【12月注目IPO】ネットプロテクションズHDの投資は微妙

ネットプロテクションズHD

12期に新規上場(IPO)する注目銘柄のなかから、直接東証1部へ上場する大型案件である「ネットプロテクションホールディングス(7383)」がFIRE(ファイア)銘柄に適しているのかを考えます。

ネットプロテクションズホールディングス(以下 ネットプロテクションズ HD)ってセキュリティの会社?

ネットプロテクションズHDは持ち株会社で、子会社には後払い決済サービスを事業展開する株式会社ネットプロテクションズなどがあります。
代表的な決済サービスは「NP後払い」ですが、J塾長も年に数回は利用するサービスですね。

本日のブログは12月にIPOを実施するネットプロテクションズホールディングスの投資判断について考えてみます。

IPOについては「株式投資⑬不労所得におけるIPOのメリットと買い方」なども見てください。

 

 

ネットプロテクションズホールディングのIPOは渋い予感

あくまでJ塾長の考えではネットプロテクションズHDのIPOは初値は大幅な上昇にはならず、大型IPOとしては渋い結果になると予想しています。

有名な会社でしっかりした実績もある会社なのに、初値は期待できないの「?

そうですね。
今回のIPOの売り出しでは発行される株数が、国内外を合わせて4,400万株以上です。
結果想定されるPERも210倍程度と高くなることから、大幅な初値上昇は難しいのではないでしょうか?

大型IPOとして注目されたネットプロテクションズHDでしたが、FIRE(ファイア)銘柄としての投資は難しいと判断しました。

ネットプロテクションズホールディングスのIPO情報

上場市場 東証1部
コード7383
公募株数 4,000,000株(国内1,400,000株、国外2,600,000株)
売り出し株数 40,560,000株(国内12,810,800株、国外27,749,200株)
オーバーアロットメント 2,131,000株
上場日 2021年12月15日
仮条件決定 2021年11月29日
ブックビルディング期間 2021年11月29日~12月3日
公開価格決定日 2021年12月6日
想定仮条件 1,100円~1,400円(平均1,250円)
主幹事 大和証券、SMBC日興証券
IPO引受幹事証券会社 野村証券、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、コネクト

公募株数は4,000,000株ですが国内向けに1,400,000株、国外向けに2,600,000株で2倍近くが国外向けです。

また販売株数も4,0560,000株ですが、国内は12,810,800株、国外が27,749,200株とこれも2倍を超えています。

なんで海外で売り出す株式がこんなに多いの?

機関投資家(ファンド)への売却の問題かもしれませんが、詳細は不明です。
ただし今回のIPOの発行株数が多いので、国内では消費しきれない恐れがあるのも要因だと思います。
それでも国内向けに1,634万株(オーバーアロットメント含む)が売り出されるので、企業規模と照らしても株数が多い部類ですね。

想定仮条件が1,100円~1,400円であり仮に1,250円とした場合、総額583億円の大型IPOになります。

国内だけでも1,634万枚なので、比較的抽選に当たりやすい反面、初値は期待できないと思いますね。

 

初値は1,500円水準か?

ネットプロテクションズHDの公開価格を仮条件の平均である1,250円と仮定した場合の初値は、ご祝儀的な20%増の1,500円程度ではないかと考えます。(根拠はありませんが…)

それでもPERは200倍を超えるので業界平均としても高いような気がします。

上場して一時的に株価が上がり、数か月後には初値以下に下がる可能性も考えた方がよそさうです。

ネットプロテクションズの事業は?

atoneロゴ

初めにも書きましたがネットプロテクションズHDは株式会社ネットプロテクションズの親会社です。

ネットプロテクションズの代表的な事業は「NP後払い」で、個人や法人にたいして後払い決済サービスを提供しています。

後払いってクレジットカードみたいなサービスなの?

NP後払いは先に商品を決済して、支払い方法は後から選択するサービスです。
たとえば通販で商品を購入して、NP後払いを選択すると請求書が送られてくるのでコンビニ、郵便局、さらに指定の銀行への振り込みでも支払いができます。

ECサイトの中にはクレジットカードを使いづらい店舗あるので、そのような店舗ではNP後払いを選択しています。

またネットプロテクションズはスマホ決済サービスのatoneも提供しており、これも一定の金額を後払いで利用できるスマホ決済サービスです。
支払が後なので急な利用に使われているようですね。

後払いと聞くとクレジットカードが代表的なサービスですが、NP後払いは決済に対する支払い方法をさらに選択できるサービスです。

 

FIRE(ファイア)における方針

ネットプロテクションズHDのサービス自体は順調に伸びており、企業としての成長性も期待できると思います。

しかし、今回のIPOでは発行株数が多いので、そこまで株価が上がるとは思えません。

また上場後の株価下落も考えられるので、投資判断は半年以上たってから検討したいと思います。

大型IPOは魅力ですが、今回は様子を見たいと思います。

 

※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。

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