不動産投資⑦中古物件で失敗しないためのメリットとデメリット
不労所得としての不動産投資を始める上で、新築物件は費用がかかることから、ハードルが高いと考えている人も多いはずです。
そこで比較的安価で始められる中古物件を探すのですが、これがまた難しい作業で良い物件がなかなかみつかりません。
人気の新築物件と比較して、始めやすいイメージのある中古物件ですが、どのような特長やメリット・デメリットがあるのでしょうか?
本日は中古物件で始める不動産投資のメリットデメリットを考えてみます。
新築物件による不動産投資については「不動産投資⑥新築物件で失敗しないためのメリットとデメリット」をご覧ください。
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中古物件の不動産投資は事業の引継ぎ
まず理解してもらいたいことは、中古物件を購入して不動産投資を始めることは、「前の投資家の事業(運用)を引き継ぐ」行為です。
たとえば中古アパートを購入した場合、該当アパートには入居者が住んでおり、毎月の家賃が発生します。
また賃貸契約も原則条件を変えずに継続されることから、不動産の購入と思うよりも事業を引き継ぐと考えた方が理解しやすいのではないでしょうか?
「事業の引継ぎなんて大げさだなぁwww 」😙
「めんどうくさくないのかな?」🙄
などと思うかもしれませんが、不動産投資家として大家になることは「個人事業主」になることなので、これからの運用は事業としてとらえた方がよいでしょう。
また入居者のいる中古物件を購入した場合、新築物件による不動産投資と違い、翌月(早いと当月)から、一定の収益が得られます。
中古物件には築浅と築古がある
中古物件の購入でとくに注意したいのが「築年数」です。
築年数とは建築されてからの経過年数を示し、築10年以内の物件を「築浅物件」と呼ぶことが多いようです。(人により5年以内の場合もああります。)
築浅物件
築浅物件は比較的新しい物件であり、修繕リスクが低いことが特徴です。
投資不動産では新築から10年程度は大きな修繕が必要なく、その意味では築浅物件はストレスフリーで不動産投資が始められる物件です。
また一見して新築のように見えるので、新築物件と同額レベルの家賃設定が可能で、中古物件でありながら新築並みの収益を確保できる可能性もあります。
築古物件
築古物件は築年数が20年~30年以上の物件で、一定の修繕が必要と思われる不動産です。
築古物件は経過年数により安価に購入でき、表面利回り(見かけ上の利回り)は高くなります。
しかし、この利回りは満室を想定したものであり、入居者の確保が難しい築古物件では、まず入居者の確保対策をしっかりと決めなくてはなりません。
また入居者を簡単に確保するには家賃を安くする方法が簡単ですが、安直に実行すると利回りが大きく低下します。
中古物件を銀行ローンで購入する場合、担保評価が低いことから一定額の自己資金が求められたり、人気のエリア以外では融資を断わられたりするケースも少なくありません
中古物件のメリット
満室の物件が選べる
中古物件は入居者がいる状態で購入できるので、引き渡し直後から家賃収入を得られます。
不動産投資としては収益性の早さが魅力であり、資金を無駄にしない効果が期待できます。
また販売されている中古物件のなかには、「満室」状態で販売されている物件も多く、それらを購入することで、計画利回りに近い運用がすぐに開始できます。
満室物件を探すには不動産投資物件サイトで、検索キーとして「満室」にチェックして検索します。
たとえば「FILULL HOME’S 不動産投資」では、検索条件の現状のなかに「満室」項目がありますので、ここにチェックすれば現在満室の不動産をサーチできます。(参考:株式会社LIFULL FILULL HOME’S)
安価で高利回り
中古物件は物件価格が安価で、不労所得として高い利回りが期待できます。
とくに築古物件では15%を超える利回りも珍しくなく、なかには25%を超える超高利回物件もあります。
新築物件ではとうてい考えられない利回りが中古物件では望めます。
現物を見て購入できる
新築物件では建物がない状態で契約しますが、中古物件では実際の物件を見てから購入を決められることがメリットです。
とくにエリア状況や利便性などは実際に入居者に話をきくことで、対象不動産の運用状態がわかります。
自分の目と耳で調べて、納得した状態で判断できるところが中古物件の魅力です。
中古物件のデメリット
修繕リスクがある
とくに築古物件では建物の経年劣化から、備品や設備の修繕が必要です。
築浅物件でも10年を過ぎた建物では最初の大規模修繕が必要なことも多く、とくに雨漏り対策や水回り、空調設備には注意が必要です。
- 屋根の塗装
- 外壁塗装
- ボイラー
- 換気扇
- エアコン
- その他
これだけの作業でも多額の費用が必要なことから、投資初期には大きな負担です。
修繕費用は投資の利回りを大きく低下させる要因なので、修繕費用は中古物件のデメリットだと覚えておきましょう。
ローン審査が厳しい
中古物件は融資を断られるケースがあります。
特に築古物件では担保価値を認められずに、別の資産を担保提供を求められる場合もあります。
また融資の審査が下りても融資額の上限が低く、頭金として50%以上の自己資が必要なことも珍しくありません。
担保価値の高いエリアにある築浅物件では有利な融資を得られますが、一般的な中古物件(とくに築古物件)では融資は難しいと考えてください。
空室リスクが高い
大部分の入居者は新しく綺麗なアパートに住みたいと思っています。(当たりまえですね)
その意味では築古の中古物件は、入居者が集まらずに空室リスクは高くなります。
また近くに安価な家賃の新築アパートができると、入居者が流れて退去につながるでしょう。
結果として空室が長期間続くことで、安定して不労所得を得られえない状況となり、FIRE(ファイヤ)生活にも支障が出ます。
さらに家賃を減額することで入居者を集めると、運用利回りを大きく低下させてしまいます。
中古物件の選択は将来予測が大切
初期投資が少ないことで始めやすい中古物件による不動産投資ですが、メリットだけでなくデメリットもあります。
中古物件では「立地」、「建物の現状」、「修繕の必要性」、「入居者状況」などを十分に調べて、しっかりとした将来予測をおこなうことが重要なポイントです。
また将来同じエリアに新築物件がどの程度、建築されるかの情報を得る努力も必要です。