不動産投資⑥新築物件で失敗しないためのメリットとデメリット

アパート建築

「やっぱり不動産投資を始めるなら新築がいいね」

「せっかくだからローンを組んで新築アパートを建てよう」

FIRE(ファイア)における不労所得として不動産投資を検討する場合に、新築物件を念頭にしている人は少なくありません。

たしかに新築物件は建物が新しいことから、綺麗で清潔で客付けにも困らないかもしれません。

また耐用年数の長さから、担保価値も高く長期の融資をねらうことも可能です。

しかし不動産投資における新築物件はメリットも多いですが、デメリットも少なからず存在します。

本日は不動産投資における新築物件のメリットやデメリットを考えてみます。

不動産投資の新築・中古の種類については「不動産投資⑤投資物件の選択!新築と中古の種類を紹介」もご覧ください。

[blogcard url="https://jj-money.com/post-182/"]

[blogcard url="https://jj-money.com/post-241/"]

新築不動産にも2種類の購入形態がある

だれもが綺麗な新築物件を見るだけで、これからの投資人生に夢を持つことでしょう。

「綺麗なアパートにたくさんの住人…そして毎月いっぱいの家賃」😊

ついつい妄想が膨らみますよね。

このように「不動産投資は新築!」と決めている人も多いのですが、一般的に新築不動産を取得するには2種類の方法あります。

  • 土地と建物を別々で購入
  • 建売販売されている投資物件を購入

土地と建物を別々で購入

土地と建物を別々で購入する方法では、まず販売されている土地を取得し、それから設計後に建築します。

アパートを建設する土地を探す場合、事前に「集合住宅を建ててもよい土地なのか?」、「水は?」、「排水は?」、「交通手段は?」、「住民トラブルは?」…などの問題点を調査する必要があります。

仲介する不動産会社からの説明もあると思いますが、鵜呑みにせず、自分の足で役所や管理事務所等に赴き確認することが大切です。

土地の取得はもっとも重要なポイントで、立地条件により将来の集客に大きな差がでます。

また人気エリアは土地単価が高く、建築費を加算することで、計画よりも利回りが大幅に低下することもあります。

土地の取得は不動産投資成功のカギを握っているので、慎重におこなってください。

土地の取得が完了すると次は投資物件の設計と建築。

自分で建築する場合は好みのアイデアなどを物件に取り込めるので、とても楽しい作業です。

そのためには設計事務所建築会社(施工会社)を見つけなくてはなりません。

設計事務所が投資物件なれていない場合は、設計や確認申請がスムーズにすすまないこともあるので、投資物件の実績がある建築会社を探して、さらに設計事務所を紹介してもらう方法もよいでしょう。

建売販売されている投資物件を購入

次に建売で販売されている投資物件の購入は、土地と建物を含めた完成済みの新築不動産を購入します。

一般住宅で言う建売住宅と同じで自分で土地を探す手間もなく、引き渡しも早いことから、早期に運用益を受け取れるメリットがあります。

前回紹介した投資用不動産サイト「楽待ホームページ(株式会社ファーストロジック)」の収益物件サーチでも、築年数を1年未満に設定すると、1年未満の築浅物件にまざって新築物件も出てきます。

自宅のパソコンで検索するだけで、新築の投資物件が探せて便利ですが、金額や立地などの条件から、自分に会った物件を見つけるのは大変かもしれません。

新築のメリットはなに?

不動産投資において新築物件がもつメリットを考えてみました。

融資の審査が通りやすい

投資を銀行に申し込む際に、注目されるのが物件の「担保価値」です。

新築不動産は担保価値としての評価が高く、銀行が実施する融資の審査で有利です。

自己資金が少額で始められる

新築は担保価値が高いことから、少ない自己資金で不動産投資を始められます。

とくに評価の高いエリアでは、少額の頭金でも問題なく、場合によっては「フルローン」も利用可能です。

(ブルローン:頭金なしで全額をローンでまかなう融資)

長期間の運用が可能

耐用年数が長い新築物件は、中古物件よりも長期間の運用が可能です。

例えば築30年の中古物件を購入したケースでは、残り10年で築40年となり満室を維持するのは難しくなります。

空室が増えることは修繕費も出せなくなり、結果として安定した収益は難しい状況になるでしょう。

しかし新築であれば長期間の運用を維持することが可能です。

客付けが簡単

不動産投資を始めても、借り手が見つからないと費用ばかりで収益が出てきません。

また費用は全額自己負担になることから、持ち出しとなり不労所得どころか生活にも支障が出てきます。

しかし新築物件であれば、中古物件と比較して安易に集客ができるでしょう。

特に若者世代は新築物件を好むことから、妥当な家賃設定をすることで、客付けに困ることはないと思います。

新築は競争力が高いことから、エリアや家賃に問題なければ3カ月~半年程度で満室が期待できます。

修繕費がかからない

新築物件では建築後数年間は建築会社の新築保証が使えることから、修繕にかかる費用は発生しません

また1年もすれば建築による問題もすべて出尽くされることから、しばらくの期間(10年程度)は修繕の問題とは縁がなくなるでしょう。

しかし中古物件は事情が違います。

水道が壊れたり、屋根で雨漏れがしたりすることは当たり前、階段の錆や給湯器のトラブルなどにも対応しなくてはなりません。

また大規模修繕が必要になることもあります。

「ヒェーwwww」😱

新築物件では築後10年間程度は、このような心配がないことは魅力ですね。

新築のデメリットはなに?

初期費用が大きい

新築物件のデメリットは大きい初期費用です。

土地の購入代金や設計費用、さらに建築代金をはじめ、仲介費用、税金、登記費用…数多くの費用が必要です。

また建築時に設計に変更があった場合や、土地の地盤に問題が出た場合の対応も別途必要です。

収益を上げるまで時間がかかる

新築では運用開始までに時間がかかることがデメリットです。

土地探しに半年、設計事務所に3カ月、確認申請に3カ月かかっただけで1年経ちます。

これなら不動産投資を決意して収益を上げるまでには、早くても1年以上、遅くなると2年~3年はかかります。

建築中の費用はすべて持ち出しになるので、自分で工面しなくてはならず、時間がかかるほど体力的に厳しい状況になるでしょう。

利回りが少ない

新築不動産による不動産投資では、初期費用が高額になることから、運用開始してからの運用利回りが中古と比較して少なくなります。

たとえば中古の築古物件であれば物件価格が安いことから、満室で15%程度の利回り物件があります。

しかし新築では地方を除き4%~7%程度で、それも表面利回りです。(不動産投資の利回りについては後日解説します。)

「これなら他の投資でも…」😰

と思ってしまうのも仕方がありませんよね。

とくに人気エリアの建売新築物件は利回りが低いので、内容をよく見て間違わないように注意してください。

それでも魅力的な新築物件

新築物件の別の特徴としては、10年程度経過したところで、売却してキャピタルゲインを狙うことも可能です。

(キャピタルゲインについては別ブログ「不動産投資①不労所得の不動産投資はインカム狙いが基本をご覧ください。)

新築アパートを購入して10年~15年程度運用したの地に、売却する手法は一般的におこなわれており、売却益で部屋数の多い新しい物件を購入します。

また保有アパートを担保として投資物件を増やす方法もあります。

このような手法は新新築物件を購入したからこそ実行できる投資法かもしれません。

魅力一杯の新築物件ですが、エリアの選択と初期資金については、慎重に計画を立ててください。

不動産/REIT