正月から一括返済②フラット35不正融資発覚でFIRE終了

フラット35一括返済

前回のブログはJ塾長が年末から年始にかけて相談を受けた、フラット35を利用した不動産投資の話でした。

フラット35を不正に不動産投資に使用して一括返済を受けた田中さんですが、本日は返済方法についてJ塾長と相談した内容を概略だけお話しします。(特定防止のため内容を脚色しています)

前編は「正月から一括返済①フラット35の不正融資がバレた」を見て下さい。

住宅金融支援機構からフラット35の一括返済を求められた

田中さんは住宅金融支援機構から全額繰上償還請求の予告を受け取り、自分がやった不正行為を悔やみましたがもうどうすることもできない状態です。

なんとか話し合いでまとまらないの?

無理です。
住宅金融支援機構はフラット35の不正利用に強い姿勢を見せており、一度不正を認定されたローンはどうすることもできません。

田中さんにも言いましたが、弁護士でも会計士でも税理士でもFPでも、もう一括返済を逃れる方法はありません。

「そうですか…」と落ち込む田中さんでしたが、一括返済は約4900万円、彼にはそのよう大金は支払えません。

そこでJ塾長と返済手段について考えることにしました。

 

フラット35の一括返済の返済手段を考える

田中さんにはローンのない区分マンションと残債のある区分マンションがあります。

  • 区分1:ローン残債なし(奥さんの相続物件)
  • 区分2:ローン残9年(不動産投資ローン)
  • 区分3:ローン残28年(フラット35)

そこでJ塾長はまず問題のフラット35を不正利用した区分3を任意売却し、さらにローン残債のない区分1も売却することで一括返済に対応する案を提案しました。

まずは問題の区分3は、住宅金融支援機構と話し合って任意売却するしかありません。
埼玉県でも東京通勤県内の駅地下物件なので、2,500万円~3,000万円程度で売却可能だと思います。
売約できれば残債は約2,200万円なので、その資金として区分1を一般売却します。

区分1は築古ですが3DKと広く、立地も悪くないので上手くいけば1,500万円~2,500万円程度で売却可能だと思います。

もし高く売れたらフラット35の一括返済分を除き、2部屋目のローンの繰り上げ返済に使うことも提案しました。
また最悪500万円~900万円足りない可能性もありますが、これは預金で対応できる金額です。

これなら破産などしなくても対応できるね。

田中さんはローンのない区分マンションを一部屋持っていたので、なんとか傷を広げずに済みますが、それがない人は破産も考えなくてはなりませんね。
また1部屋目の売却額が高ければ、2部屋目のローンに充当できるので、家計は安定するかもしれません。

ここまでは昨年末に相談を受けた部分です。

とりあえず田中さんは自宅へ帰り家族と相談すると話していました。

 

まさかの奥さん反対へ…現状がわかっていないなぁ

わからない女性

1月3日に田中さんから電話が入り、さらに相談を受けることになりました。

正月そうそう、嫌な予感しかないね。

どうも正月に奥さんと相談したらしいのだけど、奥さんが親から相続した区分1の売却に反対しているそうだよ。
さらに正月の挨拶に来た奥さんの妹にも反対されて、困っていたよ。

たしかに奥さん姉妹にとっては、親から相続した実家を売却するのだからねぇ。
とくに妹さんは姉夫の借金で実家が売られるのだから納得できないかもね。

しかし、実際にはフラット35の一括返済は動き出しており、お金を手配しないと裁判沙汰に発展します。

まあ、奥さんと離婚して田中さんだけが破産する手もあるけど、そこまでしても的な話ですよね。
仕事のこともあるので、正規な対応が望ましいかと…

とくにお金の話は感情的になる部分があるので、しっかりと紙に書いて説明することが大切です。

奥さんにはJ塾長から現状のヤバさだけでなく、区分1が築古なので売れる場面で売却した方が有利だと説明しました。
また相続した区分1が高く売れた場合、フラット35の返済の残りは姉妹で分ける案も出しました。

んで、どうなった?

奥さんは納得したみたいだけど、それからは分かりませんね。
きっとまた連絡がくるでしょう。

単純な話なのにやはり反対する人は出てくるので、お金の話は家族でも難しいと思って下さい。

とりあえず、この話はここまでです。

J塾長の計算では区分3の任意売却と区分1の売却で、なんとか一括返済は対応できると思います。

区分2はローンが残っていますが、入居者もういるので大きな負担にはならないでしょう。

ローンのない区分1の家賃収入がなくなることで、生活にも若干の影響が出ますが、田中さんは年収がそこそこなので問題はないと思います。

田中さんのケースは資産があることから対処の方法もありますが、資産がない人がフラット35の不正融資を行うと大変な目にあうかもしれません。

絶対に不動産会社の口車に乗らないようにしましょう。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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