債券の種類とは?不労所得に適した債券の見つけ方
債券にはいくつかの種類があり、利回りや償還ルールに違いがあります。
FIRE(ファイヤ)における不労所得に債権を組み込む場合は、利回りだけでなく安全性や換金性などの要素を総合的に判断しなくてはなりません。
本日はさまざまな債券の種類を紹介します。
国債
以前のブログでも紹介した国債は国が発行する債券で「個人向け国債」や「新窓販国債」、「利付国債」があります。
国債は日本政府が発行する債券なので、信用力が高く換金性も問題はありません。
ただし利回りが低いことから不労所得としては利用しづらい債券です。
個人向け国債についてはブログ「不労所得に個人向け国債を組み入れるメリットとデメリット」をご覧ください。
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地方債
都道府県や市町村などの自治体が資金を調達するために発行する債券が地方債です。
自治体が発行する債券なので国債なみに信用性が高いのですが、利回りも国債なみと考えてください。
政府保証債
政府機関や特殊法人なども民間の企業と同じく、資金調達として債券を発行します。
その発行される債権のなかで、政府が支払いを保証している債券を政府保証債と言います。
政府が保証していることから信用性や安全性は国債なみですが、国債よりも利回りを高く設定しているのが特徴です。
一般的投資家向けの債券ではなく機関投資家や金融機関を対象にしています。
事業債(社債、電力債など)
民間企業が事業資金を集めるために発行する債券が事業債(社債)です。
よりも高い利回りが人気で、ソフトバンクの社債のように、国債発行されてすぐに売り切れる人気社債もあります。
【ソフトバンクグループ株式会社 第5回利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債】
- 発行体:ソフトバンクグループ株式会社
- 債券格付け:BBB(JCR)
- 利回り:当初5年 2.75%
- 5年以降1年国債金利+3.10%
- 20年以降1年国債金利+3.15%
- 25年以降1年国債金利+3.85%
- 償還:35年
- その他:劣後特約、期限前償還条項あり
この債券は期限は35年と長いのですが、利回りが高く人気商品で、すぐに完売したそうです。
ただしこのような債権は期限前償還条項や劣後特約等(ハイブリッド債)があるので、十分に確認してから購入した方がよいでしょう。
劣後債などについては後日、内容を紹介します。
サムライ債
外国の債券発行体(金融機関)が円建てで発行する債券を「サムライ債」と言います。
サムライ債は日本の法律が適用され、円建てで発行されることから為替による影響を受けません。
利払いや元本の償還などすべて円で決済されます。
外貨建て外債
米ドルやユーロなど外貨建てで発行される債権が「外貨建て債券」です。
国外の政府や企業、さらに日本企業が国外で発行し、購入、利払い、元本の償還など全てが外貨建てです。
一般的に円建ての債券よりも利回りは高くなりますが、為替の影響を受けることから為替リスクを考慮した上で購入してください。
二重通貨建債(デュアル・カレンシー債)
購入や利払いで使用する通貨と元本の償還で使用する通貨が、異なる通貨で実施されるのが「二重通貨建債」です。
購入と利払いを円建て、元本の償還を外貨(ドル、ユーロなど)でおこなわれる債券が「デュアル・カレンシー債」。
購入と元本の償還が円建て、利払いが外貨(ドル、ユーロなど)でおこなわれる債券が「リバース・デュアル・カレンシー債」と言います。
仕組債
「仕組債」とは一般的な債券にはない「仕組み」をもった債券で、スワップやデリバティブなどの金融商品を債券に組み込むことで
高い利回りを実現します。
たとえば株価指数に連動した仕組債は(EB債など)、対象の株価が判定日に一定の範囲内にいることで、想定利回りが確保されます。
しかし株価が大幅に変動した場合は、償還期日が短縮されたり、元本割れしたりすることから、十分に内容を理解して購入することが大切です。
利回りが高い債券には注意
債券にはブラジル国債やトルコ国債のように、利回りが8%~10%を超えるものがあります。
しかし、これらの債券はリスクが高く、格付けも低い債券です。
また仕組債など一見して利回りが高く、魅力的なのですが、仕組みが複雑で理解できない商品も少なくありません。
FIRE(ファイア)を目指す投資初心者は高利回りの複雑な債券よりも、安全で安定していおるシンプルな仕組みの国債、地方債、社債を中心に購入を検討するのがよいと思います。