不動産投資⑪公売で土地を購入した方法を経験談で紹介

空き地

先日、一般市場よりも安く不動産を入手する方法として、競売と公売についてブログで紹介しました。

競売は裁判所がおこなう民事的な売却、公売は国や自治体がおこなう滞納税に対する差し押さえ物件の売却だと説明しました。

競売と公売については「不動産投資⑨投資物件が安価な競売物件!買い方と注意点」などをご覧ください。

本日はJ塾長が公売で土地を購入したときの体験を簡単に紹介します。

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土地を購入したいきさつ

もともと関東の北のはずれに住んでいるJ塾長は、小さな持ち家に暮らしており、これ以上の不動産は必要ありませんでした。

FIRE(ファイア)生活なので生活はコンパクトで、原則保有する資産はすべて投資に働きに出ており、現金は生活用の最低限だけ持っている状態です。

しかし今から5年ほど前にある問題が浮上しました。

高齢の親が2人では生活できない状態になってきたので、私の近くに引っ越す計画です。

当時の両親は四国に住んでおり、正直疎遠で全く会っていない状態でした。

それでもなんとかしないとならないことから、北関東まで引っ越すことに決めて住宅探しを始めた次第です。

新築建売、中古物件、中古マンション、賃貸などを探しましたが、なかなかよい物件に出会わないので困っていたところ、私の家の近所にある空き地に立札が立っていました。

公売の広告

立札は公売の公告であり、となりの町役場の公売公告でした。

見つけた土地はとなりの町(市でなく町)に住んでいる人が、なんらかの事情で町税を滞納したことで土地を差し押さえられ、公売にかけられていることが推測できます。

散歩の途中で見つけたこの土地は、私の家から600mくらいでいい感じに離れており、これなら親の顔を毎日見る必要もありません。

「これはいい!」😮

と思ったJ塾長ですが、公売の申込期間が昨日までで、申し込み終わっています。

「残念!」😬

しかし諦めきれないJ塾長は2日間考えた後、当該の町役場の税務課に電話することに。

任意売却を相談

税務課に電話して土地の公売について問い合わせた結果、その土地の公売は申込者がなく流れており、次回は検討中と説明されました。

この土地の広さは50坪なのでファミリー層には狭く、住宅メーカーや不動産業者も手を出しにくい物件なのは間違いありません。(ここらは田舎なので車2台以上の駐車場が必要なので75坪以上が標準)

そこでJ塾長は担当者に任意売却の提案をしてみることに。

「ぜひ欲しいので任意売却は可能ですか?」😊

少しまったところ、「任意売却はできないがJ塾長のために公売を10日後に開催する」ことは可能との返事をいただきました。

つまり、次の公売公告を急いで作成し、公売で私が落札すれば安く土地を入手できる訳です。

「オッケー」😘

J塾長はその提案を受け入れて、公売資料を自宅い郵送してもらうことにしました。

公売当日

公売当日に町役場に出向くと税務課の担当者が待っており、まずは保証金を納入します。

保証金は公売見積もり価格の10%なので、13万円程度を町役場の会計で支払い、公売会場へ案内されます。

公売会場といっても小さな会議室で、抽選箱みたいな大きな箱が置いてます。

入札書を記載して箱に入れ、後は締め切り時間まで座って待機して、税務課の課長と雑談で過ごします。

そして時間です。

「~の公売を始めます」

から始まった公売手続きですが、さまざま注意点を話した後に入札結果を公表します。

実は入札するための入札書にはあらかじめ公売見積額を記載しており、これは私以外に公売参加者がいないことから最低金額として記載しました。

見積額より低い金額を書くと、入札者が私しかいなくても流れる可能性があるので、そこは納得しての入札です。

そして入札結果は…

「J塾長様に決定しました。」

でした。(まぁ私1人ですから当たり前ですね。)

そして簡単な資料をいただき、詳しい資料は後日送付することで町役場を後にしたのです。

残金の入金と登記

翌日には町役場からの資料が到着し、残金の支払いをして登記の情報を郵送します。

公売で取得した不動産の登記は町役場がおこなうので、登記費用は発生しません。

通常では登録免許税や登記費用、司法書士代金など土地だけでも5万円程度かかりますが、今回はすべて無料でした。

競売の場合は裁判所が登記し、公売では自治体が代行してくれるのでお得です。(公売については自治体で対応に違いがある)

そして待つこと数週間…登記が完了し「登記識別情報通知」が送られてきて公売は完全に終了です。

公売でどの程度安くなった?

数年前に公売で入手した土地は、50坪で公売価格は135万円でした。

その近辺の土地は当時坪単価で5.5万円/坪程度だったので、50坪で270万円程度なので、半額で入手できたことになります。

ただし50坪と土地面積が小さい物件なので、現実的には200万円~230万円程度で3割~4割程度安かったと思います。

また登記費用が必要なかったことも節約につながったのは言うまでもありません。

公売は簡単だからチャンスがあれば利用する

公売に参加するは難しくないので、気になった物件があれば担当の自治体の税務課に問い合わせてみましょう。

はじめてでも色々と教えてくれるので、安心して参加できます。

公売物件の情報を得るには国税庁が公開する「公売情報(国税庁)」や各自治体税務課のホームページなどで探せます。

また投資の初心者は沢山の入札が予想される物件には、価格が高騰する可能性から手を出さない方がよいと思います。

J塾長は公売で市場価格よりも40%も安く土地を入手できたことで、中古物件と同程度の価格で新築の小さな平屋を作ることができました。

FIRE(ファイヤ)生活の基盤として持ち家を考えている人」、「不動産投資を安く始めたい人」は競売や公売で市場価格よりも安く不動産を入手するのもよい方法です。

不動産/REIT