2024年スタートの新NISAが決定!改正内容を簡単に解説

2022年に与党の税制改正大綱がきまり、「少額投資非課税制度(NISA)」の抜本拡充についての発表がありました。
岸田総理は前から「NISAの拡充で投資を活性化させる」と発言していたから、やっとその内容が決まったんだね。
今回の決定は2024年1月開始の新NISAであり、2023年4月に国会にて改正法案が施行される予定です。
投資の利益が非課税になるNISAを大幅に拡充させる今回の改正は、FIRE投資家にとっても大きな期待を持って受け止められるでしょう。
J塾長も楽しみにしていました。
本日のブログは12月16日に発表されたばかりの新NISAについて投資初心者でも分かりやすく解説します。
現行NISAについては「NISAでFIRE!不労所得構築にはNISAがおすすめ」を見てください。
新NISAの改正内容
実は2024年のNISAの改正は以前から決まっていましたが、「一般NISAを2階建てに変更」することが主な改正点でした。
しかし、岸田内閣の「資産・所得倍増プラン」の実現に向けて、制度自体を見直し大きく改正されています。
与党の税制改正大綱決まったなNISAの変更点を紹介します。
2023年までの現行NISA | 2024年開始の新NISA | |
非課税保有(運用期間) | つみたてNISA 2042年まで 一般NISA 2023年まで | 無期限化(恒久化) |
投資限度枠(年間) | つみたてNISA 40万円 一般NISA 120万円 | つみたて投資枠 120万円 成長投資枠 240万円 |
非課税限度枠(生涯) | つみたてNISA 800万円(20年) 一般NISA 600万円(5年) | 非課税限度枠 1,800万円 (内数成長投資枠 1,200万円) |
併用の可否 | 不可 | 可能 |
この表で分かるとおり、現行NISAと新NISAでは内容が大きく異なっています。
改正のなかで投資家が注目したいポイントを解説します。
運用期間(非課税制度が使用できる期間)
現行NISAは非課税期間があらかじめ定められており、「つみたてNISA」は20年、「一般NISA」は5年間でした。
ロールオーバーで期間を延長できたけど、年間の枠が少なくなるから新しい運用になっちゃうよね。
今回の改正では「つみたてNISA」を「つみたて投資枠」、「一般NISA」を「成長投資枠」と名称を変更して、それぞれの非課税保有期間(運用期間)を「無期限化」しています。
つまりNISAの限度内であれば期間の縛りがなく、恒久的に非課税での運用が可能になります。
今までの一般NISAでは5年経過した銘柄は、ロールオーバーが必要だったのでこれは嬉しい改正ですよ。
年間投資限度枠の拡充
現行の年間投資枠は「つみたてNISA」で40万円、「一般NISA」で120万円でしたが、今回の改正ではそれぞれ120万円、240万円に拡大されます。
つみたてNISAが年間40万円から120万円、一般NISAが年間120万円から240万円と倍以上になるんだね。
つみたてNISAは3倍、一般NISAは2倍だよ。
年間の投資限度額が2倍~3倍になり、さらに非課税期間が無期限ですから、投資家にとっては嬉しい限りです。
しかし、非課税投資は無限ではなく、生涯限度枠が別に設けられていることを忘れてはなりません。
それが「非課税限度枠(生涯)」です。
生涯における非課税限度枠の新設
成長投資枠が年間240万円なので、これを20年間フルに利用すると「240万円×20年」で、合計4,800万円もの投資が非課税でできます。
これは大きい金額だよね。
可能なの?
さすがに年間の限度枠だけだと資産を持つ富裕層が有利になる可能性があることから、別に生涯限度枠が設けられているよ。
生涯の非課税限度枠は1人1,800万円までに設定されており、そのうち成長投資枠は1,200万円まで上限です。
ここで重要なのは「成長投資枠」のみでは1,200万円までが限度で、600万円は「つみたて投資枠」して使用しなくてはならないことです。
「つみたて投資枠」のみで使用する場合は、1,800万円まで利用できます。
つみたてをしていないJ塾長は、一般NISAを使用しているので、1,200万円が生涯非課税枠になりますね。
つみたて投資と成長投資の併用が可能に

現行NISAでは「つみたてNISA」と「一般NISA」を併用することはできませんでした。
どちらか一方を選択する方法だったよね。
新制度では「つみたて投資(つみたてNISA)」と「成長投資(一般NISA)」の併用が可能です。
つみたて投資枠と成長投資枠内での投資が可能になるので、毎月の積み立てを行いながら個別株への非課税投資が可能です。
これは個人投資家としては嬉しい改正ポイントです。
現行制度のつみたてNISAは年間の限度枠が40万円なので月33,333円が限度でしたが、2024年からは月10万円まで投資可能になります。
さらに個別株式やETF等に対して年240万円の投資ができます。
ただし、生涯の限度枠が1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)に設定されているので、これを超える投資はできません。
そこは注意していくださいね。
現行NISAから新NISAへの移行はどうなる?
現行NISAは2023年末で廃止になることから、現在NISAを利用している人も新NISAが適用されます。
現行NISAからの移行はできるの?
現在は与党の税制改正大綱が決定した時点なので、実際の運用方法は固まっていない状況です。
しかし、現行NISAは2023年末で廃止されることから、保有銘柄も現在の「ロールオーバー」方式による移行ができると思います。
まとめ
2024年から開始される新NISAの内容が、与党の税制改正大綱ににより明らかになりました。
現行の「つみたてNISA」が「つみたて投資」、「一般NISA」が「成長投資」に変更され、限度額が2倍~3倍へ拡大されています。
つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円が非課税になるよ。
ただし、年間の限度枠以外に生涯限度枠が設定され、上限が1,800万円(うち成長投資限度額1,200万円)です。
さらに今まで選択制だった「つみたて投資」と」「成長投資」の併用が可能なので、毎月の積み立てを行いながら個別投資もできます。
新NISAは2023年春に法案を成立させる予定なので、春以降に細かいルールが決定すると思います。
新NISAは長期投資に有利な制度で、不労所得の構築にはもってこいです。
非課税期間が恒久化されたので期間に縛られずに長期的な運用を目指せます。
現行NISAを利用していない人も、新NISAはお得なので活用してくださいね。
新NISAは2024年1月開始予定で、これからの変更も考えられます。
変更が出た場合は随時解説したいと考えています。
※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。