賃貸マンション大手の「レオパレス21(8848)」の株価が大幅に下落して、1株あたり280円の水準にあります。

レオパレス21って自社で請け負った投資用アパートの不良施工が判明して、なかには修繕もできなかった物件が出たことで社会問題になった企業だよね。
もともとは家具付きの賃貸アパートなどで、若い世代の一人暮らしにターゲットを絞った戦略でシェアも高かった会社だ。
うちのお姉ちゃんもレオパレスに住んでいたよ。

レオパレスの施工不良が話題になったのは2017年のサブリース契約のトラブルがきかっけだったと言われているよ。
それから2018年にはテレビでレオパレス物件の防火壁の問題が取り上げられて、一気に社会問題化したんだよ。

レオパレス21の施工不良についての話題は下の記事を見てください。

 

施工不良の問題で株価も下落したレオパレスでしたが、コロナ禍における「おこもり需要」などで少しづつ業績も回復傾向にありました。

しかし、2022年10月20日に週刊新潮から「レオパレス21経営陣が主導したとされる不正」の告発記事が掲載され話題になっています。

株価にも悪影響を与える今回の告発記事、真実性と株価への影響、投資判断を考えます。

 

週刊新潮の告発記事とは?

2022年10月20日に週刊新潮が出した告発記事の内容は、レオパレス21の経営陣が「入居率等のデータを不正に操作」したとの内容でした。

この情報の出どころは元「レオパレス21幹部」と言われているけど、よくわからないよね。

「元幹部の告発」と言う話は、いつの時代にもありますが、真偽はよくわからないのが現実です。

今回の記事で不正と指摘されているのは以下の点です。

 

  1. 入居審査の基準に満たない入居者を入居させる
  2. 仲介業者と結託して不正を働いた社員がいる
  3. 滞納が理由の立ち退き対象者を放置した
  4. 退去処理を故意に遅らせて翌月にずらした

 

この4点が主に指摘されている問題だと感じました。

だけどこのなかで入居率を上げる効果があるのは、1番、3番、4番の3つだと思います。
2番は不正を行った社員の問題で会社は関係ありませんね。

1番の審査の問題は家主(サブリースであればレオパレス)が判断することなので、不正とは違うと感じました。

また3番もあくまで家主と入居者の話し合いの問題なので、これも不正とまでは考えなくてよいと思うのですが…
となると問題は4番の退去処理ですが、これはどうでしょうか?

 

不正に対するレオパレス21の反論

先に書いたように今回指摘されている問題について、審査基準や家賃滞納者への対応はあくまで家主が自由に決めることで、レオパレス21の不正と考えるには無理があると思います。

そこで気になるのが4番の「退去処理を故意に遅らせた」ものですが、これについては10月24日にレオパレス21から説明が出されています。

どうもレオパレスの退去処理は「退去者の立ち合い確認が終了したタイミング」だから、月末に退去した場合には、立ち合いが翌月になり処理も遅れる場合があると書いているね。

たしかに契約は月末までだけど、都合で立ちあいができない場合は、翌月にずれ込むこともあると思うよ。

また、退去処理が翌月にずれ込んだ件数も公表しましたが、入居率で表すと0.1%以下のレベルなので入居率を引き上げる効果もなく、不正のレベルではないでしょう。

 

レオパレス21の株価がとんでもないことに

レオパレス21チャート
参照:Yahoo!ファイナンス

レオパレス21の株価は2018年の不正施行問題が出るまでは、1株当たり1,000円水準でした。

しかし、不正施行の影響は大きく2021年には、1株120円程度まで下がっています。

不正施行で株価が1/8にまで下がったんだね。
企業の不正は結局株価に帰ってくるから怖いよ。

赤字の状況なので株価の下落は仕方がないけど、それでも着実に業績を回復させて株価も1株380円まで上げてきました。
しかし、今回の報道により株価は急落、現在は1株あたり276円水準まで下がっています。

新潮の報道で100円も下がったの?
25%以上の下落じゃないの~

 

レオパレス21の反撃が始まる

この告発記事にレオパレス21は即座に反応しており、反論文章を公開するとともに週刊新潮を名誉棄損で提訴する準備に入ったと公表しています。

 

今回の告発記事の本質は何なの?

告発の意図はわからないかど、どうも「入居率を上げることで投資ファンドからの借入金利が低下する契約条項があった」と言われているね。
真偽はわからないけど、入居率が上がることでレオパレス21側が有利になるから、経営陣が意図的に入居率を上げたって論理だね。

でも、実際には滞納状態で入居率を上げても未収金が発生して、「売掛金」等が増えるので決算内容を調べることですぐにわかると思います。

ましてや投資ファンドの調査をごまかすのは難しいと感じますが…どうでしょうか?

断言はできませんが、以上のことから今回の告発は真偽性に欠けるとJ塾長は感じています。(あくまで印象ですが…)

 

案外投資チャンスかも?

今回の告発で25%以上下落したレオパレス21の株価ですが、告発自体の真偽性が良く見えず、報道各社も追随しないことから深刻化する可能性は低いと見ています。

それなら25%下落したタイミングで買いもありかな?

今期の事業予測は黒字転換予想なので、業績は着実に回復しています。
そのなかでの下落なので、買いのチャンスかもしれませんね。
1Qの内容も悪くなく、配当も来年には復活するかもしれません。

今回は報道により株価が下落しただけで、業績に影響が出るとも思えません。
短期的に20%程度のキャピタルゲインを狙えるかもしれませんね。

 

まとめ

不正施行問題で株価が低迷しているレオパレス21ですが、業績が回復傾向にある状況で週刊新潮から告発記事が出されました。

内容は主に入居率の改ざんによる不正行為で、入居率を上げることで投資ファンドからの借入金利を下げる目的だと指摘されています。

しかし、レオパレス21は即座に報道を否定、訴訟の検討に入っているようです。

告発内容の多くが、不正と言うよりも経営方針の転換であって、社会的な不正とまではいかない内容だと感じました。

家賃滞納者の扱いは難しいのですが、あくまで大家とサブリース会社の権限だと思います。
一定期間、滞納を許したからと不正だと決めつけるのはよくありません。

報道により株価は25%以上下落しましたが、業績面では影響が少ないと思われることから投資のチャンスと考えてもよいと思います。

告発は有益で勇気のいるものですが、感情面が強く単なる悪口なら意味がありません。
J塾長的には今回の告発は、あまり心が動かされませんでした。
自分の考えと違うことは「不正だ~」と言っているように感じて…

以前の不良施行問題は「クソだなぁ」と思っていましたが、今回の内容は深刻な告発とは思えませんでした。
皆さんはどう感じましたか?

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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