FIREできる不動産投資はコレしかない?区分投資はやめとけ

これまでワンルームマンション投資(1R投資)の現実についていろいろと考えてきました。
1R投資は紹介や不動産投資セミナーで勧められることが多いから、投資初心者が調査もせずに購入することがあるよね。
でも結果として失敗、最悪では自己破産する人もいるよ。
経済的な自由を求めて不動産投資を検討している人は多いと思いますが、その第一歩で失敗すると取り返しができない状況に追い込まれるでしょう。
もちろん不動産投資を実践している投資家のなかには、十分な収益を上げてFIREを達成している人もいます。
しかし、実際に不動産投資で成功している人であっても、不動産セミナー等で勧められる不動産投資には否定的なのも事実です。
本日は将来的なFIREの為に始める不動産投資で、どのような物件が適しているかを考えます。
ワンルームマンション投資の危険性については過去記事「ワンルームマンション投資はやるな!最低でも注意したい項目」を見てください。
広ければ区分マンションでも良いのか?
まずこの記事で対象になるのは、あくまで不動産投資を始める投資初心者と仮定します。
なんで1R投資は駄目なの?
ワンルームが駄目でも1LDKとか2LDKなら大丈夫なの?
まず話したいのが収益性の問題です。
例えば1Rの家賃が6万円とした場合、同じマンションで1LDKだからと言って12万円になるでしょうか?
実際には面積が倍になったからと家賃が2倍になることは少なく、1.5倍~1.7倍程度が相場になるようですね。
そう考えると単に面積を増やしても収益性は改善されません。
反対に部屋が広くなるほど面積に対する収益性が悪化することが多いようです。
広い部屋にしたからと解決できる問題ではなさそうですね。
区分マンションは管理費や修繕積立金が問題になる
これは当たり前の話ですが、マンションには管理費や修繕積立金が必要で、毎月の収入(家賃)から大家が支払います。
たとえば家賃7万円で管理費・修繕積立金の合計が2万円の場合、毎月の収益は5万円になります。
7万円が5万円になるから30%近く、収益が悪化するね。
そう、区分マンション投資では、管理費や修繕積立金の負担を甘く考える投資初心者が多いんだよ。
表面利回りに騙されて実際に購入してから慌てるパターンだよね。
さらに固定資産税や日々の修繕費の負担も出るからね。
東京や大阪などの都市部の新築マンションでは、表面利回りが4%~5%の物件が山ほどありますが、新築マンションは管理費等の負担が大きいので、このような区分投資は成功するとは思えません。
家賃7万円で管理費等が2万円のケースでは、毎月の収益が5万円です。
ここからローン元金と金利を支払い、固定資産税の負担も出ます。
これでは毎月の収支は赤字決定ですよね。
区分マンション投資では管理費や修繕積立金、ローン金利が収支の問題になり、とくに購入価格が高い新築物件では投資が失敗する原因です。
失敗しない不動産投資を考える
それでは将来的にFIREを目指す不動産投資には、どのような物件が適しているのでしょうか?
J塾長は物件に関係なく「新築物件での区分投資は失敗する」可能性が高いと見ています。
やっぱり利回りが低いから?
5%程度の表面利回りであれば投資失敗は確定的でしょう。
物件売却を念頭にした短期のキャピタル狙いであれば話が変わりますが、長期のインカム投資では行き詰ることになるでしょう。
最近の新築マンションのなかには、新築時の修繕積立金を安く設定し、数年後に大幅に値上げをする物件があります。
これは新築時の負担を軽く見せかけて購入者を集めて、3年~5年後に積立金不足を理由に値上げする手法です。
これをやられると毎月の負担が一気に増え、利回りも大きく低下します。
将来的に失敗しない不動産投資を行うのであれば、管理費や修繕積立金の負担が少ない物件が良いでしょう。
その意味では区分マンションではなく「1棟アパート」の方が良いと思います。
1棟アパートであれば管理費を抑えることが可能で、自己管理であれば管理費の負担はありません。
外的要因による収益性の悪化もないので、安定した運用が可能になります。
でも1棟物は初期費用が高いから
そうだよね。
厳しいけど1棟アパートを購入する資金力がない人は、不動産投資を始めない方が良いと思うよ。
不動産投資をしないとFIREできない訳ではなく、他の投資で実現する方法もあります。
区分の1R投資を始めるくらいなら、株式、REIT、ETFなどの金融投資の方が確実性が高いのではないでしょうか?
