債券を購入するなら格付けチェック!ランキングの違いとは?
株式投資よりも安全と言われている債券投資ですが、各種債権のなかから「どれが安全?」と悩むことがあります。
とくに投資初心者の人は、たくさんの債券のなかから安全性の高い債券を探すのは一苦労です。
一般的に債券が比較的安全資産だとしても、そのすべてが安全とは限らず、ものによっては大きな損失を出す可能性もあります。
そこで債券を購入する前に確認したいのが「格付け」です。
「芸能人格付けチェック~www」と同じようなものですね。(違うか?)😆
格付けは「格付機関」と呼ばれる民間企業が公表しているランクで、債券の安全性を示す目安の一つです。
本日は債券投資における格付けについて紹介します。
債券と株式の違いについては「安全資産なら債券は本当?安全性と株式との違い」のブログをご覧ください。
債券の格付けは信用力をランク付けしたもの
格付けは債券だけでなく投資信託や企業なども対象になっており、おもに格付け対象の信用度や安定性、財務性を審査しいくつかのランクに分類したものです。
債券の格付けは債券を発行する国、団体、企業の信用力や財務状況などを数値化して、償還に対する信用の高さで順番にランク付けします。
格付け機関とは?
格付け機関は国の機関ではなく、民間企業が事業としておこなっています。
格付け機関のなかでも有名な会社をいくつか紹介します。
- ムーディーズ(Moody’s)
- スタンダード&プアーズ(S & P)
- フィッチ・レーティング(Fitch Ratings)
- 格付投資情報センター(R&I)
- 日本格付研究所(JCR)
格付け機関はアメリカ、欧州、日本の会社などがありますが、国際的に影響力があるのはムーディーズやスタンダート&プアーズで世界トップ2の格付け機関です。
格付けのランク記号
実際の格付けは各格付け機関が独自の基準により行っており、詳細は公表されていません。
また格付けに使用されるランク記号も会社によりさまざまです。
ランクには大きく「投資適格」ランクと「投機的」ランクに分類されており、投資適格に含まれる債券は比較的安全な運用ができると判断され、投機的に分類されたものは信用に問題があり投資に注意が必要だと判断された債券です。
投機的とはある意味ギャンブル性が高いことを意味した言葉で、信用度は低いが「利回りが大きい」ので好んで投資する投資家も少なくありません。
ただし投資初心者は投機的債券には注意して購入は避けた方がよいでしょう。
投資適格は信用性からAAA(Aaa)から順にBaa3(BBB-)、投機的はBa1(BB+)からC(D)まであり、順に信用度のランクが下がると思ってください。
【ムーディーズ】
投資適格 Aaa/Aa1/Aa2/Aa3/A1/A2/A3/Baa1/Baa2/Baa3
投機的 Ba1/Ba2/B1/B2/B3/Caa1/Caa2/Caa3/Ca/C
【スタンダート&プアーズ・格付け投資情報センター】
投資適格 AAA/AA+/AA/AA-/A+/A/A-/BBB+/BBB/BBB-
投機的 BB+/BB/BB-/B+/B/B-/CCC+/CCC/CCC-/CC/C/D
【日本格付け研究所】
投資適格 AAA/AA+/AA/AA-/A+/A/A-/BBB+/BBB/BBB-
投機的 BB+/BB/BB-/B+/B/B-/CCC/CC/C/D
このように格付け機関によりランク記号に違いがありますが、なかにはスタンダート&プアーズと格付け投資情報センターのように同じランクを使用している場合もあります。
投資初心者は投機的債券に手を出さない
たとえば南米の国ブラジルが発行する「ブラジル国債」は、10%以上の高利回りで有名ですが、ムーディーズの格付けは「Ba2」、スタンダード&プアーズの格付けは「BB-」と投機的債券です。
たしかに10%を超える利回りは不労所得としては魅力的ですが、J塾長は決してブラジル国債を購入しません。
それはブラジルの国自体に経済的なリスクがあり、為替が安定していないことが大きな理由で、さらにすべての格付け機関で投資不適格(投機的)と判断されているからです。
「ブラジル国債で勝負してみるかぁ!」😤
それも投資としてはありかもしれませんが、FIRE(ファイア)の不労所得は安全・安定が一番大切ですから、J塾長は投機的な投資には手を出しません。
とくに投資初心者の人は証券会社のセールスに引っかかって格付けの低い債券を購入しないように注意してください。