株式投資⑨高配当株の見つけ方「総資産の効率性を示すROA」
昨日は自己資本の効率性を示すROE(自己資本利益率)を紹介しました。
ROEは株主が出資した資本金や利益剰余金などの株主資本が効率的に使われているかを示す指標でしたが、本日は「他人資本(負債など)」を含めた「総資産」の効率性を示す「ROA(総資産利益率)」を紹介します。
ROEについては「株式投資⑧高配当株の見つけ方「自己資本とROE」とは?」をご覧ください。
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総資産は自己資本と他人資本の合計
総資産とはROEで使用した「自己資本」と、負債などが含まれる「他人資本」を合計した「すべての資産」です。
総資産 = 自己資本 + 他人資本
つまり返済義務のないお金だけでなく、金融機関からの借入れなど将来的な返済が必要なお金も含めた資産だと思ってください。
ROA(総資産利益率)は総資産の効率性を示す
ROA(総資産利益率)は企業の総資産を利用して、どの程度の利益を上げられたかを示す指標で、企業が保有するすべての資産に対する効率性と収益性を確認します。
ROAが高い会社は、保有する資産を効率的に活用し、利益を上げていることを示しており、借金の有効性を確認することも可能です。
ROAが高い企業は保有する資産(総資産)にたいして効率的な運用をおこなっていることがわかり、「少ない資本で多くの利益を上げている」と判断されます。
ROAの計算方法
ROA(総資産利益率)は、企業の総資産を利用してどの程度の利益を得たのかを示す指標で、計算式は以下のとおりです。
ROA(総資産利益率) = 当期純利益 ÷ 総資産 × 100
ROAの見方と目安
ROAを確認することで、企業が資産を使ってどの程度の利益を生み出しているかがわかります。
つまりROAの数値が高いほど効率的に利益が出ていると判断されます。
ただし借入れなどの負債が多い企業であっても、純利益が大きければROAも高くなります。
不労所得の投資判断として経営状況を分析するには、ROAだけで判断せずにほかの指標と併用することが大切です。
一般的なROAの目安は「5%」で、これを超えている企業は優良企業だと判断されますが、ROEと同様に業種により違いがあることから一律に判断しないように注意してください。
ROAはスクリーニングで確認する
ROAの確認には証券会社のスクリーニング機能などが提供する指標のランキング表示などを利用してください。
前回のROEと本日のROAの両方を確認することで、企業経営の効率性を把握することが可能です。
スクリーニングを利用して安心・安全な高配当株を探してください。