どうしても区分投資を始めたい人はどうする?

新築の区分マンション投資で成功するには、価格、エリア、利回りだけでなく、将来的に不動産価格が上昇する物件を探すことが基本です。
だけど、こんな良い物件を投資初心者に紹介する訳がないよ!
そうなんだよね。
売り残ったクソ物件をセミナーに集まった素人に、ローン付きで販売しているのが現状だよ。
そして投資に失敗した物件を安く買い取って、さらにカモをさ探す…と。
しかし、どうしても区分マンション投資をしたい場合は、どうしたら良いのでしょうか?
その場合は中古マンションで実質利回りが高い物件を探してください。
最低でも表面利回りが10%以上ある物件を探してください。
表面利回りが10%を超えると実質利回りは6%程度になることから、投資としては魅力的な水準になります。
本音では表面利回り15%以上は欲しいですね。(実質利回りで10%以上)
ただし中古物件の場合、建物が古いことから将来的な家賃下落を念頭に計算することが大切です。
また中古の1Rは最悪なので、どうしてもと言う人は「1LDK~2LDK」あたりを狙うのがお勧めです。
区分マンションのみを狙うのではなく中古戸建を探すのも手ですが、地方では戸建ての家賃も高くはないので、DIYなどで修繕費を終抑える工夫が必要ですね。
不動産投資は投資ではなく事業
J塾長は過去に不動産投資も行っていましたが、現在は株式やETF、REIT、債券のみに投資しています。
なんで不動産投資を止めたの?
現物投資は面倒ごとが多い割には利益が少ないことが理由だよ。
たしかにローンを利用してレバレッジを効かせることができるけど、実際には負債も増えるから本当の資産とは言えないし…古くなると修繕費もかさむし…
自分には向いてないと感じたんだよ。
とくに区分マンション投資では表面利回りが10%でも、実質利回りは5%~6%程度まで下落します。
5%なら株式投資で十分狙えるし、REITにも5%程度の利回りはあるからね。
不動産を抱える必要もないし、撤退(売却)も簡単だから自分に合っていると判断したんだよ。
たしかに不動産を数多く持って年間数億の収入が入るのもいいのですが、ローン残高が数億規模では気が休まりませんよね。
年間数億の家賃収入があっても返済に追われ、家計はカツカツの人も少なくありません。(笑)
株式投資であればローンを抱える必要もないし、返済に追われることもありません。
不動産投資は「投資ではなく事業である」ことを理解してくださいね。
まとめ
区分マンション投資は管理費や修繕積立金の負担により、実質利回りが大幅に低下します。
とくに新築の1R投資では5%程度の表面利回りが多く、管理費、修繕積立金以外にも固定資産税、ローン金利などの負担が出て、利回りが他の金融投資よりも低下する場合があります。
紹介や不動産投資セミナーで紹介される物件は割高なものが多く、予想利回りも高くありません。
区分マンションで不動産投資を行うなら、新築物件は止めて1LDK~2LDK程度の中古マンションを検討した方が良いでしょう。
また表面利回りは最低でも10%以上で考えてください。
新築の区分マンションは数年後に修繕積立金が値上りすることも多く、外的要因による収益悪化が考えられます。
また築古になると家賃も値下がりするので注意してね。
紹介された物件を冷静に考えて、株式投資などの金融投資と比較することも大切です。
年5%の利益なら不動産でなくても株式投資でも十分に達成できます。
相続対策、節税等の理由がない限り、年5%程度の利回りでは不動産投資の魅力は感じませんね。
※このブログはあくまでJ塾長の感想であり、投資を勧めるものではありません。投資は自己判断と責任でおこなってください。