米CPI鈍化へ!円高転換で日本の株式市場は厳しい展開か?

円高

2023年1月12日、一時は1ドル150円以上だった為替も、120円台まで下がり「円安」も一段落しています。

円安ドル高は米国の利上げがきっかけに始まったけど、これからの動きが気になるよね。

2023年1月12日に発表された「米消費者物価指数(CPI)」が鈍化したことが好感され、急激にドル安が進行しました。

1月12日の為替も1ドル132円から128円まで急落しています。

本日の話題は米国のCPIの結果と円高の行方について考えます。

 

円安の話題は「円安効果で純利益が59%増の高配当&自社株買い銘柄はコレ!」も見てください。

 

米国CPIが6ヵ月連続で鈍化した

米国の消費者物価指数(CPI)が6ヵ月連続で鈍化したことが分かりました。

2022年12月のCPIは前月比で0.1%低下、前年比では6.5%上昇になっています。

11月は前年比で7.1%の上昇だから、物価上昇が鈍化しているのは間違いないね。

この数字は市場の予想通りだから、市場としても好感を持って受け取られると思うよ。

また、為替にも影響が出ており、ドル/円市場では1ドル132円から128円まで急落しています。

いよいよ円高が始まったのかな?

円高ではなく、単にドル安に進んでいるのが本質だと思う。

CPIが鈍化したことで為替にも影響が出始めていますが、株式市場はこれからどのように動くのでしょうか?

 

次回の利上げは0.5%ではなく0.25%を予想

今回のCPIが注目された理由の一つとして、2023年1月末~2月頭に開かれるFOMCに影響を与えるからです。

FOMCで次回の利上げについての協議が行われるけど、CPIが鈍化したから利上げ幅も縮小されるよね。

昨年は0.75%ベースの利上げを実施した米国ですが、2023年からは0.5%ベースに縮小すると見られていました。
しかし、今回のCPI結果からさらに縮小し、0.25%になるとの憶測が広がっています。

過去記事にも書きましたが、永遠に0.75%の利上げはできないので、0.25%に引き下げる確率は高いと思います。

米国の利上げについては下の記事も見てね。

 

株価は上昇するのか?コアCPIが気になる

今回CPIが鈍化したことで1月12日の米株式市場は上昇しており、NYダウは216.96ドル高の34,189.97ドルで終了しました。

このまま株価は上昇を始めるのかな?

そこで気になるのが「コアCPI」だよ。
コアCPIとは「一般的な消費者物価指数から価格変動の大きい食料やエネルギーを除いた指数」で、コアCPIだけを見ると12月は11月よりも上昇しています。
つまり、コアCPIは鈍化していないことが分かるんだよ。

専門家のなかには「コアCPIの鈍化が始まって効果が確認できる」との意見もあるから、今月以降のコアCPIはとくに注目です。

米国の株式市場はCPIの発表を好感して上昇していますが、このまま素直に上昇に転じることは難しく、コアCPI…さらに雇用統計などを鑑みて動きが決まると思います。

しかし、米CPIが鈍化したことで為替がドル安に動いているので、日本の株式市場は円高リスクが出てきそうです。

 

円高で企業の業績と株価は?

どうする

実際のところ「円安」と「円高」のどちらが株価にとって良いのか難しいポイントですが、J塾長的には円安傾向の方が企業にとって有利だと考えていました。

輸出企業は円安の方が有利ですよね。

しかしながら円安により原材料高騰で苦しんでいる企業も多く、昨年はそれを原因とした値上げも実施されています。

生活用品の値上げも多いから、円高に動くことで物価も下がるかな?

本来なら円高になることで材料価格も下がるので、値下げに向かうはずですが、実際には利上げによるインフレ効果も出て値下げにはならないでしょう。
一度上げた価格を下げる企業は少ないと思いますね。

昨年は円安で大騒ぎして様々な商品で値上げを実施しました。

そして今…値上げが終わった現状で円高に向かっています。(ナンダカナー)

企業にとってやりにくい値上げを、円安と言う大義名分で実施した感じを受けます。
円高になっても多くの企業で値下げはしないと思うので、その意味では収益性はアップするでしょう。
しかし物価上昇のみで賃金アップがない限り、需要は減るので業績は低下する可能性もありますね。

現状で急激な円高は日本の株式にとって好ましいものではなく、もうしばらく円安が続いた方が良いと思っていました。

1月13日の日経平均も大きく下落したように、急激な円高は日本の株価を下落させる要因になっています。

しばらくは不安定な状況になるかもしれません。

 

まとめ

2022年12月の米CPIが発表され11月よりも物価上昇が鈍化したことが分かりました。

CPIが鈍化したことで次回のFOMCで決まる利上げ幅が、縮小され0.25%になる可能性が高くなりました。

利上げ幅が縮小される見通しから、1月12日の米株式市場は200ドル以上の上昇を見せています。

また為替では急激にドル安が進み、1日で1ドル132円から128円まで急落しています。

米CPIの鈍化はマーケットにとって好感されていますが、急激な円高の進行で日経平均株価は330円以上の下落となっています。

しばらく円安が続いた方が日本経済には良い影響があると思っていましたが…しばらくは為替動向で株価が変動する可能性あります。

注目したいですね。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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